表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

二人称お姉ちゃんシリーズ

弟くんは寂しがり屋だね~、お姉ちゃんが居ないと寝ることもできないなんて♥

作者: 北田啓悟

 弟く~ん。部屋、入るわよ~。

 あっ。弟くんってば、まだ起きてるのね。駄目じゃない。子供はもう寝る時間よ? 夜更かししちゃいけませんよ~?

 何? 寝ようとはしてる? 寝られないんだ……って? そんなの気合いで寝なさいっ!

 ん? っていうか? 勝手に入ってくるな? さっさと出ていけ? あらあら。いけないわよ~? お姉ちゃんに対してそんな口の利き方するなんて、弟くんもずいぶん乱暴な子になっちゃったのね~。

 お姉ちゃん悲しいっ!

 ふふ。まあいいわ。そんなことより弟くん。ちょっと訊きたいことがあるんだけど~……。

 弟くん……私のプリン食べたでしょ……?

 あっ。その反応、やっぱりそうなのね。うふふ。何? もしかしてバレないとでも思ってたの? 馬鹿ね~。二人暮らしなんだからバレるに決まってるじゃない。あらあら。お顔を真っ赤にしちゃって。プリン食べたのバレちゃって恥ずかしいの? 恥ずかしいって思うなら最初から食べなければいいのに~。

 ま、でも弟くんは我慢なんて出来っこないもんね♥ 昔っからそう♥ 弟くんは小さいころから子供のまんまだよね~♥

 きっと弟くんは~……死ぬまでず~っと……子供のままなんだろ~な~……♥

 あれ? 何? 怒るの? そんなことない……って? あははっ! ぜんぜん迫力ないよっ♥ むしろすっごく可愛い。っていうか哀れ? 何にしても男らしくないね~♥ もしかして弟くんって本当は女の子なんじゃない? それくらい迫力ないよ♥ あはは♥

 は~あ。

 でもそんな弟くんを見てあげてるのも、今じゃ私一人だけなんだよねぇ。

 二人暮らしだから親は居ないし~……それに弟くんって~……学校で独りぼっちなんでしょ~……?

 友達が一人もいない♥ 正真正銘の独りぼっち♥ それが弟くん♥

 うん? うん? どうしたの? なに黙ってるの? 図星だから黙っちゃったの? 何々? なんでそんなこと知ってるんだって? そんなの当たり前じゃない。私はあなたのお姉ちゃんなのよ? それくらい知ってるわよ。

 しかし……、は~……。我が弟ながら情けないばかりね……。友達が一人も居なくって、女の子とは話せない。それどころかクラスメートともロクに目を合わせられないなんてね……。弟くんって本当に臆病者だね……。

 現実から逃げてたってどうしようもないぞー♥

 ちゃんと現実と向き合って戦え戦え! まっ、今の弟くんが戦っても零秒で返り討ちに遭っちゃうかな?

 あははっ♥

 あら? あらららら? 弟くん? お・と・う・と・く~ん? どうしたの? 俯いちゃって……、なに? どうかしたの?

 うわっ! え? ちょっとちょっと! なんで泣いてるの! 弟くん!

 あら~……。もしかして事実を指摘されて凹んじゃったのかな? ぜんぶ本当のことなんだけどね~、ちょっと言い過ぎたかな~。

 あーあ。あーあーあーあー。もう。ベッドを涙で濡らしちゃって。目尻から大粒の涙が零れまくってるね。そんなに悲しかったの? 自分がすっごい孤独だってこと再確認して心が痛くなっちゃった? めちゃくちゃショック? 死にたいって思ってる?

 …………。

 あら……。頷くんだ……。死にたいって思ってるんだ……。

 ……んー。

 んー……ふふふふふ……。

 もう! もうもうもう! なに泣いちゃってるのよっ! 冗談に決まってるじゃない! ぜんぶ冗談だって! うそうそうそうそ! ちょっとした意地悪だって!

 本気で言ってるわけないじゃないの! 私はあなたのお姉ちゃんなんだよ? も~! ねっ? 機嫌直して?

 あらららら……。すっかり拗ねちゃって。反対向いて寝ころんじゃった。

 もう……しょうがないなぁ……♥

 う~ふ~ふ~……♥

 きゃっ♥ びっくりした? うふふ♥ そうそう♥ いまお姉ちゃん、弟くんの真後ろに居るんだよ♥ 弟くんの後ろで寝ころんで、弟くんを背中から抱きしめてるんだよ~♥

 ほ~ら♥ 私のおっきいおっぱいだってぇ……こうやって♥ ぎゅうぅぅ~って押し付けちゃう♥

 気持ちいいでしょ~♥

 んふふ♥ 隠さなくたっていいのよ♥ 男の子なんだもんね♥

 うふふ♥ ごめんごめん♥ 弟くんをからかってたのは、愛情の裏返し♥ 本当は弟くんが大好きだよ~♥ お姉ちゃん、弟くんのこと、だ~い好き♥ 大大大好きだよ~♥

 だからぁ~……ほ~ら……後ろから……頭、撫でてあげる……。

 よしよし……。

 よ~しよし……。

 力が抜けてくるねぇ……? 気力が失われてくねぇ……? お姉ちゃんに逆らおうなんて思えなくなるねぇ……?

 弟くんもお姉ちゃんのこと大好きだよねぇ……?

 うん……。分かってる……。弟くんも、本当はお姉ちゃんのことが大好き……。酷いことをいっぱい言ってきていじめてくるけど……、そんなお姉ちゃんが大好き……。友達が一人も居ない弟くんは……、お姉ちゃんに構ってもらえるだけで嬉しくて堪らない……。

 だってお姉ちゃんは……自分を可愛がってくれる唯一の人だから……。

 とってもとっても怖がりで……他人とどうやって心を通わせればいいのか分からない……愛情に飢えた弟くん……すっごく可哀想な弟くん……自分で自分をみじめだって思ってる弟くん……。

 でもね、お姉ちゃんは、そんな弟くんを心から愛してるよ……♥

 お姉ちゃんはね、弟くんの側に居続けるよ……♥

 ずっとずっと側に居て、弟くんを一人には絶対にさせない……♥

 もう一回……頭、撫でてあげるね……♥

 よしよし……♥

 よ~しよし……♥

 ほら……だから泣き止んで……悲しいことを忘れて……独りぼっちなんて思わないで……。

 お姉ちゃんが付いてる……。

 一生、傍に居てあげる……。

 うふふ……♥

 さあ、弟くん……♥ 弟くんの大好きなお姉ちゃんの方を向いて……♥ 反対側を向いて……♥ 私と顔を合わせよう……♥

 んっ。

 うふふ……♥ 弟くんってば、お顔、真っ赤じゃない……♥ 恥ずかしがっちゃって……♥ 可愛い~……♥ 可愛いなあもう……♥

 ほうら……♥ 弟くんの頬……♥ 私の手で撫でてあげる……♥

 すりすり……♥

 す~りすり……♥

 くすぐったい……? 恥ずかしい……? そんなことないわよね……♥ 弟くんは、気持ちよがってるんだよね……♥ 気持ちいいからお顔が真っ赤になっちゃってるんだよね……♥

 大丈夫……♥ とっても可愛いよ……♥ 女の子みたいに可愛い……♥ 可愛くって、大好き……♥

 うん……? どうしたの……? え……? プリン食べちゃったこと謝りたいの……? 申し訳なく思ってるって……? どうしても食べたかった……? ごめんなさい……って? も~……♥ なに言ってるの……♥ 謝らなくったっていいわよ……♥ それくらい許すって……♥

 お姉ちゃんは、弟くんの味方なんだよ……? そんな細かいことで怒るわけないじゃない……♥ 弟くんが子供で居るのなら、お姉ちゃんは大人になるだけよ……♥ 大丈夫……♥ それでいいの……♥ 弟くんは子供のままでいいの……♥ だって私が育てればいいだけのことだもの……♥ 弟くんが一生子供のままでも何も問題はないわ……♥

 だからね、弟くんは、子供らしくちゃ~んとお姉ちゃんに甘えるんだよっ……♥ 子供なんだからどれだけ甘えたっていいのっ……♥ うんうんっ……♥ だいじょうぶっ……♥ お姉ちゃんはちゃんと甘えさせてあげるから……っ♥ 何も心配はいらないわ……っ♥

 全力で甘えてきて……♥

 私のおっぱいに顔を埋めちゃいなさい……♥

 ほ~ら……♥ おっぱい近付けてあげる……♥ 私、背中を反らせてるよ……♥ これでおっぱいが目の前に来るね……♥

 ほらほら……♥ どうしたの……♥ 何を今さら恥ずかしがってるの……♥ 弟くん……♥ 大丈夫……♥ おっぱいは怖くないよ……♥ お姉ちゃんも怖くない……♥ お姉ちゃんは、ちゃんと弟くんを受け入れる……♥ 何も心配はいらないの~……♥

 え? 本当にいいのか……って?

 いいに決まってるじゃないっ……♥ 大好きな弟くんの望みなら何でも叶えてあげるっ……♥ だってそれがお姉ちゃんだものっ……♥

 ……んっ♥ 来てっ♥

 …………んんんんんんんんん~っ♥

 来たっ♥ 来たっ♥ あん♥ とっても甘えん坊さんだねっ♥

 あっ♥ あらあら♥ あらららら~……♥ 弟くん、完全に理性が外れちゃったね~……♥ お姉ちゃんお姉ちゃんってすっごい甘えてる……♥ うふふ……♥ 本当は弟くんも私に甘えたかったんだね~……♥ それが素直な気持ちだったんだね~……♥ うん……♥ それでいいよ……♥ お姉ちゃんがちゃんと甘やかしてあげるから……♥

 弟くんは強い子を装ってるけど、本当はすっごく弱い子なんだから……♥ 女の子みたいにとっても弱いんだから……♥ だからちゃんと甘えなきゃ駄目だよ……♥ 私から愛情を貰って、気持ち良くならなきゃ……♥ お姉ちゃんからの愛情が、弟くんにとって必要なものなんだから……♥

 いい……? 分かった……? ちゃんと甘えられる……?

 …………。

 うふふ♥ いい子♥

 そう……♥ そうよ……♥ 全力で甘えなさい……♥ そうそうそう……♥ その調子……♥ ん~……♥ いい子いい子……♥ 可愛いよ~……♥ 弟くん可愛いっ……♥ 大好きっ……♥ だ~い好きっ……♥ あんっ♥

 んふふ~……♥ 大丈夫大丈夫……♥ これからはお姉ちゃん、ずっとこうしてあげるから……♥ 今日だけじゃないよ……♥ 毎日こうやって抱きしめてあげるから……♥ 友達なんて居なくたって悲しくないように、ぎゅうううぅ~……って力強く抱きしめてあげるからね……♥

 おっぱいも好きなだけもふもふしていいからね~……♥

 うん……♥

 それじゃあ弟くん……♥ このままこうやって抱きしめてあげるから……♥ 一緒に寝ようね~……♥

 お姉ちゃんのこと好きにしてもいいから……♥

 大好きなお姉ちゃんをずっと抱きしめてようね~……♥

 ふふ……♥ 朝になったら美味しいご飯つくってあげるからね……♥

 うん……♥ それじゃあ……♥

 おやすみ~……♥

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 全て [気になる点] なし [一言] こんな弟いたら、可愛いですよね!
[良い点] 読んでて胸が苦しくなる [一言] 最高すぎる、このシリーズもっと書いてください
[良い点] いろいろいんじゃねぇーの [気になる点] いじめですか [一言] ないね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ