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28話 決着

オーガロードが咆哮をあげると共にオーガロードの右拳に光が集まる。見てわかるほどのエネルギーがあの拳には乗ってる。


そこで思い出した。というかレアエネミーで低HPによる壊滅級攻撃をしてくる的は少ないので容易に思い出せた。


オーガロードがしてくる攻撃は咆哮による近くの生物への高確率スタン状態付与。そして遠くにいる支援役とかには拳にエネルギーを乗せて高火力の打ち上げ攻撃をしてくる。


壊滅級攻撃とは言っても低階層なのでそこまでやばくは無い部類の攻撃だが、問題はこちらは初心者パーティー…


「やばいやばいやばいやばい」


「ねぇアル、前2人が動いてないんだけ…ってなんかこっちに向かって拳振り下ろそうとしてない!?」


「HPトリガー踏んじまってる。あの攻撃避けるしかないぞ…離れててば一撃では死なないから走るしかないぃー!」


「はぁ?え、ちょっと置いてかないでよ!」


そしてオーガロードはその光り輝いてる自身の拳を俺たちがいる方向の地面に叩きつける。

叩きつけられた場所から物凄い衝撃波が地面を砕きながらこっちに伝ってくる。避けようにも回復魔法を詠唱していたアヤは当然ながら俺も攻撃範囲が広くて避けようがない。幸い距離のおかげで死ぬことは無かったが身体が宙に吹き飛ばされる。結構な高さで今の体力だと落下で死亡してしまうな。

回復アイテムは俺の分は買ってないことになってるし。後衛だからってケチらずに1本くらい貰って置くべきだったかもしれない。いや結果的にメイガスの回復アイテムもギリギリだったから意味無いか。


前衛の2人はと言うと、離れていた俺達には効かなかったが咆哮によるスタン効果で2人は動けないみたいだ。さっきの拳の光は失ってるがそのまま1番近くに居たメイガスが無防備なまま殴り飛ばされる。


近くの壁に激突したメイガスは攻撃の当たりどころが良かったのかは分からないが死んではいないが遠くまで吹き飛ばされてしまっている。当然オーガロードの次のヘイトはヒナに向かってしまう。


直撃を食らってしまったらメイガスよりも耐久が柔らかいヒナは100%死んでしまう。だがヒナはまだスタンの効果が少し残っていて動けないみたいだ。

いや、あの様子だと多分効果はもうほとんど解けているがスタンによる急な硬直によって崩してしまった体勢ではオーガロードの攻撃を避けるのは難しいだろうな。


誰か一人でもオーガロードを倒せたら報酬は手に入るが、今のままではヒナがあの攻撃でやられて空中にいる俺たちは落下死、残り体力の少ないメイガス一人ではあの少しのHPを削るのも難しい。つまりこのままじゃ全滅ルートしかない。


初のダンジョンで不運にも出くわしたオーガロードだが.せっかくあそこまでHPを削って負けてしまうなんて…


いやこの宙にいる位置なら絶好の狙撃ポイントだ。何よりヒナを狙っている今なら…拳を振り下ろして動けないところを狙えれば…



いやここまで来てヒナだけを犠牲にして勝つなんてそんなつまらないにはしたくない。いや俺も落下死で死ぬからヒナだけでは無いが。


いやそれよりも


「全員で勝つ方がいいに決まってるしな!」


迷ってる暇はない。


俺は慣れた操作でステータスウィンドウを操作。そして自分の装備項目の欄を操作し、贄代の指輪という装備を解除。


瞬間に物凄い勢で増え続ける俺のコンバートボーナスの数値、HPとMPの上限値。残念ながら現在の少ないHPが増えることは無いが、回復する速度が上がっているのをスキルで制限しておく。


あくまで全滅しないようにするだけであって、まだパーティーメンバーにバレるつもりは無い。今の状況でヒナが死なないようにするためにはどうする…


「〈集中.EX〉〈思考加速.EX〉〈弱点看破.EX〉」


一応念の為発動させた数は少なくしているが、このスキル達はEX化や俺のパッシブスキル、ユニークスキルにより従来より更にスキルが強化される。


俺の視界ではまるでスローモーションのような、いやほぼ止まったような世界が映し出される。そしてオーガロードの身体には目と耳と臍と足に、いや正確には目の下の涙袋、耳たぶ、足のくるぶしに青い光が付いている。

涙袋が弱点の理由は眼球の中でも外気に触れておらず更に柔らかい位置と、周りよりも柔らかくなっている涙袋の皮膚の…いや今はそんな説明文を読んでる場合じゃないか。


このオーガロードはどうやら雷が弱点だったらしい。俺は持っていた弓に〈アポート〉を使い矢を2本取り出して弓を構える。取り出した矢は片方は普通の矢だが、もう片方は少し小さく、そして今雷属性を付与した矢だ。


限りなく遅い世界で俺はオーガロードの弱点部位に、目と足に狙いを定め弦を手から離す。俺には矢を2本一気に撃つ技術も、弱点を同時に狙える技術も無いが、俺の上げた生産職による高いDEXがLUKがパッシブスキルが、俺の放った矢を寸分違わずオーガロードの弱点部位に届け、目を抉り、足を刺す。そして見た目的には分かりにくいが非常に強力な雷がやつの足を攻撃した。


「??…………!〈双連撃〉〈渾身撃〉!」


ヒナに拳を振り下ろそうとしていたオーガロードは、唐突な視界不良と足への痛みによりヒナのいる右上へと拳をずらしてしまう。少し呆気に取られてしまったヒナだったがその隙を見逃さずにオーガロードの腹へと、意図せず弱点部位である臍へと攻撃を当てたことにより、残り少なかったオーガロードのHPは全て削られ多くのポリゴンとなって消えていった。


後に残されたのはよく状況が分かっていないヒナと、気絶しながら壁に埋もれるメイガスと、空から落ちる後衛職2人の悲鳴の声だった。

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