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海の畔、石を投げる
海を眺める。
暗闇。
混沌の荒れ狂う海で暴れるリヴァイアサンの怪物。その怪物達が共喰い、或いは小魚達を丸呑みにし、弱き小魚達もリヴァイアサンの怪物の巨体に喰らい付き、或いは小魚達で共喰いをし、天をも喰らおうとするリヴァイアサンの怪物となろうと夢見る。
醜い、そして美しい。
万人の万人に対する闘争。
人間は万物の尺度の末に生まれる。
正義とは勝者の利益。
ノモスが影響力と言う實體のない形而上の腐肉を求め、撒き散らす悪臭を気にも止めず、飽くなき欲望に動かされ、求め、肉を削ぎ、血を流し、己等を喰らい尽くすまで噛み合う。
何と美しい光景か!
私は座り、この美しい海を眺め、虚無の岸辺に無間の闘争の末に辿りついた小魚を捕まえ、混沌の海へと投げ返す、或いは時々訪れる空腹を満たす為に丸呑みにする。
そして、自らの腐臭に気が付き平静となったつまらない光景には、石コロを持ち、投げ付け、惨みを植え付け、また在るべき醜くも美しい景色へと還す。
真の敵である混沌の海を何者にも干渉されず、傷1つ無く悠々と美しい姿で泳ぐ、巨軆、余りにも雄大で気高い、神が使わせた白鯨をおびき出し殲滅する為に。
ここは人の世界なのだよ…と。




