Section14
Teana
今日は楽しい一日だったー!
鉱山ってどんなとこだろうと思ったけど、意外に楽しいところだったと思う。
……見学の時は怖かったけど。
みんなでアイス食べたりして、歴史のこととかはあんまり詳しくないけど行ってよかったなぁ。
なんだかジルやルーシェちゃんも何か分かったみたいだしね!
その後はバスに乗って帰ってきて、夕食を食べて……
今まで旅行とかあまり行く機会がなかったけど、今回みんなで旅行に行っているのは本当に楽しい!
この旅行が終わってもみんなでまた遊びたいと思う。
クレアちゃんともスイーツ屋さんとか回りたいし!
……それで今はというと、昨日と同じように寝る時間。
あんまり遅くまで起きていられないけど、ルーシェちゃんやクレアちゃんと話しています。
「ねえティアナ、今日は何話す?」
ルーシェちゃんが聞いてくる。
「うーん、じゃあ今日は……」
「怖い話をしましょうか」
いきなりクレアちゃんが怖い話とか言い出した!
怖いの苦手だからやだよー!
でも、怖くなったらルーシェちゃんがきっと守ってくれるよね。
「あ、ええと、クレア。怖い話はやめよう」
「えー?どうしてー?」
「私怖い話苦手なんだー、だからそういうのはやめよう!」
あ、ルーシェちゃんも怖い話苦手なんだ……
でも、鉱山見学に行ったときは大丈夫そうに見えたんだけど……
「じゃあ、明日の予定を真面目に話そうよ」
「ルーシェつまんない」
「……はっきりと言わないでよ」
なんだか今日は明日のミーティングを私たち3人でするみたい。
……ちょっとつまらないけど、ちゃんと明日の予定を確認しとくのも大事だよね!
「明日はどこいくの?」
私は忘れちゃったので、二人に聞いてみた。
「……明日は確か、クォンツィアに朝から行くらしいよ。それでなんかコンサートを鑑賞するとかなんとかってジルは言ってたけど」
質問は、クレアちゃんが答えてくれた。
そういえば、明日はブロンシェルに行くんだった!
あれ?そういえば、ジルが言ってたから今はシュヴァルツになってるんだったっけ……?
まあいいや!
コンサートも私が見たいって言ったからジルがたぶん予定に入れてくれたんだよね。
なんか楽しみー!
「いよいよクォンツィアだー!」
「ティアナってクォンツィア好きなの?ジルとそんな話してたみたいだけど」
「うん、好きだよ!なんか雰囲気とかが懐かしいというか古風でいいというかわかんないけど!」
「あ、それは私も分かるかも。芸術の街だけあって歴史もあるし、雰囲気はいいよね」
ルーシェちゃんも分かってくれたみたい。
でも、クォンツィアからはすぐ出ちゃうのかな……?
確か旅行の期間は1週間だよね。
明日で3日目だからあと4日間で、昔アルジェントの首都だったラトフィアにも行くんだよね?
……ちょっと聞いてみよう。
「ねぇねぇ、クォンツィアにはどれくらいいるの?」
「ええと、何日だっけ?クレア、分かる?」
「……2日間。なんで二人とも忘れてるのよ……日程だけはちゃんと頭に入れておくようにジルが念を入れて言ってたのに」
「だって忘れちゃうんだもん……」
「……」
なんかクレアちゃんにいやな目で見られた!
だってしょうがないんだよ?覚えてようとは思うんだけど、忘れちゃうし……
(――あ、だんだん眠くなってきちゃった……)
楽しいけど、いろいろ騒ぎすぎちゃったかな。
ジルにはいつも落ち着いてって言われるけど、なんか落ち着いていると大切なことが逃げちゃうような気がする。
もっと活発に動かないといけないってなぜか思っちゃうんだよね。
……それがいつも失敗につながっちゃうんだけど。
「そういえば、もうこんな時間だね。ティアナ眠くない?」
「大丈夫だよ、ルーシェちゃん。ぜんぜんねむくないよー」
「……なんかティアナ眠そうだけど。応答が棒読みだし……」
「じゃあ、今日は早く寝ておきましょう、昨日がかなり遅かったわけだしね」
クレアちゃんがそう言うと、ルーシェちゃんも納得したのか頷いた。
何より私も眠かったから仕方ないよね。
もうちょっと話したかったけれど……仕方ない。
……それじゃあ、おやすみなさい――