大桑城へ向けて
大桑城は標高407.5mの古城山の山頂付近に本丸がある。
南側には二の丸、三の丸がある。
谷間の入り口には四国堀、越前堀、外堀があり攻めるのは非常に困難である。
谷間の城下町は越前国の一乗谷城の城下町を参考にしたらしくとても賑わっている。
大桑城は山城なので攻めれる場所は限られている。
南から攻めるかもしくは北側から攻めるかであるが北側は道が細いので大軍を行軍させるには向いていない。
必然的に攻めるには南側からになる。
「さて、どうしたものか?」
実際この城を落とすには時間がかかりそうである。
相手は朝倉勢と織田勢が来るまでの時間稼ぎができれば良いのである。
力攻めをするためには圧倒的な兵力が必要である。
しかし明智勢は三百余程であり向こうの軍勢は千余程である。
数だけ見れば圧倒的に不利である。
しかし斎藤勢は三千余なので間にあえばいいのだが支城を抑えると言っていたので時間的に考えても厳しい……
道三様のおかげで挟み撃ちにはされないであろうがやはり厳しいものがある。
野戦に持ち込まれれば不利なので奇襲戦しかないな!
秘策という程ではないが手もある。
この世界に来てから初っ端の戦は厳しそうだなと思いながら、大桑城を目指して45kmの道のりを行軍しはじめたのである。