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第二章  ソノ覚悟ハアルカ(12)

 消えない炎。それは実在するのだろうか。燃料を投下し続ければ可能かもしれないが、現実的ではないだろう。そもそも、燃料が切れれば炎は消えてしまう。他にも、外的要因――つまり強風や水などが原因で消えてしまうこともある。


「確かに、風前の灯なんて言葉があるさ。あの子も言ってたな」


 4つの竜巻が周囲を囲んでいるにも関わらず、赤城はセーラー服の少女のことを思い出していた。そして、血まみれの口で笑ってみせた。


「前、終夜に能力のネーミングセンスを問われたことがあったな……でもな、別にカッコいいから付けただけじゃないんだよ」


 『永遠の炎』、その意味は。


「この炎が示すのは俺の心。俺が折れればこの炎は消える。逆を言えば……」


 彼が折れなければ。


「『永遠の炎』」


 その名を呼ぶ。

 すると、赤城の足下から赤い炎が数本、波状となって出現した。それらは全て赤城の右手に集まっていく。彼はその右手を引き、同時に右足も後ろに引いた。


 その時、彼は確かに聞いた。それが誰の声だったのかは分からない。外から聞こえたものなのか、それとも内から聞こえたのかそれすらも分からない。

 されども、確かに。



 ――ソノ覚悟ハアルカ

 ――ああ、あるさ


 

 直後、巨大な炎が一線。竜巻ごと少年の体を貫いた。

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