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レアリー&アイディアル

作者: 無味無臭

今高1で、ようやく小説投稿しようとしてるところです。

中学生の時にかいたものを少し読みやすくしてみました!!


今回が処女作になるので、いたらない点がおおいとおもいますが、

がんばったのでぜひみてくれたら意見くれたらすごくうれしいです(`・ω・´)

プロローグ

すべての人がしたことあるといっても過言ではないものがこの世界にはいくつかある。

その一つが妄想だ。 ひとは色々なことを妄想する金持ちになった妄想。彼女ができた妄想。世界の人気者になる妄想

そんな些細な妄想もあれば、宇宙から侵略者がくるかもしれないや神の力を得るなんてとっぴょうし無いものまである。


そんな妄想を現実に具現化させることができるとしたらあなたはどうしますか?



第1章  結婚式


今日は昔から夢に見たれいとの結婚式だ。

俺 涼榧あさひは昔から描いてた理想をひとつずつ自分の力で現実に叶えていったんだ。

東大に合格し大手IT企業に合格そして、好きな人と23才で結婚これらをすべて叶えた。

そう自分の力で・・・・・

「おーい、はやく着替えろよー。 式が始まっちまうぞ」

そう言いながら慌ただしく昔からの親友のおさむは叫ぶ

「ああ、わかったすぐに行く」


そして入場やウエディングケーキ入刀など順調に進んでいった。

その後も緊張はほどけないままやっと、ウエディングムービーが流れるところまで進んだ。

ほんと懐かしいな・・・・なんて感傷に浸りながら昔の色々なことを思い返し振りかえってみよう

「あれ、あそこに写ってるあの本なんだっけな・・・」



第2章  3人の関係


「あーもう、うまくいかないかなー」

そう言いながら駅からの帰り道を歩いていた。

よく、いいことないかなーとか不幸だーとか言ってる人は、たいして不幸でもないし逆に幸せものだと言うが

そういう言葉がでるんだから、最高な状況でもないんだと思う。

だって、今のこの状況はどう考えてもよくはないのだから。


久しぶりに、『れい』『おさむ』『自分』と3人揃って帰れてたと思ったらすぐ用事あるから二人だけで帰りたいと言われた。

別に、いいんだ恋人同士なら普通のことだと思うしだから・・・・

そう自分に言い聞かせてみるけどやっぱり3人で仲良くやっていた時のことを思い出してしまう。


俺たち3人は、小学生の時出会いすぐに仲良くなった。 それからはなにをするにでも自然と一緒にいた気がする

スポーツする時も勉強する時も一緒にやっていた。 

おさむは勉強が得意で、あいつのおかげで今の高校に合格できたようなものだし

れいは運動も勉強も普通なのだけれど、話をまとめるのうまいし女子力が高いかな・・・・? 家事とかテキパキしてるし

なによりやさいしいってこれは俺の主観なんだろう。

ちなみに俺は、勉強は普通ぐらいだけど運動神経はいいし色々なことがのみこみ早いほうだ。

ただあまりがんばる性格でも昔からないので体力はなかったりする。


そんな仲のいい3人だったはずなんだけど、この関係に違和感が出始めたのはちょうど中学あがってから間もなくだ

中学にあがってからも変わらず3人で過ごしていた。だがなにか違うしなにか違和感があった

きっとその違和感は俺たちがもう小さな子供ではなくなってしまったからなのかもしれない

そう。れいのことを、親友としてではなく一人の女子として見始めたからだと思う。 俺もおさむも。


その気持ちをおさむに確かめたわけではないし、あっちもそういう話をしたことはないが、

うすうすきずいていたんだと思うおさむも。 俺も確証があるわけではないが親友の好きな人ぐらいわかるつもりだ。

おさむがこのことについて、どう考えてたかは俺にはわからなかったが、俺はこの3人の関係を壊したくなかった

ずっと、仲良しでいたかったから、、、

それに、告白しようにも勇気がないしれいは、おさむのことが好きなのかもしれない。いや俺のしらない人かもしれない

もし告白してふる時君はやさしくふるのだろう。友達のままがいいとか

だから俺はこのままでいいんだ。 そう考えていた。


そして違和感が消えぬまま高校へ。

うん。もちろん三人とも同じ高校だ。これは三人で話して決めたことだった。親にはそうとう反対された。

「なにをかんがえてるの?一緒にいたいとかだけで高校を決めるの?」と。

親の言うことも正論だ。 ただ自分の生き方歩むべき道は自分で決めて心から幸せと思える人生にしたい

だから俺は親の反対を押し切って、受験し見事合格してみせた。


高校へ行って3カ月ぐらい経つ頃かな。こんな噂を聞いた。

「おさむってやつが、れいちゃんとつきあいだしたらしいぞ」

「うっわー。まじかよ。俺れいちゃんのこと好きだったのに。 くっそーやっぱ学年1位さんはちげーわ」

「最近あの2人ずっと一緒にいてこそこそやってるもんな」

この会話を聞いた時俺は頭が真っ白になった。

たしかに、最近忙しくて3人で会えてなかったけどそういうことだったんだって妙に納得した。

久しぶりにみんなで遊びに行こうって言っても用事あるとかで断られるし、みえみえなんだよ。


そして、うまくいかねーなとか言ってる今にいたるわけです。

それにしてもれいには、おさむ以上にさけられてる気がする。ほら今日も用事あるから2人でここから寄り道して帰るとか

言ったのもれいだ。

なんてことずっと考えながら見慣れた道を歩いてると、見慣れない店を見つけた。

「なんだろ?ここは。」

みたことのない店だった。雑貨屋かな?最近オープンしたらしい。店の前には贈り物の花がある。

家に帰っても、ぐだぐだ考えるだけだし少し入って見てみることにした。


やっぱり新しいだけあってとても綺麗な内装だった。

俺は雑貨屋だと思っていたのだが、どうやらここは本屋だったらしい

って、しまったな・・・・俺は最初の数ページははまって読むんだけどなかなか最後まで読めない性格だ。

興味本意で買ってお金を無駄にしないうちにでようとした瞬間、ちょうど運がわるく店員につかまってしまった。

「なにかおさがしですか?」

本の専門店っぽいので店員はおじいさんをイメージしていたが予想外にもものすごく綺麗なお姉さんだった。

「あっ自分はこのお店新しくできたっぽいので少し興味本意で見に来ちゃいまして、だからとくに探してるものは」

「ああ、見にいらしたのですね?申し訳ありませんでした。ぞうぞごゆっくりとしていって下さい。」

店員は俺に優しい笑いかけると奥へと消えていった。20代だろうか。とても綺麗な女のひとだった。

「なんだか申し訳ないなぁ」

俺は見にきたわけでもないのだが。もうこうなってはしょうがない。


まぁたまには、こういうのもいいのかもしれない。

そう思い、周りを見渡してみたがそこにはどこを見ても本、本。とびっしり並んでいた。

よくある本屋においてある雑誌や漫画はなく少しかわった本が多い。

「魔法使いになれる本」や「タイムスリップできる本」とかそんな子供が好きそうな・・・SF好きが好きそうな本ばかりだ

ほかには「開いてはいけないほん」なんてものもあった。どれも気になるのだが、この店は本を綺麗にしておきたいのか、

本すべてにビニールでカバーをしている。これじゃあ立ち読みも出来ない。

とても気になるが、ビニールを破るわけにもいかずタイトルと表紙だけを見ていた。

ほんを見始めて5分くらい立った頃だろうか俺は一冊の本が目にとまった。

その本は、「妄想を現実にする本」。「なんだ?これ。」表紙には絵がなく、タイトルがかいてるだけだった。

なぜか異様にこの本がきになりだしたが、やっぱりいいかなと思い本を戻そうとしたとき腕時計が鳴った。

6時だ。「もうそんなじかんか、、、」

戻そうとしていた「妄想を実現させる本」を俺は眺めた。

「うーん。 まぁたまにはこういう厨2てきな内容の本でもよもうかな」

本の価格を見ると1200円となっている。「まぁ最近の本はこんなもんだろう。」と思いながらレジまでいく。

レジに立っているのは、俺がこの店に入ってきた時に話しかけてきた女のひとだ。

相変わらず優しく笑いかけてくれながら、淡々と作業をこなす。

そして俺がお金を出した時

「お客様は当店がオープンしてから始めてのお客様ですので50パーセント引きとさせていただきます」と言われた。

「え?そうなんですか?いつオープンしたんです?この店」

「今日ですよ?」なるほど、だから俺が一番か、、、。でも、もう6時なのに一人も来ていないのか、、、。大丈夫かな?この店。

「そうだったんですか。どおりで、、、。」

「この店を見たことがなかったと?」

「何故わかったんです?」

「私実はエスパーなんですよ?」

「え?」

「冗談です。ただの勘です。どうぞ」

そう言い女の人は本を差し出した。

少しかわった人なのかな・・・?  

「え、あ、どうも」

と歯切れの悪い返事をしながら受け取ると。俺は店をでた。女の人は最後まで優しく笑っていた。

ただ、なにかを言おうとしていた気がしたんだ・・・・・。 いや気のせいかな


本屋からの帰り道、この本にはどんなことが書いてあるのかなと少しウキウキしながら家までかえった。

家についたのは6時50分。早速本を読もうと思ったが明日の授業の予習やらなにかとやることがたくさんあった俺は、

明日にすることにした。

それに明日の朝は3人で学校までいく約束している。 最近忙しいっていう口実で高校いってからしばらくは1人で登校

していたのだが、明日からまた3人でいこうかという話になっていた。

次の日。待ち合わせの場所に行くと、すでにおさむもれいもいた。

「ふーん。 朝から仲の良いことで」すこし、嫌味を込めていってみた。

彼氏のほうからは苦笑いをしながら「おいおい。冗談でもそういうのはよせって」と。

彼女のほうからはムッとした顔で「いきなりなによ」といわれた。

俺は「なんだよ、もうちょとノリをよくしてこう」と明るく振舞ってはおいたが、明らかに俺が邪魔者なのはわかった。

だってれいは顔真っ赤にしてるし。 なんか俺と目合わせてくれないし、、。

「ほら。早くいかないと学校行かないとおくれるぞ」

俺は無理やりテンションをあげていった。すこしやりすぎた感はあるが、どうせ二人は気づいてないだろう。


登校途中、やっぱりれいはおさむとばかり話している。

なんか、イライラする。 それと同時になんだかすごく胸が苦しい。

そんな時おさむが

「なぁ、あさひお前好きな人いないの?」

俺は少し驚いた。 今まできずいてると思ってたがきずいていなかったのだ。

いや、きずいていてあえてここで恥をさらそうとか? っておさむはそんなことするやつじゃないし。

「うーん。いるんじゃないかな」

そんなあいまいな返しをした。

「おっまじか!! じゃあ今度その話詳しく教えてな あっれいはだめだぞ? 男同士の2人の秘密ってことで」

あれおさむまじで言ってんの・・・・? とりあえず俺はこの瞬間胸が張り裂けそうなほど痛かった

「あっうん、今度ね」


そして学校がおわり下校した。 下校は2人でかえるらしく俺は一人でかえった

「さてそろそろ本よむか・・・」

と思った時おさむから電話がかかってきた。

「はいもしもし」

「ああ、あさひ? 話があるんだよ」

「どした? いきなり」

「あのさ、れいのことなんだけどさすごくいいやつだと思わない?」

「えーと、今更どうした? それは俺らが一番わかってるだろ」

おさむの言動が少しおかしい感じがした。 のろけ・・・なのかな?

「そりゃそうなんだけどさ、家事もできるし性格もやさしいしそれに・・・・」

その話が数分ほど続いた。

「それがどうしたんだって。てかのろけかよ」

「のっのろけってなんだよ。れいかわいいなと思ってそれをただ話してるだけだろ?あってかさ

今度3人で遊園地でもいかない?」

それがのろけって言うんだよ・・・そう言いたいとこをおさえて次の話にいった。

「遊園地? 俺なんか誘わないで2人でいってこいよ。」

「なぁ、なんでそんな機嫌わるいんだ?」

「それは!! お前たちがずっとべたべたラブラブやってるからだろ。 少しは俺の気持ちもわかれよ」

つい、今までたまってきたこと全部言ってしまった。 

「べたべたもらぶらぶもしてないだろ!! てかやっぱあさひ、れいのことすきなんじゃんか、てかなあさひ、かん・・・」

しゃべってる途中でいきなり電話がきれた。 しゃべり途中できれたから故意できったものではないのだろうが

かけ直すのも気まずいし・・・・また明日でいいか。  てか「かん」ってなんだよ・・・・


第3章 妄想を現実にする本


とりあえず俺は、考えてても嫌な気分になるだけだったから、あの昨日買った本を読むことにした。

えーと、なになに

「妄想を現実にする方法はとりあえず努力することです」

はぁ?  そのあとも読んでいったがつよくイメージしてそのイメージに近づくために1ステップずつ順に

あがっていきましょう。みたいなよくみる精神論てきなものがかいてあった。

期待していただけに、少し残念な気分になった。 

でもどんな本でもそんなものなのだろう、幸せになる方法とかもそんな内容だったのを覚えている。


「あれ・・・・なんだろこの白紙のページ」

最後のページまで読み終わったが白紙のページが3ページもあった。

まぁ本なんてこんなものなのかな、と思いとじようとした瞬間その白紙のページになにか文字が書いてるような気がした

いや実際には書いていないし、見えないのだ。だがなにが書いてるのかがなぜかわかるような気がした。

そこに書いていたのは、


『この本を最後まで見てくれてありがとうございます((きゃぴ

それで結局あなたが叶えたい妄想ってなんですか?

叶えたい妄想があったからこそ、今これを読んでいたのでしょ?


もしあなたがほんとにそれを望むなら叶えてあげましょう

叶えますか? 頭の中でイエスかノーと強く念じてください


注意事項1  あまりに規模の大きい妄想は時間がかかるか、おかしな形で実現されます。

注意事項2 妄想をかなえたあと、それにみあったデメリットもあります。 対価が必要なのです。

注意事項3 一度かなえたらあともどりできません。

注意事項4  他の人も妄想してる場合たまにこんせんしたり交わってしまう場合がありますご了承ください』


おれは、そういう演出ができる本が発明されたのかなとも思ったが

とりあえず信じてみた。 今のところそんな発明きいたこともなかったし、こんなものでも

しんようしてみたかったんだ。 そしてイエスと念じた。

そしたら今度は、『今から5分おもうぞんぶん妄想してください。 さすればその妄想はあなたのものです。』

俺は、まずこういう光景を妄想した。 今日喧嘩したことあっさり仲直りしてそれからまた楽しくわいわい仲良くすること

ギクシャクしてる感じもなくなってること。 そして・・・・・・・・・

色々とつごうのいい妄想をした。 そんな妄想をしていたら時間はあっというまに5分たちあの本の文字は見えなくなっていた。

「なんだったんだろ・・・あの文字。 ついに幻覚でもみてたりして」

それにしてもいったいなんなんだろうかこれは・・・・まぁ明日になったらわかるかな。

そして今日はひとまず寝ることにした。


第4章  対価


今日も朝3人で登校することになっている。

昨日のこともありやっぱり会うのはきまずいけどとりあえずいくしかないもんな・・・・

そんなこと思ってるうちに俺は、おさむの目の前にいた。 だが目の前にはおさむだけでれいはいなかった。

「あのさ、あさひ。 俺あさひに大事な話があるんだ。 ああそれでれいには先にいってもらうことにしたんだ」

そういいおさむは話を続ける。

「なぁ、あさひ。 一つ聞くれいのこと好き・・・なんだろ?」

「だったらなんだよ。 てかわかってるなら聞くなよ。 これ以上俺のこと混乱させるのやめてくれよ。

ずっとれいへの気持ち消そうと努力もしたし消したうえでたまにでいいから3人で仲良くしようとしたのになんなんだよ!!

れいはお前じゃなくて俺のこと選んだんだってことでも自慢したいのか? それともれいと付き合って俺への罪悪感でもうまれたか?」

そう今まで言いたいこと全部はきだしたとたん、急に眩暈と頭痛に襲われた。目がぼやける・・・

まだ微かにおさむが悲しげな・・・・表情でなにかを訴えようとしてるけど、耳もとおくなって聞こえなくなった・・・・。

「なんで、泣いてるの?」


「あれ・・・・なんで保健室で俺寝てるんだろ」

そして横を見てみるとそこには、おさむがいた。

「やっと、おきたか…・ 心配したんだぞ、いきなり倒れるからさー。 まぁ軽い寝不足って聞いて安心したけどね」

寝不足・・・そうか、昨日は本のことと言いおさむとの電話と言いあまり寝てなかったもんな・・・

「ありがとな、おさむ。 てかいきなり怒ってごめん。 今までずっと我慢してたのがはじけたって言うか・・・ごめん」

「そんなに謝るなよ。 そんなに気にしてないから。てか本心いってくれてすげーうれしかったからさうん」

そうやって、優しくおさむは言う。優しい昔のおさむに戻ったみたいですごく安心した。

「ああ、それで結局あの質問はなんだったんだ?」

ここで冷静になってもういちどちゃんとあの言葉の意味を確かめた。

「うん。そのことなんだけどさ、れいのことお前にまかせたいと思ったんだ。 実は俺2年間留学することになってさ・・・・

それでれいのこと任せれるとしたら、あさひお前しかいないと思ったんだ」

そんな理不尽な話があるものか。 きっとれいはおさむのことを求めている

「俺は彼氏・・・・おさむの代わりにはなれないよ。れいはきっと俺なんかよりおさむのこと必要としてると思うんだ」

「彼氏? まずそこからだよ。 俺はれいの彼氏じゃない、告白してれいの答えをまってる・・・みたいな感じで・・・」

自分はものすごい勘違いをしていたらしい、おさむが言うには3カ月なかなか会えなかったのは、

おさむがれいにたいして、3カ月デートとかいろいろして仮のおつきあいみたいなものをしてください、もしそれでだめなら

あきらめるとしたものらしい。  

「それとな、わかったんだよデートしてみて。 れいはお前のことが好きだ。 だからもうあきらめてお前にまかせようかと思った

親友のお前になら許せる気がするんだ。 だから頼む」

「わかった。 俺もれいのこと好きだし、れいの気持ちではそうしたいと思う」

「ありがとうな」

その時、おさむはすごく硬い表情からいつものにこにこした表情にもどっていた。 


「あっところで、今日なんだ。  告白の答え聞く日」

おさむは、悲しげな表情でそういった。

「それで、見届けてくれないか? 俺がれいの答え聞くところ」

「いいけど、何処で?」

「えーと、校舎裏だから隠れる場所あると思う、ほらあそことか」

「いいよ、うん見届ける」

そしてちょうどしげみのうらに隠れた。

そのあと、すぐにれいとおさむが来た。 両方顔は真剣そのものだった。

「それで答え聞かせて」

おさむが暗い声のトーンで言った。 

「ごめんなさい、おさむくんのことはいい人だし好きだよ。 だけど私やっぱあさひのことが好きなの」

ものすごく複雑な感情だった。 おさむに悪いなって気持ちもあったし3人の関係がくずれるんじゃないかという心配もあった

だけど、何度否定してもでてくる感情があった。 そう優越感、おさむに勝ったという優越感と両思いになれたという嬉しさだ。

そしてそんな時おさむがいきなり。

「おい、あさひ!! ちょっと来てくれ」

「えっ あさひがいるの!!?」

俺はあまりにも唐突で、おさむのもとへいってしまったが緊張しすぎて頭が真っ白になった。

れいは顔を真っ赤に染めていた。 そして目があって3秒くらいで顔をそむけられた。

「もう気持ちわかってんなら告白しちゃって幸せになってよ。 ね? そして俺のことふっきらせて?」

おさむは最初からこれが目的だったのだろう、ならここで俺が告白しなきゃおさむのためにもならない。

そうおさむのためにも告白するんだ。 俺が勝ったということを見せつけるためなんかじゃない。そう言い聞かせた。

「俺もれいのこと好きです。つきあってください!!」

俺はいきおいよく言った。 れいはもっと顔があかくなりおさむは微笑んでいた。

なんだろうか、この違和感は。 中学はいってきてからでてきた違和感とはまた違う違和感だ。

こう俺が描いてた理想がすっぽりはまっていくようなそんな気がする。

「はいよろしくおねがいします」

予想通りの答えがかえってきた。 


そうなぜか、最近もこれと同じような光景をみたような気がする。ただの気のせいだよな・・・?

そして俺の願いが叶った順調に叶って行ってる。

その後、とりあえず今日はれいと2人で下校した、色々な話をしたいつ好きになってくれたかとか

どこを好きなのかとか、すごくたのしかった今までかんじたことのないくらい。


そして家に帰り、色々あって疲れたから寝よう。 

そう思ってたがこんなニュースがやっていた。 まだかかった人はほとんどいないが、新たな病気がはやってるらしい

どうやら、その病気は心臓がとまりそのあとに吐血をして死ぬみたいなんだが。 

「また奇妙な病気が流行りだしたな、まぁ新型インフルみたいなもので騒がれるのはいっときだろう」

そう思って、今度こそ寝るかと思ったが今度は本が目にはいり本のことが気になった。

まさか今日のあの違和感は本のせいなんじゃ・・・・ 本に妄想したから妄想が現実になったんではないかと

妄想の内容を深くは覚えていないが、おおざっぱなものなら覚えている。

おさむと和解してそれで・・・おさむから彼女をうばうみたいな妄想を・・・・・他にもしたような気がするがあまり覚えていない。

俺は少し怖くなった妄想がほんとに現実になったのだ怖くないわけがない。

ここで普通の映画の主人公や漫画のヒーローならいいことにつかったり悪者なら世界征服とかにつかいそうだ

だけど、自分にはこの本の力は重すぎた。 それにほんとだとしたらその対価ってのも恐ろしかった。


とりあえず一階にいって、このことについて考えよう。

そうして、階段をおりようとした瞬間、足を踏み外したのだ。 いつものぼりおりしてる階段でだ。

この瞬間俺は悟った。 対価ってこういうことなのかもしれないと。


ガタンッ と大きな大きな音が響いた。 そこまでの記憶しかない。

そして今度は保健室ではないようだ。

どうやらここは病院のベットの上らしい。 真っ白な個室だ。

それから少し経ち親が来た。どうやら親が救急車を呼んでくれたらしい。

先生から話をきいたかぎりでは、手で受け身をとろうとしたらしく右腕がおれてしまっていて、

頭のほうは致命傷にはいたらなかったと、これが不幸中の幸いってやつなのかもしれない。

そしてこれが『対価』なのかもしれないと思った。


少し恐ろしくなったが、これぐらいの対価ですんで安心してる俺がいた。

てっきり命までとられるかもしれないと思っていたし。

だからこのぐらいで、妄想が叶えられるならもう少し、とも思ったが、次はこれぐらいですまないかも

という不安にもかられ、俺はもう一度。 もうこの本は使わないと決意した。


それから数週間後の話だった。

母さんが癌にかかったと聞いたのは。

今まで健康だけが取り柄と言われた母がだ。

いきなり不幸が連続しておそいかかった。 対価は終わっていなかったし自分いがいにもおとずれるらしい。

きつかった。 自分が階段からおちるよりもずっと。  それにおさむやれいにもしものことがと思うとよけいに怖かった。


不安にかられながらも、毎日お見舞いにいった。

自分のせいで、母親がこんなめにあってしまったかもという罪悪感で来ているわけではない。

たんに母親が心配で、大切な存在だからだ。 そう自分にいい聞かせた。

母親が病気にかかってるあいだも、俺はひたすら自分の手で幸せを掴むために、せめて母親に優秀な姿を見せるために

俺はひたすら勉強をした。そしてちゃんとれいのことも大切にしデートもちゃんとした。 

それに、こんな都合の良いことも考えた。 がんばってる姿を見せれば本の力も弱まるかもしれない

これで許してくれるかもしれない、そんなおとぎ話のラストのような妄想を.....


そして2年後の朝のこと。

ちゃんと、朝日はがんばりを続けていた。  そうすれば本が同情でもして対価がきえると信じて。

だけど、そんな都合の良い妄想を本は聞き入れることはなかったんだ。そう母さんは死んだんだ。

母の最後の言葉「愛してる」がものすごく痛くのしかかる。



第5章 自分の力


俺は入院して母さんが死んでから、もう本は使わないと決めた。

ここからの未来は妄想ではなく自分の力で勝ち抜いていくと決めたんだ。

今の俺には大好きな彼女がいて、すごく誇れる親友がいる。これだけで十分なんだ。

いやこれを手に入れることができたのも、本のおかげなんだろう。


ただ、その対価はでかすぎた。 危険だしもうあんなおもいはしたくなかった。

あれから1年半たったがあれいらい不幸はおきていない。 もう対価というのは終わったらしい。

そして、あの本を買った店も探したが、もうなくなっていた。 というか最初からなかったというべきなのかもしれない。

科学じゃ証明できないことが沢山あるのだと本の件で学んだ。

そしてそういう力に頼らないで自分の力で理想をつかみ現実にするんだ。

それからの俺は、どんどんうまくいった。大好きな彼女に見守られて。

スポーツの大会でも優勝。 イラストの作品でも賞をとり。 東大も合格まちがいなしの学力もてにいれた。

それに卒業したらおさむもかえってきて、また3人でたまに遊びに行ける。 そうおさむとも旅立つ前にやくそくしたんだ。

すべてがうまくいってる順調にそう・・・・・。


そして東大合格発表が始まり、そこにはちゃんとあさひの番号があった。

「やった!! これであとは卒業したあとおさむに会えればすべて順調だ!!」

そう順調だ。  そこからもまた、努力をおしまずちゃんと成功にむかっていった。 そしてとうとうやってきた。

今日はおさむが帰ってくる日だ。


そしておさむが日本にかえってくる今日こんなニュースが流れた。

「飛行機にきれつがはいっており○○の飛行機がいつどうなるかわからない状況です」

というような、ニュースだ。 そうそれはおさむがのってる飛行機だったんだ。

目を疑った。きっと助かるそう信じてた。  だけど彼には二度と会えない状況になった。



「そうだよ。 これは俺自身の力なんだよ」

「えっあさひいきなりどうしたの? そんな真っ青な顔して」

「えっいやなんでもない。 少し昔のこと思い出していて」

どうやら、写真をみていやな過去までおもいだしていたようだった・・・・。

だけどあれ・・・おさむ?  おさむは死んだはずじゃあ?

じゃあさっきのあいつは? なんでいるの? どうして

そして汗がとまらず唇も青みがかってきているような気がした。

「ねぇあさひ。大丈夫? 唇もあおいしからだふるえてるよ」

れいがやさしくそう言っているが今はそれどころじゃない。

なぜか昔のことをおもいだしにくくなっていて、それにおさむがいきているこの不可思議なことをなんとか・・・・


「なぁあさひ、全部嘘なんだよ」

そしていきなりおさむが前にあらわれてそういった。 そして続ける

「今までおきてきたことぜーんぶ。 うそなんだよ。  俺が死んだことも母親が死んだことも骨折したことも

れいが彼女になったことも、俺と仲直りしたことも」

意味がわからなかったその言葉の意味が。

「うーん意味わからないって? 自分のあたまで考えたらすぐわかるよ ってあの時のまま脳みそ成長してないもんな

わからないなら無理もないか。」

それを言い、おさむは血を吐いて倒れた。 いやおさむだけじゃないみんなみんな血をはいて倒れていく。

地獄絵図だ・・・・。 

そしてれいもまた・・・・  


「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁああああああああ」

もう意味がわからない恐怖と、この光景で頭が狂いそうだった。 

そしてこの地獄のような場所からひつまず出ることにした。

外に出た、そこにたっていたのはれいだった。 そうさっきよこで死んだはずの。

「ねぇなんで逃げたの?  あさひさここまでしか妄想しなかったよね?

だからなんだよ、これ以上は物語がないんだよだから妄想で作られた僕たちはどうしていいかわからない。それにもう時間だ



とりあえずね、さっきから自分で手にいれた幸せだって思ってるみたいだけど、ひとつも君の力じゃないから

学力も恋人も友達も全部つくりものだからね。気持ち悪かったよ、恋人のふりするのがすごく辛かった

ようやく演じなくていいんだね。 ありがと。」

そしてもう一度彼女は倒れた。 そこで全部理解した。

これは全部自分の妄想だと。 なにひとつ現実なんてなかったんだと。

そしてやっぱり一番辛いのはれいの気持ちがほんとうじゃなくてニセモノだったということだ

努力して色々手に入れたはずなんだ、それはすべてなかったんだね。

おさむとの友情もそれは俺のただの妄想だったんだね。

れいが俺のこと大好きだって言ってくれたこともずっと一緒にいたいって言ってくれたことも全部本物じゃなかったんだ。


もうどうでもいいや。 その瞬間俺は自分の鼓動が少しずつ小さくなるのを感じた口から血の味がするのを感じた。

そしてあさひはうごかなくなった。






「・・・・・・・あれ・・・? あさひ? おいあさひ大丈夫か あさひ!!」

おさむの目に写っていたのは、あさひの姿だった。そう16才のあさひのね。





最終章

「あのさ俺ちょっと、あさひに話があるからされいは先に学校いってて」

「また、男同士だけ~の話? まぁいいよさきいってますよーだ」

「ごめんな」

「いいよ。ただなんの話するかはわかんないけどがんば!!」

そして素直にれいは行ってくれた、俺おさむはそんなれいが好きだ。

ただ、きっとあいつには勝てないんだろうな・・・・と噂をしたらあさひが来たようだ。


「おはよ!! それで俺あさひに大事な話があるんだ。 ああそれでれいには先にいってもらうことにしたんだ」

きまずそうな顔をしているあさひにたいして俺は続ける。

「あのさあさひ、一つ聞くれいのこと好き・・・・なんだろ?」

「だったらなんだよ。 てかわかってるなら聞くなよ。 これ以上俺のこと混乱させるのやめてくれよ。

ずっとれいへの気持ち消そうと努力もしたし消したうえでたまにでいいから3人で仲良くしようとしたのになんなんだよ!!

れいはお前じゃなくて俺のこと選んだんだってことでも自慢したいのか? それともれいと付き合って俺への罪悪感でもうまれたか?」

どうやらあさひはやっぱり勘違いしてるみたいだ。 それにしてもこれはひどいこっちにも言い分はある。

「はぁ 好きなら嫉妬するぐらいならさっさと告白しろよ・・・・この鈍感やろう。

俺がれいのこと好きだってのは間違ってないし会ってる

だけど毎日れいにあさひがあさひがって聞かされて

高校にあがってから俺に「あさひのこと好きで、目もあわせられないの」

そんなこと聞かされたらあきらめるしかないだろ・・・・

そういうことだよ、俺はれいと付き合ってないし、ましてやれいが好きなのはお前だよ。

勘違いしてんじゃねーよ。 そしてへんな遠慮なんかするな

れいがお前のこと遠ざけてたの、緊張して恥ずかしくてどうしていいかわかんないだけで嫌ってるわけじゃねーからな。」

俺は全身全霊でそのことを言った、周りが見えないからおもいっきり。


「あれ・・・? あさひ? おいあさひ大丈夫か あさひ!!」

あさひは俺の目の前で倒れていた。 その時は寝不足かなんかで倒れてると思った

というかそう思いたかった。 だがそのあと緊急者に運ばれたが

あさひは目をさまさなかった。 1カ月ぐらいは植物状態でもいきていたのだ。

だけど、昨日彼にはもう二度とあえなくなった。  

周りでは、あさひの母親が泣いている。 いや泣いてるのは母親だけじゃない・・・俺もだ・・・


れいはもう泣きすぎて、涙がでなくなったらしい目が真っ赤だ。 どうしてこうなるんだよ。

なぜこうなったか医者もわからないらしい。 倒れてからいきなり一日一日と脳がやけていってるのが見られ

今日完全にやけきれて機能しなくなったらしい。

原因不明な病気か、新型のウイルスかもしれないと医者は言う。

ただ俺はこう思う。 なにか医学では証明できないものがあるんじゃないか、

心霊でも呪いでも全部。 そういうたぐいがあるんじゃないかと。

それならあさひのお化けにでも会えるかな・・・・なんて。

「ただの現実から逃れて、そんな希望もっても無駄か」


そういえば、あいつの家に妄想をかなえる本ってあったな気晴らしにやってみようかな。


終わり



妄想は、素敵なものに思えますが現実もひってきするほどの

素敵なものもあります。

その数だけ汚いものもあるんだと思います。

だからと言ってずっと妄想の世界につかりすぎるのは現実にある

素敵なものを見落としてしまうかもしれません。

ちゃんと、目をそらさないで汚いものも綺麗なものも見てほしいな。

そんなことを思います。

ただ辛い時はおもいっきり妄想の世界につかるのもいいでしょう。

ただぬけだせなくならないようおきをつけて。


それで解説なんですが、

この解説を書いてるのがついさっき最終所かきおって今夜の4時なので

もう頭まわってません。

まぁとりあえず大事なことだけ書いていく。


・妄想を現実にさせる本は、本当に現実にさせるわけではなく

妄想の世界につからせる。


まぁそういうことです。 くわしく説明すると。

実際に妄想したことがおきるんじゃなくて、自分の妄想の世界に

はいってしまうのです。

ようは妄想の強化版みたいなものです。

イメージは、はっきりした夢をもっと現実にいるようにリアリティあるように

した自分の妄想した世界です。

脳の中で全部物語はおこなわれています。 えーと保健室のくだりからね。

とまぁ、脳で現実世界いるような感じにまで脳をふるかいてんしないといけないのでそれをずっとおこなっているとオーバーヒートするわけです。

それで一部一部と脳がやきこげていく。 そして最後は全部こげて終わりと。


あと実際には8年間生きてきたように思えるけど実際は数か月しか現実世界ではたってないのよ。

つまりおさむのあのセリフ「あの時のままの脳」ってのはそういうこと。



それでもって、現実世界とあさひの妄想世界を比べてみよう。

まず現実世界。

・れいはあさひのことが好き。

だから、意識するあまり今までのようにせっせれないし目も

合わせることができない。

それで毎回ずっとおさむに相談する。

んでおさむは、あさひとれいをくっつけようとするんだけども・・・・

って感じです。


まぁあさひから恥ずかしくて隠れる時はおさむのこと使う。 

それいがいでもずっと相談

これじゃあつきあってると噂たつよね・・・・・



結局あの本とあのお店はなんだったのか。

それはまた機会があれば!!

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