6/13(月)雨
雨の日は、そう思うせいか、坊に、元気がないように見えて仕方がない。最近、ジョージ君を見掛けないのだと言う。私が、お節介なことをしたばかりに、けちが付いたのかしら。そろそろ卒業式のころ。もう卒業しちゃったのかしら。ちょっと、もん君、何をしているの、貴方も手伝って頂戴!貴方の後輩の事でしょう。坊とジョージがデートできるようにするのよ。あの子、自分で思っている以上に好きなんだわ。
もん君、私も大胆になったものね!今、セント・ジョセフに電話したところ。スクール・オフィスという所に繋って、恐る恐る、「すみません、そちらの演劇部にジョージさんという方はいらっしゃいますか。」と聞いた、そしたら、「演劇部のことは、こちらでは分りかねますが、名字は何という生徒ですか。」と言います。「名字は分らないのですけれど、四月の劇で、オイフォリオン役で出ていらっしゃった方です。」と言ったら、調べてくれた。ヒロキ・キタノという学生だと言う。ジョージさんと仰るのではないのですかと聞返したら、演劇部に、ジョージ・ノロという生徒はいるけれども、天使役で出ていたはずだと。私は分らなくなってしまった。ジョージ・ノロは第十学年で、ヒロキ・キタノは第十一学年だと教えてくれた。それ以上は、私もどきどきして聞けなかった。いずれにしても、卒業していなくなってしまう心配はない。
6/13(月)の記事は続きます。[編者]
滋子の手書き原稿に忠実な翻字は以下で
http://db.tt/wiixYXDN
目次はこちら
http://db.tt/fsQ61YjO