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Entwined complexity  作者: emiru
現在編(第一章)
23/109

Section21

Gilles

――やっとブロンシェルに着いた。

今日で旅行も大詰めの5日目だけど、ここに来て目的地に到着したわけだ。

今朝宿を出て、クォンツィアに着いたのが9時ごろ。

……そこから電車で5時間半、長い道のりだった。

流石に5時間というとかなり長いもので、もうすでに午後2時を回っている。

ただ、退屈というわけでもなく、みんなで昼食をとったり、ゲームをしたりしていると長い時間も本当に短く感じた。

――電車の中ではティアナとクレアが話していたけれど、ルーシェをはじめ、みんながクレアのことを心配している。

当の本人は大丈夫だと言っているけど、僕たちとしては確かに心配にはなるものだ。

「昨日クレアはあんな感じだったけど、結局大丈夫だったのか?」

ここにも心配してくれてる人が一人いた。

なんだかんだ言って、ラルフはこうやってみんなの事を気使ってくれる。

「大丈夫みたいだよ、本人の話によればね」

「……そうか、なんかあったら俺も協力するから遠慮なく言ってくれよ」

「ありがとうラルフ、そういってくれると嬉しいよ」

ラルフはいつもみんなに対してこうなら、もっとなじめるのにと思う。

……僕とラルフの付き合いは長いけど、あんまりラルフは知らない人に対してオープンにならないからなぁ。

最初に会ったのは高校時代のときだけど、あの時から言っちゃ悪いけど友達との付き合いは良くなかったような気がする。

頭が良くていろいろと器用だけど、人付き合いは苦手と言うか、気が合う人としか話さないと言うか、いろいろと残念だと思う。

「ジル、今日はアルジェント時代の城を見に行くのか?」

ラルフが聞いてくる。

「……そうだね、やっと目的地に着いたわけだし、いろいろと調べたいと思う」

「俺も俺なりに調べてみる事にする。お前が探している謎は俺も気になるしな」

「そうか、じゃあ一緒に調べよう!」

「……おう!」

――今日はアルジェントの城を見学しに行く。

5日目にして目的地。

……ラルフがミネラドロワの歴史資料館で言っていた推理にかなり興味を持ったのでその線でも調べてみたい。

ルーシェも興味を持ってくれてるみたいだし、ティアナは……お城というだけで喜びそうだ。

「うわぁ!お城だー!ほらルーシェちゃん、お城だよー!」

「……い、いだい、いだい!!」

「ほらルーシェちゃん、行こう!」

「……ティアナ、いたいよー!」

……。

ルーシェは大変そうだ……

ちょっと前にティアナとシュヴァルツの城を見に行ったときは僕が引っ張られてたなぁ。

……少し懐かしいな。

ティアナは歴史とか興味ないけど、お城とかお姫様とかお嬢様とか、高貴なものは昔から好きらしい。

まあ、今日はティアナの好きにさせてあげよう、ルーシェと一緒に回っているみたいだし。

ティアナとルーシェは二人で城の見学に行ってしまったので、僕とラルフとクレアでこっちは行動する事になりそうだ。

時間と待ち合わせ場所みたいなのは伝えてあるし、たぶん後で合流できると思う。

ずっと城の前で立ち止まっているのも迷惑なので、そろそろ見学に行こうかな。

「それじゃあ僕たちも回っていこうか」

僕は2人に声をかけて、城の見学をする事にした――


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