表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
己 呂 武 反 而   作者: https://youtube.com/kusegao
96/197

                                      

   しかし、共有できたとしても、そのあとで、どうするか。手術して、どうかなるものだろうか。赤い輪の中に、完全に掛っているのだ。乳暈と一体になっているのに、痣だけ取除くことができるだろうか。よしできるとしても、醜い傷が残らないはずが。期待もできないのに、医者に見せるとしたら、見せるだけ悔しい。すると、彼女を裸にしたところで、ただ共有するだけのこと。アドバイスを与える上で、都合が良いことはある。でも、彼女は賢い。何かに仮託して、間接的に言えば、我が身に照らして解釈できない子ではない。例えば、千羽鶴の、痣のある、例の、気味の悪い女。女の痣のことで、私が言う言葉を、ちゃんと受止めないはずがない。彼女は恥じている。それは間違ない。風呂屋のことを、今朝、それとなく尋ねたら、番台のあるお風呂屋さんになんか行きませんと言っていた。ほかの客に、体を隠すとも言う。裸を見られたくないとする意志は強い。入浴中にも、私の声を聞いただけで、あれほど慌てたではないか。無頓着でもなければ、間抜でもない。変な服を着たのは、自分では気が付かなかった所為だ。今日、説教されて、ちゃんと納得したではないか。

滋子の手書き原稿に忠実な翻字は以下で

http://db.tt/wiixYXDN


目次はこちら

http://db.tt/fsQ61YjO

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ