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見事、演じてみせましょう。

作者:鯛焼き
おや、おや、物好きなお客さんも居たもんだ。この話が聞きたいとな。
面白い、面白い。
え?面白い話かだって?
どうでしょうかね。面白いと言われたら…。
哀しい話?
それはお客さん次第でございましょう。
乙女ゲーム、“月下美人”に転生した一人の小娘の数奇な運命。
ほお、気になるとな?
さあ、さあ、席に着いて、紅茶でも注ぎましょう。
いらない?早く始めろとは、また、随分せっかちなお客さんだ。まあ、急ぎなさらんな。
人は誰もが自分の物語を紡いでいる。
この物語の行く末を一緒に眺めましょうや。
さあ、お客さん。
この蝋燭に火をともしてごらんなさい。
途中で消すのも、最後まで見るのも貴方の自由。
さあ、幕は開かれた。
悲劇か、喜劇か。

それでは、ごゆっくり。
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