第1章 辺境の村ケラテア 2
ちょくちょく書いてますので今後もよろしくお願いします。
「アーノルドさ~ん」遠くから女の子の声が聞こえてくる。アーノルドは「噂をすればなんとやらか・・・あの声の主が、儂が騎士としての基本を教えてやっとるアテナという娘だ」と、遠くから駆け足で寄ってくる女の子に顔を向けアーノルドは言った。
女の子というよりは女性と言った方がいいかもしれないぐらいの年齢に見える、綺麗な長いブロンドヘアを、フィッシュボーンという背中から腰の上までを三つ編みにした髪型の娘が、アーノルドの前に到着すると「アーノルドさん、畑仕事の手伝いが終わったので、今日も午後から鍛錬をよろしくお願いします」と丁寧に頭を下げるアテナ。
私は、初めて間近で見るゲームの世界の美人に見惚れてしまった・・・、私の視線に気付いたのかアテナはこちらをチラリと見、「客人がいらっしゃっていたんですね、邪魔をしてすみません」とアーノルドに謝る。
アーノルドは「こやつは儂の客ではなく、道に迷って今日ここに辿り着いた旅人だ、しばらく村で修行したいって言うんでな、うちを宿代わりに使わせてやるんで連れてきたんだ」アーノルドはアテナに私の事を説明する。
私は「今日からしばらくアーノルドさんの家に厄介になる、旅をしながら修行しているロックと言います、よろしくお願いします」手を差し出し挨拶をすると、アテナは差し出した手は無視して「アテナと言う、アーノルドさんの下でパラディンを目指している、よろしくお願いします」と挨拶は丁寧だが、警戒されているのか距離を感じた。
アーノルドは「午後の鍛錬はロックも参加しろ、一緒に面倒見てやるよ」アーノルドはそう言ったので、私はかなりの強者と思われるアーノルドに稽古をつけてもらえるのは願ったり叶ったりだったのだが、アテナは「えっ!?」っと不服そうな声を上げたが、私の手前大きな声で文句は言えなかったようだ。
アーノルドは「アテナも基礎はもう出来てるからな、今後の事も考えてそろそろ儂以外の相手との経験も積んどかないとな」とあやすようにアテナの頭をポンポンしながら話すと、アテナは「はい・・・」と不服そうにしながらも承諾してくれた。私は何か嫌われることをしたのか、生理的に駄目とかそんな感じなのかと、美人と一緒に鍛錬に浮かび上がった心が沈むのを感じた。
アーノルドは「それじゃ飯を食ってから鍛錬をするか」アテナは「今日も家でアーノルドさんの分も用意して持ってきたのでどうぞ」と持ってきていたバスケットを渡す、アーノルドは「いつもすまんな、そういや今日はロックがいるからな・・・この量だと3人で分けるのは少ないな・・・」私は「私の事は気にしないでください、自前のパンがまだあるので大丈夫です、急に増えた私がアーノルドさんとアテナさんの迷惑になる訳にはいきませんので・・・」アーノルドは「すまんな、とはいえパンだけじゃ寂しいだろ、ちょっと待ってな」アーノルドはそう言うと家の中に入っていった。
残された私は、私を敬遠しているアテナと二人きりになり非常に気まずい、こんな時は話しかけた方がいいのか?それで更に敬遠されたら落ち込むし・・・どうしよう等と考えながら何も出来ないうちにアーノルドが何かを持って戻ってきた、アーノルドは「森で狩った鹿の燻製肉だ、少しは腹の足しになるだろ」と渡してくれた。
私はアーノルドとアテナから少し離れた場所にある丸太のような上に座り、アーノルドから貰った燻製肉とパンで腹を満たし水を飲みながら、アーノルドとアテナの様子を観察していた。
アーノルドとアテナは、まさに孫娘を溺愛する爺ちゃんとそれに懐いている孫娘って感じである、大好きな爺ちゃんとの時間を邪魔されるから敬遠されてるのか?と嫌われてるとは思いたくない私は思う事にした。
アーノルドとアテナの食事も終わりしばらく経つと、アーノルドが「それじゃそろそろ始めるか」と立ち上がり家に立てかけてあった槍と盾を取りに行く、アテナも続いて同じ物を取ると家の横の鍛錬場に二人で移動していくので、私も後を付いて行く。
アーノルドは「まずはロックの実力を知りたいから、全力で儂に打ち込んで来い」と私に言った、私はアーノルドの前に移動すると構える、アーノルドは「ほう、武器を持っていなかったからどう戦うのかと思っていたが拳闘士であったか・・・」私は「拳闘士ではなくモンクです」と修正する。
アーノルドは「なるほど、それで修行の旅か・・・いつでもいいぞ」私はいつでもいいと言われたが、アーノルドの隙の無さにどう打ち込んだらいいのか分からなかった・・・、アーノルドは「反撃せんからそのままお主の全力で打ち込んで来い」と言われ、そういえばこれは鍛錬だったな・・・と思い全力でアーノルドに打ちかかった。
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