テロリストの尋問2
「そうですか。わかりました」
騎士団長からの至上命令との指示であることを奴隷商人に伝えた騎士団員。
元々奴隷契約は強力であることから悪用されないように様々な制約が奴隷商人に与えられている。
しかし、その奴隷契約も間違えた実施と判断された場合や犯罪に使われた場合に、3人以上の奴隷商人が国家の指示のもと解除できる制度が存在することは一般には知られていない。
国家が暴走することもあるからである。
「では、王命もしくはそれに準ずる証跡と費用を」
その命令の書かれた羊皮紙と預かった複数の金貨を持って自分の商売仲間達に声をかけてまわり、翌朝にその仲間達と一緒に再登城する奴隷商人。
「なんだ、この者たちは?」
「この度のことは我々奴隷商人の秘儀です。1人で対応できるものではありませんので、協力を頼む仲間になります」
それぞれが自身の身分証明を提示することで、納得した騎士団員がテロリストを見張っている部屋に連れて行く。
「ここだ。おい、大丈夫か?」
1人が異常に汗をかいて緊張している気配であり、騎士団員が声をかけるが頷くだけである。
王城に出入りしている奴隷商人が音頭を取り、秘儀であるのでと見張りの騎士団員達を退出させる。
猿くつわを外すと自害する恐れもあるからか、その格好のままそれぞれベッドに縛り付けられたテロリスト達。
奴隷商人3人が自身の荷物を部屋の隅に置いた上で、片方のベッドの周りに立つ。
「では1人ずつ始めましょう」
出入り商人が発言し、残り2人もそれぞれが契約魔法の解除に向けた営みを開始する。
3人がそれぞれ集中しているかに見えたところで、その中の1人、先ほどから汗をかいていた男が懐からこっそり短剣を取り出す。




