プロローグ
これから少しずつ投稿していきます
「人」の幸せとはなんだろうか。
その疑問にどう答えるのか。
ある人は、「誰かに必要とされること」と答えるだろう。他には、「家族と仲良く暮らすこと」、「お金をたくさん持つこと」と答える人もいるだろう。答え方は非常に様々だ。だが、その共通点とは、「己の欲を満たす」ことだろう。
動物は欲というものを持っている。
特に、人間は三大欲求と言われるように、食欲、睡眠欲、性欲という三つの欲を必ず━━ある程度脳が発達すればだが━━持っている。それに加えて、自己実現欲求などといった欲がある。それは人間の感性である。
だが、理性というものが存在する。礼儀や我慢などやりたいけどやらなくてはならないことが存在する。
ある時、誰かが考えた。その欲を強く持っているとき、人間の体はどうなっているのだろうか。参考文献などから研究に研究を重ね、ついに発見したのは━━━━新しい粒子だった。
数年後発表したとき、世界は震え上がった。
これまでの科学、主に量子力学を覆しかねないものとなった。
AI(Artificial Intellgence)、すなわち人工知能が真に近づけないのは、その粒子が機械にはないからだという結論付けさえ行われた。
その粒子の名前を意識粒子と名付けられた。
我々が五感があるのは、感覚を持つのは、それがあるからだと。眩しい、臭い、五月蝿い、苦い、痛い、これらは全て、意識粒子が存在する故に感じるのだという理論も確立された。
そして、その先、それに関わるあまりにも新しく画期的な新しい生命が誕生した。その名を、生蟲。時は推定だが二十一世紀初頭、日本にある浴駆市ではじめの一匹が生まれた。
人が持つ意識粒子と結合し、人に様々な影響を与えた。
日本など、数多の国では携帯電話が浸透し、ほぼ一人に一つもつ事になった。それと同じように、生蟲もまた、人々の体の中に棲みつき、人々に様々な影響を与え、生活に変化をもたらした。
そんな世界の名を、誰かが言った。
蟲の世界と。