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無限VS夢幻

 前回、山田やまだ最強アルティメットあらため、ディードは異世界に転生されら矢先にヨグヨグという名のキモい化物にいきなり勝負を挑まれ、断ってもしつこく食い下がったため勝負を受けることになった。


「さあ、こい! 」


 威勢良くディードは構える、この構えは特に意味のない適当な構えだ。


「キモい化物は流石に酷いなぁ」


 ヨグヨグはショックを受けうなだれる。


「ふっ、ヨグヨグ……貴様ははあらゆる因果を超越し、法則という法則を持たない存在ゆえに地の文を読むことが可能……そしてその心無い言葉に傷ついている間に俺の最強技をくらわせてやるぜ!! はあああああああああああああ!!!! 」


 ディードの全身からとてつもないオーラが吹き出る。


「これは、ビックバン以上のエネルギー……」


 即座に精神的ダメージから回復してもヨグヨグは動かない、ディードの最強技を真正面から打ち破ろうとしているからだ。


「くらえ! 『無限〇無限ループ・インフィニティ』!!!!! 」


 ディードの両手からとてつもないなんてもんじゃない光がヨグヨグに向かい激走する。


 『無限〇無限ループ・インフィニティ』は①無限大を無限倍してさらにそれを無限回繰り返したのをしたあとそれをまた無限回繰り返したのを無限乗してなお絶対にたどり着けない数値をさらに無限倍して無限倍したあとさらにそれを無限回繰り返した数値の次元の全知全能の神の言葉や思考の限界はるかに超えた超限ちょうげんの存在ですら理解できないどころか想像すらできなほどの数値の次元が全く問題にならず零と同じまるになるほどの次元を[ここで①に戻る]の全知全能をこえた全知全能の存在ですら一撃で消滅させ復活することはなくなるほどのエネルギー量より圧倒的に多いエネルギーを放出するディードの最強必殺奥義がヨグヨグの全身を飲み込む。


「はあ……はあ……やったか……」


 全力を出し切り、息を切らすディードが目に見たのは


「今のは、明かりかい? 」


 何一つ僅かに傷が付くことすらなく、平然と立っているヨグヨグの姿だ。


「そ……そんな、ば……かな……」


 ディードは体力と精神力が尽きかかってしまい、倒れてしまいそうになったところを何とかひざを地面につけるだけにとどまる。


「ふふ、次元だ、無限だ、全知全能だ、そんなものは我の前では何の意味も持たない、我は全知全能の神が理解できないだの、無限の無限倍だの、はるかに超越ちょうえつした……、いやこの表現は正しくないな……ふむ、だがほかにいい言葉もないな、ふふ、すまないね我にとってどんな言葉も数値も記号も意味のない存在なんでね、まあ、貴様らに分かる様に言うと、貴様たちの理解や想像を超越したすら超越しているのだよ、我はあらゆる因果を超越し、法則という法則を持たない存在つまり『なにか』である段階で我に干渉することは絶対に不可能だということ、まあ、あえて言うならなにものでもない『夢幻むげん』かな」


 ヨグヨグは言葉を放つ。


「く……俺は、負けるのか……? 主人公なのに、最初の敵に……負けるのか」


 ディードの絶望が言葉という形で現れた瞬間


「待っていろ! 今から覚醒させるから! 」


 ディードにサクシヤの神託が降りる。


 …………


 ……


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!! 」


 喉が裂けそうになるほどの咆哮ほうこうが響く


 ただしその咆哮の主はのヨグヨグだ。


「なんで、お前が叫んでんだよ? 」


 ディードは呆れた顔になる。


「いや、覚醒したのに全然そういう感じの行動がなかったから、我が代わりに……」


 ヨグヨグは話を盛り上げるために恥を捨て、大声を出したのだ。


「まあいいや、第二ラウンド開始だ」


 ディードはヨグヨグに殴りかかる


「ふ……そんなものは無駄だとガハッ!?」


 ヨグヨグには、効かないはずの攻撃であるディードのパンチが深々と刺さり吹っ飛ばされる。


「ばかな!? 一体どういう……」


 ヨグヨグは動揺が隠しきれない様子だ。


「今のはただのパンチだそれ以外のなにものでもない」


 悠々と歩きながらディードは語る。


「ただのパンチ……そんなものは我には効かないはずだ! 」


 声を荒らげながらヨグヨグはディードに問いかける。


「いや、効くさ……俺の覚醒した能力『設定消去イレイサー』でな」


 ディードがヨグヨグに手をかざす


「『設定消去イレイサー』……ハッ! まさか!? 」


 ヨグヨグが気づく


「その、まさかさ……俺はお前の『あらゆる因果を超越し、法則という法則を持たない存在』という設定を消去したのさ、つまりお前はただのキモい化物になってしまったという訳だ、さあ~どうする? このまま続けてもいいが、それはお前が痛めつけられるという結果に終わると思うぜ」


 ディードが拳を握り締めると


「ふう、我の負けだ」


 ヨグヨグが降参の意をしめした。


「ふう、やれやれいきなり喧嘩吹っかけられちまったな」


 少し疲れた様子でディードがそう言うと


「じゃあ、なにか我にしてほしいことある? 」


 ヨグヨグはそう言う


「ああ、そういえばそんな話もあったな……じゃあ、美少女になって俺のハーレム要員になってくれないか? 」


 冗談のつもりでディードがそう言うと


「うん、わかった」


 ヨグヨグはゴスロリ服を着た、銀髪ツインテールの赤色の瞳の背が低く貧乳のロリな美少女になってしまった。


「じゃあ、よろしくな」


 ディードがいやらしい顔付で握手を求めると


「うん」


 ヨグヨグが手を握ってきた


「やったなディード、女ゲット出来て」

 

 フレイヤがディードの肩に手を置く


「いたんだ……」


 ディードがそうつぶやくと


「ずっといた! 」


 フレイヤの少し悲痛な声が響いた


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