異世界の食べ物。
このエッセイで書いているリアリティーとは、いかに現実に即しているかではなく、私の創り出した世界に違和感を持たせないという意味で書いています。
連載中の小説に出てくる食べ物は、麦や米などはそのまま使っていますが、ほとんどは私が勝手に考えたものです。
その事をご承知の上、お読み下さい。
2022.6.21追記
異世界を舞台にした小説や漫画を読むとき、食べ物って気になりますか?
私は、昔読んだファンタジー小説に出てくる食べ物が本当に美味しそうで、それ以来ほかの作品を読むときも意識するようになりました。
その作者の方がどこかで書いていたのですが、食べ物の描写が多いのは「自分が食いしん坊なこともあるが、その世界にリアリティーが出るから」だそうです。
水が豊富で平地が多い国では、主食はお米。
鳥飯やお粥。
厳しい山岳地帯に住む少年のお弁当は、ヤギの乳で作ったチーズ。
牛肉は、めったに食べられないご馳走。
船旅では、半分しなびかけたパパイヤ。
日持ちのする甘い焼き菓子。
確か、そんな感じでした。
もちろん異世界なので、名称は違ったりもしましたが。
なるほど、と思った私は、小説を書くときに食べるシーンを入れるようになりました。
さて、ここからが問題なのです。
どこまで許されるんだ……?
カップラーメンがないのは当然として、現実世界でも最近になって食べるようになったものが、中世ヨーロッパをイメージした異世界に存在するとは思えません。
素人が書いた小説に、そこまでリアリティーを求めてねーよ、というご意見もあるでしょうが。
そうすると、リアリティーのために食べるシーンを入れることに矛盾が出てしまうわけです。
人が住める環境であるなら、なんらかの穀物は育つだろう。
なら、主食はパンやお米(または類似したもの)ということになるはず。
ビールやワインも、古代エジプトの頃には作られていたらしいから、発泡酒や果実で作ったお酒もあっていいはず。
こんな感じで、書いています。
もちろん、本筋に直接関係があるわけではないので、食べ物の描写が多すぎても駄目でしょうが。
穀物が栽培できるなら、豆も大丈夫だろう。
チーズがあるという事は、発酵食品を作れる。
なら、味噌や醤油もあっていいよね?
砂糖や香辛料は、やっぱり高価だよな。
あ、それで飯テロの主人公は貴族の子供なのか。
この間読んだあれ、美味しそうだった……。
時々、脱線します。
面白いと思ってもらえる小説を書くことはもちろん、この世界に存在しない食べ物を美味しそうだな、と思ってもらう事も目標の一つです。
あくまで私の思っている事なので、皆様とご意見が違っていたとしてもご容赦ください。
美味しそう、じゃなくて。
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