超越的な超越を超越して、世界と神は互いに震えあい、混濁色の血を流し、有を想い無を想う
前回、ディードが世界創造してクズ行為ばかりした。
「おい、ディードさん」
フレイヤがディードを乱暴な声で呼ぶ。
「あ? なんだ? 」
フレイヤの口調にカチンときたディード乱暴に返す。
「あなたのやっていることはもう看過できません」
フレイヤは降臨する、ディードの世界に。
「だからどうしたって……? 」
自分の世界に降り立った、美しい女神をディードは目で弓を構える。
「あなたには主人公矯正カリキュラムを行使します」
フレイヤが、冷たく、鋭く、恐ろしい瞳を向ける
「あ~?! 俺に説教パンチく食らわせようてか? ふ……! ふはははははははははは!! おもしれぇこと言うじゃあねえか! フレイヤちゃんよぉ~! お前が俺を? ふ……ふふふふふふふふふふ……! 可笑しくって、腹痛いわ~」
挑発的なしかし本心から見下し嘲笑する、ディードの喉から出る音が、フレイヤを刺激する。
「はあ……本当は乱暴な真似はしたくありませんでしたが……仕方がありませんね……! 」
今までにない、理を切り裂く剣ですら、意味のない錆び付いた鈍らに見えるほどの鋭さをフレイヤは見せる。
「はっ!! おもしろい……この『SIN・3』である俺にお前ごときが勝てるかな? 」
顔を激しく歪め、ディードは舌舐めずりをし、自分の世界を白色に帰る。
両者の視線に世界が、万象が、因果が、法則が、本質が、絶対が、混沌が、虚無が、矛盾が、全てが、静寂に変えられる。
無限の時か、零の時か、虚構の時か、それとも時ですらない運命の流動が流れたかも定かではない、神々はまるで恋人のように熱く見つめ合うのをやめた。
終わりを終わらせ、始まりを始まらせる、運命という概念ですら追いつけず息切れする究極の打撃をフレイヤはディードに無限という枠を壊すほど浴びせかける。
だがディードには効かない、、『森羅万象を創造する神の箱』により打撃というものはなくなったからだ。
「ほう……やるね」
ディードはフレイヤに悪意ある賞賛を与える。
「…………」
フレイヤは無言でゴミ箱に捨てた。
「ふうん……! なら今度は俺のターンだな」
ディードはこの白色のキャンパスに黒色から色を取り出し絵を描く。
「『敗北を知らぬ者』それがこいつの名だ……」
敗北を知らず、できない、勝利という概念そのものである『敗北を知らぬ者』はフレイヤに牙を剥き出しにして激走する、勝利するために。
だがフレイヤは一撃で『敗北を知らぬ者』を敗北させ、その存在を根源から消滅させる。
「知らないなら教えてあげるだけですよ……」
フレイヤの兆発の炎はディードの精神を沸かすには十分だった。
「ぐっ……! ふざんけんな……! ならこれでどうだ! 」
ディードはまた創る、黒い四角から刺客を生み出す。
「『最も強き物』、それは最強の存在、フレイヤがどれぐらい強かろうと『最も強き物』よりは弱い、なぜなら彼の者は最強、つまり強さの頂点を突き詰め極めた最強そのものだからだ。
『最も強き物』は消えた、フレイヤより弱かったから。
「ば……馬鹿な……!? 」
ディードの心が揺らぎ、焦りの汗が流れ落ちる。
「どうしたんですか? もう終わりですか? なら一ついい事を教えましょう私の最初の一撃あれは私の0%の実力です」
フレイヤが静かにディードに伝える。
「クソが! 」
ディードは『無限〇無限』の超強化版『無限〇無限〇無限』にフレイヤに対する誰であろうと絶対に覆ることがない本質的な否定を混ぜたものをフレイヤに叩き込む。
「ヒャア~ハッハッハッハッハッハ!!! やったぜえ……! 完全に因果概念から根源的に本質的に消えやがった……ざまぁみろ! あとで脆弱な肉体と精神だけの存在にして、神としての、女としての、人としての、生き物としての、全ての尊厳を奪い踏みにじり穢しつくす、最高の陵辱祭をはじめてやるから楽しみにしてろぉ~」
天どころか空に登らんがばかりに有頂天な笑い声を上げる
「今の言葉で、あなたには最も厳しい主人公矯正カリキュラムを行使することにしました」
絶対零度すら凍りつく声が、フレイヤの声が響く
「なっ……こうなったら! 」
ディードは奥の手である『設定消去』を使い、フレイヤという設定そのものを消失させた。
しかし、フレイヤになんの変化も起きない。
「う……嘘だ……」
ディードは恐怖に支配される
「最後に一つ、私の能力『設定追加』について教えましょう、これは設定を勝手に追加する能力……これにより私は『敗北を知らぬ者』に敗北を教える能力がある設定、『最も強き物』より私が強い設定、ディード……あなたが私を否定できない設定、設定が消されない設定が、そのつど追加されたわけです」
フレイヤはそう言う
「ばっ……馬鹿な、設定上矛盾しているのばかりの設定じゃないか!? 」
ディードはわけがわからなくなる。
「『矛盾が許される物語』これはそういう話なのです……」
フレイヤがそう言った後、ディードに最も厳しい主人公矯正カリキュラムが行使される。
ここでは語ることもできないし、見せることもできないぐらいの、凄惨なカリキュラムをディードは受けた。
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「今日から誠心誠意、世界創造頑張ります」
ディードはいいやつになった。