道三の企み
「そろそろかな」
鷺山城にて道三はほくそ笑んでいた。
着々と準備は進んでいる。
ここで義龍を始末して美濃の国を儂の血筋の者が治める国に変えてやる。
義龍とついでに頼芸も仕留めれば完全に儂の手に落ちる。
次男である孫四郎を当主に据える。
そして一色を名乗る事になった三男の喜平次で脇を固める。
これにより美濃も安泰のはずじゃ。
あんな木偶の坊よりも儂の息子達の方がよっぽど有望だ。
義龍は儂の言うことを聞かんからな……
儂の思うように動けば生かしておいたものを……
早くあやつを玉座から引きずり落としてやりたい。
「孫四郎と喜平次はどこにおる?」
この二人にはこれから義龍を倒し美濃の国を治めてもらわねばならぬからな。
「ここにおります」
「どうされましたか?」
と言って二人は部屋に入ってきた。
「お主ら二人が儂の正統な後継者じゃ。孫四郎が当主、喜平次が支える。」
「「はい」」
元気のある返事だな。
元気だけではなくまだまだ知識もつけてもらわねばならぬがな。
「お主らの兄は老耄のただの木偶の坊だ。そんな奴に国は任せておけんよな?ならばお前達はどうするのだ」
この二人には義龍に対しての敵意を植え付けなければならぬからな。
悪く言えば洗脳だがな……
「もちろん私が代わりに当主の座をもらいますよ」
「私は兄上である孫四郎を支える所存であります」
二人の目には義龍に対する敵意と侮蔑が入り混じっていた。
よく出来たものだな……
十兵衛には反対されてしまったが、事を片付けてしまえば誰も逆らう事はできまい。
後は時が来るのを待つとしよう……
この国は儂のものだ!




