三時頃に、テテマロを散歩させて、元町まで下りていったついでに、タカハシに寄ったら、山の音のサイデンステッカー訳があった。面白そうなので読んでみることにした。千羽鶴を探してみたけれどなかった。訳は出ているというので、取寄せてもらっている。散歩から帰ってきながら考えたことがある。坊と、千羽鶴を、一緒に読む。そこから、話をもっていく。このあいだも、川端邸を見たばかりだし、あれは、鎌倉を舞台にしているし、円覚寺の栞にまで出ていたしして、朗読に使うのは不自然ではない。
坊は、今日、私の胸に抱かれながら、下着のことでは納得したらしいので、物事は、一往、なるべきように運んでいるようだけれど、本当は、私は、一度、咄嗟の判断で、手を、彼女の左乳嘴に伸ばしかけた。手を、緩いブラジャーの中に入れて、痣に触れようとした。彼女を裸にして、痣を共にする。まだ、その時ではないのだろう。
5/18(水)の記事は続きます。[編者]
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