俳句の会に問題が多すぎる件。
「第二回背区市俳句の会を始めます」
司会者がそう言う。
小学6年生のリコは、同級生のミサキと共にこの俳句の会に参加した。
参加したいのはリコではなくミサキで、国語の授業で俳句を学んでからはまってしまったようだ。
「始まったね」
リコが小声でミサキに話しかける。
「始まりや、小声で呟く、素人や」
「見下されてる」
「では、今回のお題をお伝えします。お題は、『寿司』です。よろしくお願いします」
「「「「「「よろしくお願いいたします」」」」」」
重なり合う声。
参加者は高齢者が多く、リコとミサキが最年少のようだ。
リコは正座しながら前に上半身を傾ける。
他の人は、上半身を後ろに傾ける。
「リンボーダンス?」
「反り返らず、掟を破る、素人や」
「俳句で会話すんな」
「では、一人ずつお願いします」
司会者が言う。
「やべ、考えてなかった」
「まぐろ捌き、慣れた手さばき、まぁぐろい」
「・・・まぐろとまぁグロいでかけてるのか。上手いのか下手なのか分からん」
「では、田中広子さん」
「はい。承知しました。では一句読ませていただきます」
田中さんが息を吸う。
「回転寿司、流れるがまま、人生や」
「深い!」
司会者がべた褒め。
「そんなにすごいかな」
「最後にやを付けたいという魂胆がにじみ出てるね」
「あんたもだろ」
「次は、鈴木洋さん」
「はい。合点承知の助。読むぜベイベー」
息を吸う鈴木さん。
「慣れたリズム、慣れた歌で、『寿司屋で牛丼』」
「上手い!」
またもや褒める司会者。
「すき家じゃないの!?」
「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
「ツボるな」
「次は、高橋リコさん」
「では、行きます」
息を吸う。
「寿司屋の牛丼、流れるがまま、素人や」




