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第二回ラジオ大賞

破滅しかない大魔王に転生してしまった

作者: つみき

 朝日が顔に当たる。僕はベッドから体を起こす。慌ただしく人がこちらに来る気配がした。


「大魔王様。四神の一角が勇者パーティーに敗れました」


 報告へ来た人物には見覚えがあった。某RPGの四天王の一角。玄武だ。僕の知ってるゲームなら一番始めに敗れたのは朱雀だ。


「朱雀が敗れたか」


「はい。勇者討伐の後任には青龍を向かわせます」


 まるっきりゲームの流れだ。青龍が敗れ次に白虎。最後は目の前にいる玄武と戦う。四神は強い準にレベルが10ぐらいづつ差が存在した。

 僕?僕は誰だ?大魔王?


「おい、玄武。俺は誰だ?」


「大魔王、ゲーザ様です」


 やっぱりか。昨日狂った男に刺された気がしたが、転生して大魔王。これはますい。このままでは僕は勇者に倒されてしまう。すぐに策を立てなくては。


「青龍を引かせろ。俺が行く」


「お待ち下さい。それでは四神の面目がありません。是非、青龍に」


「ならん。お前が先に俺に殺されるか?」


「わかりました。青龍を引かせます」


 一礼して玄武は去っていった。


 ど、とうする?玄武にはああ言ったがここで勇者を倒しても、次の勇者が現れるはずだ。

 どっかの魔王みたいに世界を半分に分けようと相談するか?勇者と交渉してもそんな権限はあるまい。

 防衛ラインである四神の内三神が現在のうちに和平交渉だ。交渉相手は国王だ。明日城へ出向こう。

 大魔王に息子がいて後ろから刺されたりしないよね?


 玄武を引き連れ人間の城へ向かう。人間は恐怖し見境なく僕を襲ってくる。皆、返り討ちだ。和平交渉に来たと告げたが、王は逃げ一部の騎士団。貴族を一時拘束した。


「流石、大魔王様。勇者ではなく先に人の城を落とすとは素晴らしいです」


 玄武は高揚していた。いや、和平交渉なんだけど。困ったな。


「交渉出来る人間はいないか?」


「皇太子妃候補が数名おります。次期の妃を選んでいたようです」


「よし、連れてこい」


 ここに8名の美少女達が集まる。流石皇太子のお相手だ。皆、レベル高い。その中の公爵家筆頭の娘がいた。これを交渉役に使おう。


「ニーナ嬢でよろしいかな?」


「なんですの?」


「俺の手足となり王と和平交渉の使者となって欲しい」


「城を落として和平交渉ですか?占領したんです。勝利宣言しては?」


 言われて見れば勝利か?イヤまだ人間は勇者と言う切り札を持っている。


「あくまで和平交渉だ」


「捕虜の安全をお約束下さい」


 俺は自分が死なないための交渉を始める。平和に戦争が終わりますように。


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― 新着の感想 ―
[良い点] めっちゃ続き読みたいっ!( ≧∀≦)ノ 増量版キボンヌっ
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