プロローグ 旅立ち
海に9割が埋め尽くされた世界、
かつてこの世界は闇に包まれていた
だが三人の神の力で世界を覆う闇は打ち払われた
そして時は流れ三人の神の魂を受け継ぐ三人の英雄が表れた
混迷となった世界を正すため英雄達が立ち上がる
「ドレイクよ、俺と海軍に所属して世界を正そう!!」
「ホワイトの兄貴またその話しかよ、俺は海軍に成れないよ」
「いや、お前なら今の政府も変えれる海兵に成れるさ
俺よりも正義感を持つお前なら必ず成れる筈だ」
「俺は兄貴よりも正義感なんか無いよ」
「お前も知ってるだろ?今政府を牛耳るのは評議会だ
だが評議会は民を蔑ろにし世界破滅に向かわせてる
それだけじゃない、評議会の裏で暗躍する男の話しも」
この世界は今、古から続く巨大な大国エルドラドが納めるが
国王が暗殺されその子供が王に即位する
しかし幼王を十人評議会と呼ばれる十人官僚が傀儡にして
世界を牛耳って自分達の思い通りになるように政治を動かす。
それを嘆き人々は黒い布を身につけ政府に反旗を翻す
黒巾党を立ち上げ世界は混迷と化していた。
「何より今の政府に正義は無いだろ?ホワイト兄貴」
「だからこそ俺達が変えなければならない
人々の為に世の中をより良い世界にするためにもな」
「だけど俺には無理だ、政府なんかに入れ無いよ
俺は今の政府に反旗を示した黒巾党の奴等を切れはしないよ」
「確かに黒巾党は政府のやり方に嫌気が差した民衆の声だが
そんな黒巾党も今ではとただの賊に成り下がってる
このまま放置しておくわけにはいくまい、
黒巾党に加入しなかった人々の為にも」
「そこまでじゃ!二人とも止めないか!!」
「マゼラン先生!!」
「マゼラン先生、申し訳ございません」
「二人とも世を思う気持ちは解るが、
あまり言い争うのはいただけぬな」
「先生はまた政府に呼ばれたのですか?」
「うむ、再三に招集が有ったからな
そろそろ応じなければならぬだろう」
「先生!!俺もついて行きます」
「ならぬ!!今回はあまり良い予感はせん
お前達はこの島に残れ」
「先生、大丈夫ですか?
政府中枢には今、不穏な噂が流れておりますが、、、」
「それでも今回ばかりは断れぬだろうな」
「わかりました、行ってらっしゃいませ」
「行ってらっしゃいませ、先生!!」
そしてウィリアム・マゼランはこの島を出て
エルドラド王国の首都エメラルの街に向け旅に出た。
数日後
「ドレイク!!大変だ!!!」
「兄貴どうしたんだ?」
「今日の新聞を見なかったのか!?先生が処刑された」
「なんだって!?」
新聞には政府転覆を狙い王国に反旗を翻した反逆者として
マゼランの名前が載っていた。
「そんなバカな!?先生が政府転覆を狙うなんて
あり得ない!!」
「だが先生が処刑されたのは事実だ、
それだけじゃない先生が黒巾党の幹部扱いされてるらしい」
「それこそあり得ないだろ!?先生は、、、」
「エドワード・ドレイク!ノルマンディール・ホワイト!
お前達は包囲させている!!今すぐに投降せよ!!」
「誰だ!!」
ドレイクとホワイトは家を出て襲撃者を確認しに行く
「我等の事はどうでも良い、
死人になるお前等に必要ない情報だ、死ね!!」
そこには黒装束に身を包み素性が全くわからない男達が居た。
「ドレイク行くぞ!!」
「おうよ!!」
「殺れ」
ドレイクとホワイトは剣を抜き黒装束の男達と応戦する
襲撃者を打ち倒した二人
「コイツ等は、、、」
「政府の何者かが俺達を狙ったみたいだな」
「それでも海軍に入るのか、兄貴」
「ああ、それでも俺は海軍に入って政府を正したい
お前はどうする?」
「俺は旅に出ようと思う」
「もう何も言うまい、達者でな」
「ああ、兄貴もな!」
「もちろんだとも!」
こうして二人は島を出て旅に出た
そしてホワイトは海軍に所属しドレイク仲間を集める旅を続けた
一方エルドラド王国では驚愕の事件が起きる。
エルドラド王国の幼い国王が暗殺され
更に様々な不正が発覚した評議会の十人の官僚は処刑された。
そして評議会の後に世界の実権を握った男が更なる混迷をみせる