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第1話 初デート(1)

投稿期間が空いてしまい、申し訳ありませんでしたm(_ _)m


この投稿より、第3章に突入となりますm(*_ _)m

 沙苗と付き合い始めてから最初の休日の朝。

 俺は沙苗をデートに誘う為、彼女に言う。


「沙苗、今日は何処かに出掛けないか?」


「へっ?それって、デートってこと?」


「ああ。そのつもりで誘ったんだが、駄目だったか?」


「ううん、駄目なんかじゃないよ! だって、俊吾から誘ってくれたんだよ!? 嬉しいに決まってるじゃない!!」


「断られたらどうしようかと思ったが、それを聞けて安心したよ」


 断られたらどうしようかと思った俺は、沙苗の返答を聞いて安堵する。

 その俺に、沙苗は言う。


「俊吾からの誘いを、私が断るわけないでしょ? 俊吾の彼女……というよりも正式な婚約者なんだから、私」


「そうだとしても、俺としては不安と緊張で押しつぶされそうだったんだがなぁ……」


「……へぇ~、大財閥の会長様でも緊張はするんだね!」


「俺だって緊張するさ。 そこに、大財閥の会長とかは関係ないよ。 ましてや、自分の婚約者ともなると尚更に緊張するさ」


「意外な俊吾の一面を垣間見ることが出来て、私は満足だよ♪」


「いや、それで満足するのは違くないか?」


「そうかなぁ? 婚約者のことは何でも知りたいと思うのは、女の子としては当たり前のことだよ?」


「……面と向かって言われると、なんだか気恥しいな。 まぁ、俺も沙苗のことは何でも知りたいと思っているけどな」


「〜〜〜〜っ!?!?それを言うのは反則だよ~っ!」


 俺の思わぬ反撃に、沙苗の顔はあっという間に真っ赤に染まっていた。

 だが気付いて欲しい。

 俺と沙苗が居る場所は、俺の部屋ではなくダイニングである。

 なので、この場には俺と沙苗以外に相良と遥さんがいたことを。


「俊吾様、沙苗様。仲睦ましいことは何よりでございますが、私達がいるのをお忘れではありませんか?」


「遥さんの言う通り、仲睦ましいことは良いのですが……ね。 この老骨爺に、この甘い空気は少し毒でございますな」


「「〜〜〜〜っ!?」」


 相良と遥さんがいた事に、すっかり失念していた俺達は赤面する。

 そして相良よ、暗に場を弁えなよと言ってくるなよ……。

 遥さんも、こっちをニヤニヤ顔で見るんじゃない!!

 この状況に対し、俺と沙苗はたまらずに逃げ出すのであった───



 ダイニングから逃げ出した俺と沙苗は、俺の部屋へと向かっていく。

 部屋に入った俺達は、赤面顔のまま話し合う。


「流石にさっきのは、恥ずかしかったな……」


「そう、だね……。

 まだ顔が熱いよ~!!」


「俺もだわ……。

 んで、どうする?

 このまま着替えて街に行く?」


「うん!!

 ここに居たら、また相良さんと遥さんにからかわれちゃうからね……。

 それに、早く俊吾とデートに行きたいし♪」


「それには同感だな。

 それじゃあ、着替えて行くかー!!」


 俺達はいそいそと着替え始める。

 今更、お互いが着替えているところを見合った所で緊張はしないし恥ずかしいとも思わなくなっていた。

 着替え終えた俺と沙苗は、部屋を出てエントランスへと向かう。

 エントランスに着いた俺と沙苗は、靴を履いてから外に出る。

 外は雲一つない快晴であり、正にデート日和だなぁ!と、外に出た俺は思った。

 俺と同じことを思ったのか、沙苗が言う。


「太陽が眩しいねぇ〜!

 正にデート日和だね、俊吾♪」


「だな!! んじゃあ、行くか!!」


 そう言って俺は、沙苗に向けて自分の左手を差し出す。

 上がピンクのセーター・下が薄緑色のスカート・靴が紺色のヒールの出で立ちをした沙苗が、俺が差し出した左手に自分の右手を恋人繋ぎで握り返しながら言う。


「うん、行こっ♪」


 相良と遥にからかわれるという、なんとも恥ずかしい場面もあったが、初デートへと行くのであった────






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