和解?
「ん~、でもリンに巨乳ものを供給するのが気に入らん言わてもなぁ……ぶっちゃけリンって雑食やけど、基本ちっぱい派やから気にすることないで」
ヒトのそっち方面の趣味を暴露すんなよ。
「そんなことは知ってます、でも……って誰がちっぱいですか!?」
「まぁ落ち着いてや、とりあえず今後は巨乳ものは避けて妹ものをメインに供給するさかい」
「仕方ありません、それで手を打ちましょう。あ、巨乳ものも少量なら構いませんよ」
「ええの?」
「巨乳死すべしですが、それは私の考えであって、兄さんの楽しみを邪魔する理由にはなりませんから」
「でも量は減らすんやね」
「………………私だって嫉妬を抑えきれる訳じゃありませんから……」
「あ~、アリアちゃんはかわええなぁ! わいが巨乳派やなかったら惚れてまうとこやわ。本当にもう少しだけでも胸があったら危ないとこやったわ」
「ふんっ、あなたに惚れてほしくありませんし、余計なお世話です」
まったくだ。もし大きかったなら、友人を一人殺さなくちゃいけなかったぞ。
「しっかし、アリアちゃんはどんだけリンのことが好きなんよ?」
「どこまでも果てしなくですが、何か?」
「リンもアリアちゃんの好意に満更でもなさそうやけど、二人って双子やから血の繋がらん兄妹ってわけやないし、結婚とかできんやん」
「確かに血は繋がってるが……」
「たかが戸籍程度で私を止められると思わないことです。たとえいかなる障害があろうと乗り越えてみせますし、いざとなればお爺ちゃんに頼んで法律をねじ曲げてみせます」
「副理事長せんせがいくらめちゃくちゃな人や言うても、兄妹の結婚を認めさせる法律の制定は無理やろ」
「それが無理と言えなくもないのがうちの爺さんの恐ろしいところなんだよな……。少なくとも許可制ではあるものの一夫多妻制を成立させてるし」
なんで政治家でもないのにそんなことができたのか激しく疑問だがな。与太話だが、この国の政治制度を天皇統治に戻すこともできるとかほざいてたし。
「確か先に同性婚認められた後、人口問題をぶちあげて認めさせんやっけ? 確か歴史の教科書に載ってたな。でも、さすがに無理やて。一夫多妻は世界中を見渡せばあるとこにはあるけど、全血兄妹はどこも認めてへんから無理やわ。半血ならスウェーデンで認めた判例があるけどな」
うちの爺さん教科書に載ってんだよな。ちなみに、爺さん曰く、同性婚が認められたから成立した訳ではなく、同性婚を認めさせたから成立した、とのこと。
まぁ、どっちにしても俺たちには関係ない話だからいいけどな。
「そんな事より、とっとと買い物済ませるぞ」
「それもそうですね、準備を調えたら次は東に行きませんか?」
「東っつーと……確か森と農村だったか?」
「ええ、植物系のモンスターが多いですが、同時に比較的製作難度の低い植物系アイテムが手に入りやすいので、初期生産職の方にオススメな場所です」
戦闘の後は生成系(製作・生産系の総称)をやってみたいと思ってたから、その素材集めに良さそうだな。
「植物系モンスターか……なら状態異常対策が必要か?」
「はい、もちろんです」
MMOのみならず、あらゆるゲームでの植物系モンスターはHPもしきはLP以外の基礎能力は高くないが、毒や麻痺などの状態異常を駆使するモンスターという位置付けだ。
「とりあえず解毒と解痺のポーション、それと耐毒と耐痺の丸薬を買っておきましょうか」
「そうだな」
「あ、森に行くんやったらわいもパーティに入れてもらえへんかな?
知り合いの純生産職がスキルレベル上げのために植物系アイテム欲しがってん」
ふむ、リサと和解したみたいだし、まぁ問題ないかな。
「リサ、いいか?」
「……兄さんがいいと思うのならどうぞ」
……まぁ、個人的に確執はなくなっても、男嫌いは変わらないか。でも、あからさまに嫌そうな反応はしてないし、大丈夫だろう。
「別に構わんぞ」
スウェーデンでは半血の兄弟姉妹、いわゆる異母・異父の兄弟姉妹間で結婚できる、という話がありますが、正確には認めているわけではありません。
そういう関係で子供を作った男女がいたから、なし崩しで特例として認めただけで、基本的に禁止されています。……まぁ逆に言うと、夫婦関係を成立させて、引くに引けない状況に持っていけば認められるんですけど。
まぁ、あの国には近親相姦罪という罪状があるから、結構難しいんですけどね。
ちなみに兄弟婚は日本では認められてないだけで、禁止もされてなかったりします。




