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30.5話 とある人狩りへの応報 前編

俺の名前は抜津五詰(ぬきつごつみ)。日本人のエグスタプレイヤーの1人だ。


今地球では食料事情や居住区域の関係で人口が爆発的に増えている。そんな中で有名になったエグスタというゲームのプレイヤー人口はとんでもなく多い。時間加速の影響もあって始めた時期が強さに大きく反映されているが、俺はそんな一般的なプレイヤーとは違う。


俺がエグスタを始めたのは1年前…いやまだ1年も経っていないが、俺の実力は既に中級者の中でも上澄みだろうな。

俺の実力もあっただろうが運が良かった。いや運も実力のうちと言うしやはり俺の実力だな。


俺がここまで早く強くなれた理由は2つある。1つは運の部分、ユニークジョブの獲得だ。このユニークジョブはユニークの中でも上の下くらいはあるはずだ。そしてこのジョブが2つ目の理由を更に良くした。


その2つ目の理由が俺の頭脳と実力で導き出したとても効率のいい狩りの方法、そう、PKだ。

冷静になった考えても見てほしい。一般的なプレイヤーと言うのはフィールドやダンジョンで活動する時モンスターを討伐するのがメインになってくる。

だがPKというのは何処にでも存在する。その時は対プレイヤーへの対策もしなければならない。2つの対策をしなければならない一般プレイヤーとプレイヤーを殺す準備だけをすればいいPK。どちらが勝つかは火を見るより明らかだ。


それにPKは簡単だ。モンスターを倒したあとを狙えば疲弊したプレイヤーは俺に勝つことが出来ない。俺は楽にモンスターの素材が手に入る。俺より弱いパーティーを狙えばさらに成功率が上がる。こんな楽なことは無い。


「それに今回の収穫は過去一でかいぜ!」


このオーガロードのレアドロップ。性能も結構強いが何より希少性が圧倒的に高い。ひとつのアイテムを狙ってPKをするのはそれなりに面倒だが、あいつらはまだほとんどこのゲームの使用を知らない初心者だった。このアイテムをあんな楽に手に入れられたのは幸運すぎる。


「まぁ俺の今の運だったら1回でドロップしてたかもしれないけどな」


俺の快進撃はもう誰にも止められないぜ!





「申し訳ございません」


「なんでだよ!」


俺は店員の胸ぐらを掴み詰め寄る。現在は歓楽街のそれも貴族街に1番近い高級店に来ている。

あの装備品だと少しでも高い店の方が最終的な買取価格が高くなると思ったからだ。そのために普段はしないような高価な服に身を包んでわざわざ来てやったて言うのにこいつらは「当店では一切の買い取りも販売も致しません」とか抜かしやがった。


「どういう意味だよ。お前の店は客になんも売らねぇってのか?」


「いえ、当店では現在貴方をお客様として認めることは出来ません」


「は?どういうことだよ」


「申し訳ありませんが、理由を申し上げることは出来ません。ご理解の程宜しくお願い致します」


どうなってる?PKとは商売しないってことか?いやエグスタでは余程のことがない限りそういうことで差別するのはしないっていう暗黙の了解があるはずだ。いつの間にかブラックリストに入ってたか?


「まぁいい。チッ、仕方ないが店のランク下げるか」


「ご理解痛み入ります」


「うるせぇ」


俺は帰り際にこの店の床に唾を吐きつけて出ていく。この店には二度と来ねぇ。まぁこの店じゃなくても一般的な店なら向こうから買わしてくれってところは多いはずだ。別の店に行くしかねぇか。





「なんでだよ!お前らもこれが欲しくねーのかよ」


「すまないが無理だ」


クソっ。どうなってやがる…もう数十店も回ったぞ。どこもどこも買取不可って。


「分かった。相場の半分でいい。買い取ってくれ」


「なに!?い、いや悪いが無理だ。店を潰す訳には行かねぇからな」


「どうゆう事だ?」


「!?……いやなんでもねぇ忘れてくれ」


これを買い取ったら店が潰れるのか?いやそんな訳がねぇ。やっぱなんかおかしい。王国の店のどこもなんかの圧力がかかってるのか?こうなったら闇市にでも行くしかねえか?

だが闇市のオークションはなぁ…金額が跳ね上がる可能性もあるが変に結託されて安く買われる可能性もある。だが売れないよりかはマシか?


「分かったよ。なら中級ポーションと増力剤と後は……そうだな爆丸君をくれ。それぞれ10個ずつで頼む」


「すまないがそれも無理だ」


「はぁ!?ふざけてんのか?」


売れないのはまだしも買えないってどういうことだ?


「悪いが何も言えない。もう帰ってくれ」


マジでどうなってやがる…





「無理だね。これは取り扱い出来ない」


「クソが!」


闇市でも無理だと?あの後も色んな店を回ったがどの店も同じ事しか言わねぇ。だがここは闇市だ。基本的にどんな商品でも取り扱うし、出品者の身元も気にしないはずだぞ。


「どうやら困ってるみたいだね。ひとつアドバイスをするなら情報屋とかを頼ってみたらいいんじゃない?」


「情報屋?あの金さえ払えばどんな情報でも渡してくれると噂のギルドか?悪いが俺にそんなツテは無い」


情報屋は聞くだけならただの個人でやってる商売かと思うかもしれないがそれは間違いで、その実態は巨大な1つのギルドだ。上位のプレイヤーなら頻繁に使う人も結構多いと聞くし、何より情報の量、質、信憑性においてこのギルドを上回る組織は無いはずだ。

また普通の情報だけでなく国の重大な情報や、秘匿されていたはずのユニーク、なんなら自身でも知らないよな弱点なんかも売られたりしていたと聞く。それだけに下手の小国よりも力を持っている場合もあるって聞くな。


それを可能にしている理由は情報の買取や正誤性のチェックを欠かさないだけでなく、圧倒的な上位プレイヤーによる情報収集の他に誰が情報屋か分からないってのが大きな理由だ。

つまり秘密を打ち明けたと思ったらそいつが情報屋って場合もあるし、そこら辺にいるやつが常に自分の情報を探ってるって場合もあるわけだ。


だがその情報屋を利用するにはその情報屋を探さないといけない。知っているやつに聞くとか自力で見つけるでもいいが、少なくとも今俺は知らないな。


「心配しないでも俺がその情報屋の1人だよ」


「なんだと?冗談にしては面白くないぞ」


「ほんとだって。まぁこのギルドはどんな情報でも出せる訳では無いけど…でも少なくとも君が求める情報なら今ここにあるよ」

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