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愛してるって言わないでよ

作者: あーくん

ちょっとびっくりするようなタイトルにしました。


 私は初対面の人と会う時、匂いを感じる。

この人と初めて会った時は、裏切りの匂いを感じた。

つまり、第一印象は最悪だった。

しかし今、恋人として仲良くしているから、人生って不思議なものだと思う。


 「おはよう」

「おはよう、サリナ。今日も愛してる」

そう言ってキスをくれた。

これは日課だ。キスから私たちの一日は始まる。

「今日、俺、めっちゃ楽しみなんよね」

「私も楽しみ」

「あのレストラン行こうな」

「うん!」

二人はデートを前にして、気持ちが高ぶっていた。


 いつの間にか日が暮れた。

私たちはたくさん遊んでくたくただ。

「サリナ、愛してるぞ」

「ありがとう」

何度、愛の言葉をもらっても嬉しい。

「あれ?あれ、ユキじゃね?」

「ん?」

彼の目線の先には一人の女の子の後ろ姿があった。

赤いショルダーバッグを肩にかけている。

「前の彼女?」

「うん。話しかけてこよっかな?」

え?なんで?

「ほっといたほうが良いんじゃない?ほら、過去に縛られるとよくない、って言うじゃん?」

何とか彼を止めようとする。

「俺、我慢できない。行ってくる」

そう言って走り出した。

彼の暴走を止められなかった。


 怒りで立ち尽くす。

本当に好きじゃないなら、「愛してる」とか軽々しく言わないでよ。

しばらくして、彼は帰ってきた。

「人違いだった」

無視して背を向ける。すると、彼は慌てた。

「おい、待てって」

「許さないから」

「え?ごめん、許して!お願い」

「嫌」

「何でもするから!」

その言葉がなぜか私の足を止めた。

「本当に?じゃあ、皿洗いと洗濯お願いしてもいい?あとトイレ掃除も全部」

「はい、やります」

この日から彼は、私に逆らえなくなった。

彼氏さん、自業自得ですねw

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