4/15(金)
My Raymond
この前は、変な終りかたをしました。読返してみて、よく分りませんね。
三月の三十一日の日、木曜日のことを書いているのでしたね。由加里が、二度目に訪ねてきた日です。夜の七時頃です。由加里から、電話が掛ってきたときは、バルトックのレコードを聴終えたところでした。曲が終っても、ソファーに、頭を凭れて、暫くそうしていました。週末でもないのに、レコードを聴きなど、滅多にしません。オーケストラは尚更です。がんがんひゅるるん騒々しいのだもの。だのに、ふと、掛けてみる気になった。そろそろ、今にも、桜が咲きそうで、何だか、そぞろに不安で、曲の感じが、あんなふうだから、レコードのことを思出したのです。魑魅魍魎の、化物じみた音楽が聴きたくなった。あなたが 期待したとおり、「凄い!」演奏だった。皮肉ではなくてよ?本当に、第一音から、二人の巨匠が名演奏なので、私は、三四十分、目を瞑って、ソファーに凭れていました。
由加里の電話で目を開けました。「夕飯がすんでない。」ということなので、「それなら、私もまだだから、うちで、何か食べましょう。」と言って切りした。スパゲティーはいかがと尋ねたら、それで構わないと言うので、お湯を沸かして、ソースを拵えて待っていますと、ベルが鳴りました。
滋子の手書き原稿に忠実な翻字は以下で
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