5/30(月)未明
悪夢は本当だったの?坊。私の坊。なぜ、勝手なことをしたの?お姉ちゃんの胸は張裂けそうだ。あんなに言ったのに。あんなに約束したのに。何の必要があって。だって、もう、あなたは治っていたんでしょう?お願。お姉ちゃんを苦しめないで。坊の恥は、坊一人のものじゃないの。きっと、あなた、シャツを脱がされたんでしょう?リボンの付いた、お姉ちゃんが、あなたを守らせる為に着けさせた下着の、そのリボンを見せたんでしょう。あなたは、自分から、背中に手を回して、自分から外してしまったんでしょう?お姉ちゃんの、折角の苦心も水の泡だったの?あなたは、けろりとしていた。何も感じないの?番台があったら帰ってくると言わなかった?お医者さんなら良いの。平気なの、あなたは。番台のおじさんと、どう違うと言うの?お医者さんなら、あなたを見て、何も思わないと言うの。ほかの人はどうでも、あなただけは外しちゃいけないのに。あなたは、リボンを見せても駄目なの!服を着ていなくちゃいけないの。だのに、あなたは、シャツも下着も取るようにさせられて、どうせ、何もかも見られてしまったのでしょう?醜い、醜い毛の一本一本まで数えられた。百二十六本も。真黒な、黒く光る、細長い毛が百二十六本。
5/30(月)の記事は続きます。[編者]
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