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第1章 辺境の村ケラテア 4

お待たせしました。

 私はカンッカンッと木と木が当たる音を聞きながら目を醒ます、ここで心配そうな顔をしたアテナの膝枕で起きるようなイベントは起きなかったようだ・・・。


 私はズキズキする頭を押さえながら体を起こすと、それに気付いたのかアーノルドとアテナは稽古を終えてこちらに近付いてきた。


 アーノルド「おう、起きたか?眩暈がするとか吐き気があるとかはあるか?」と聞かれたので、

 私「特に無いですね・・・、後頭部がズキズキするぐらいです」

 アーノルド「なら大丈夫そうだな、一応今日はこれまでにして安静にしとけ、アテナも今日の稽古は終わりだから、道具を片付けて裏の井戸で汗を拭いて来い」

 アテナ「分かりました、今日も稽古ありがとうございました!」と礼をして、道具を元あった場所に戻し、持参していたタオルを取り家の裏へと歩いて行った」私はそれを目で追いながら、

 私「まさか槍をあんな使い方してくると思いませんでしたよ・・・」それを聞いたアーノルドは、

 アーノルド「ん?おお、そうか儂の得物はな・・・」そう言いながらアテナとは逆の方向に歩いていき、横の倉庫の様な何かを仕舞っている場所から3メートルのハルバードを取り出し持ってきた。


 アーノルド「儂の相棒だな、このハルバードを使った戦闘方法をアテナに教えているからな、槍とは違う動きになるだろうな」私はそれを見て納得する、最後の薙刀を使うように振り下ろしたのは、槍には無いがハルバードにある、戦斧の様な部分で斬りつけたという事であろう。


 アーノルド「まぁ、お前はまずは基本からだな、拳で戦うならうまく攻撃をいなしたり、受け方なんかを鍛えないと、間合いを詰めるのにも苦労するぞ」アーノルドにそう言われ、実際その通りでアテナの攻撃を受けすぎた為防御膜・・・これも今後は闘気で説明しよう・・・こっちの人に防御膜なんて言ってもうまく伝わらないだろうし、防御に闘気を使いすぎた為、最後の一撃で攻撃が貫通して気絶したのだから。


 私「そうですね、明日からはその辺りを教えて貰えると助かります」

 アーノルド「おう、任せな」私はその返事を聞き、頭の痛みも大分治まったので立ち上がる、ふらつく事も無いし眩暈も無いし大丈夫であろう。

 

 アーノルド「大丈夫そうだな、アテナも汗を流し終わってるだろうし、お前も汚れただろうから流してこい、、タオルはそこに掛かっているのを適当にもってけ、俺は警備の巡回に行ってくるから、お前は適当に村を見て廻って来るといい、戻ったら家の中で寛いでてくれ」と、洗って干されているタオルを指差し、ハルバードを持つと畑の方に向かって行った、多分畑の外周を見て廻るのだろう。


 私はタオルを手に取り家の裏に回ると、汗を拭いている途中のアテナがいるわけもなく、拭き終わって身支度を整え終わったアテナがいた。


 ラッキースケベが発動していたら、目の保養にはなったかもしれないがアテナとの友好度はマイナスに突入していただろう、ただでさえ嫌われてるっぽいのだから・・・、それにしても・・・、稽古中は胸当てがあって分からなかったが、外している今の状態を見ると・・・、あれはD・・・いやっ?Eはあるかもしれない・・・。


 そんな邪な視線を感じたのかアテナは振り返り、私を確認すると一瞬もの凄く嫌そうな顔をされた・・・、私はもの凄く気まずいが声を掛けないのもなんなので、

 私「アーノルドさんにお前も汚れたから洗って来いって言われてね、ハハハ」と、手に持ったタオルを見せながら言うと、

 アテナ「どうぞ」と、井戸の場所を譲ってくれたので、

 私「ありがとうございます」と、お礼を言い井戸に近付く、するとアテナは避けるように移動し離れた所から、

 アテナ「アーノルドさんは?」と、聞かれたので、

 私「巡回に行ってくるから、私には適当に村を見て廻って時間を潰しといてくれって言って、畑の方に向かいましたよ」私がそう答えると、

 アテナ「はぁ」と溜息をつき家の方に向かって歩いて行ってしまった。


 多分巡回に付いて行きたかったのかな?と思ったが、私にはどうしようも出来ないな・・・。


 私は井戸から水を汲み上げ、タオルで顔等汚れた場所を拭くと・・・使ったタオルどうするんだ?と思い周囲を視回し、桶を見つけたのでそこに水を入れジャブジャブ洗い、これでいいのかな?と思いながらタオルを元あった場所に干しに戻ると、家の前にはアテナはおらず、持ってきていたバスケットも無くなっていた。


 アテナも帰ってしまったっぽいので、私は一人で村を散策することにした。


 とりあえず中心に向かって歩いていくと農家さんが多い為か村の中には人があまりいないようだ。

 

 中心に近付くと何やら騒々しいな?どうも女の娘と男子3人グループが言い合ってるというか男子3人グループが一方的になんか言ってるみたいだが・・・お前は女だからいいよなとか俺らは畑仕事に村の警備やってんのにバスケット片手にピクニックか、とかなんとかかんとか、やいのやいの言ってるな、言われてる女の娘は、持ってるバスケットと特徴的な腰の後ろ辺りを三つ編みにした髪型からアテナだろう。


 しばらく観察していると、アテナは北に走って行ってしまった・・・、それを見送る真ん中のボスっぽい子の顔が、やっちまったみたいな顔した事から、思春期特有の好きだからいじめたくなっちゃう奴かな?とか考えてたら男子3人グループが振り返り、目が合ってしまった。


 目が合ったのに挨拶しないのもあれなんで、私は近付くと、

 私「こんにちわ、今日からこの村でしばらく厄介になるロックと言います、よろしく」と挨拶すると、

 ボスっぽい男の子「お前が午前中に南から来たっていう怪しい男か・・・俺はこの村の村長の孫のチャップだ」と胡散臭そうな奴を見る目をしながら一応挨拶してくれた。


 私「チャップさんですね、よろしくお願いします」と言うと、ふんっと言いながら南へ向かって歩いて行ってしまった・・・。


 私は一通り村を見て廻りアーノルドの家の前に戻ってきた・・・途中子供の集団に襲われて遊んでやったりしながら・・・夕方にはなっていたがまだアーノルドは戻っていないが、先に入ってていいって言われたし中に入らせてもらう。


 家の中はキレイに掃除されていた、作りは村長の家と大して変わらないようだ・・・、私は装備を外し土間の端っこに置かせてもらい、靴を脱ぎ居間と思われる場所に上がり座り込む。


 このまま待っていても暇なのでステータス板を取り出し、気になることを調べる、気絶前に闘気が無くなったはずなのに起きるとうっすらと見えたので、時間で回復したのか寝て起きたから回復したのか確認しようと思った。


 ステータス板のオレンジ色のバーを見ていると、時間経過では回復しているように見えないので、寝る事で回復している事が判明した。


 どれぐらい寝れば全快するかとかはまた別の機会に試すとして、起きている限りはスキルを使うか回復薬を使わないといけない事が分かった。


 そんな事を考えながら時間を潰していると、

 アーノルド「おう、戻ったぞ」とアーノルドが帰宅した。


 私「先に戻ったので上がらせて貰いました」

 アーノルド「自分の家だと思って寛いでくれ、もういい時間だし飯を作るか、戻って来る時に村の人に野菜貰ってきたからよ」私は土間に降り、

 私「手伝います、しばらく厄介になりますしね」

 アーノルド「おう、すまんな」と、料理を手伝うがアーノルドはあまり料理をしないのか野菜の切り方なども豪華にダンッダンッみたいな感じで切り皮も剝かないので、途中から私が全てやっていた。


 アーノルド「お前料理出来んのか、そしたらこれからはお前に任せるか」と言われた、独り身長くて一時期凝っていた時期もあるし、レシピと材料があれば基本何でも作れる、作り慣れてるものならレシピが無くても大丈夫だ。


 私「厄介になる身ですし、任せてください」と出来上がったポトフみたいな物を皿に盛り、居間に戻り

二人で食べて、アーノルドには絶賛されて明日以降の事を少し話し合う。


 アーノルド「お前はあんまり戦闘経験が無さそうだから、基礎的な事から教えてやるが、儂も格闘家の戦い方は知らんからな、着けてたガントレットを使った防御の仕方と立ち回り方を教えるぐらいで、後は実戦形式で教えるぐらいだな」私はそれでも十分有難いので、

 私「是非ともよろしくお願いします」と頭を下げた。


 アーノルド「それにしても闘気を使う奴なんて、あの爺さん以来見てなかったが、お前はどこの出身なんだ?この周辺じゃないよな?」と聞かれ、私は考えてあった事を言う、

 私「この大陸ではなく東の海を渡った先にある大陸のはずなんですが、乗ってた船が難破してしまったのでどれぐらい東か分からないんですよ」それを聞きアーノルドは、

 アーノルド「なるほどな、それで闘気を使う奴なんてあんま見ないのか・・・、この大陸の人間じゃなかったのかあの爺さんも、そういや来てる服もこっちじゃ見ない服だったしな」と勝手に納得してくれた。


 アーノルド「それじゃお前の目的は故郷に帰る事になるのか?」と聞かれたので、

 私「いえ、元々修行の為に大陸を渡ろうと思っていたので・・・故郷に家族もいませんし、こちらで冒険者というのにでもなって生きていくつもりですよ」それを聞き、

 アーノルド「ふむ・・・」と何か考え始めたようだ・・・。


 アーノルド「よしっ!そういう事なら儂がバッチリ鍛えてやる!今のまま冒険者になったらすぐに死んじまうからな!」と、何か考えが決まったのか気合が入ったようだ・・・。


 アーノルド「そうと決まれば明日からビシバシいくからな、早めに寝るぞ」私はその勢いに押されながら、

 私「はぁ」と返事し、就寝する事でダンジョンを出てから村に着いての、長い一日が終わったのである。


お読みいただきありがとうございます。

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