第5話 俊吾のお爺様の怒りが凄まじいです!(2)
第2章、第5話目の投稿になります!
リアル多忙により更新が遅くなったことを、お詫び致しますm(_ _)m
繁信は、自分の孫である俊吾を"貧乏人"と罵ったこの男子、颯澄に対して怒り狂っていた。だが、俊吾に対して謝るのならば、まだ許してやろうとも思っていた。
しかし実際には、颯澄は繁信や瀬戸崎財閥グループを敵に回しかねない発言を言ってしまっていた。
自分が、竜ヶ崎財閥グループの御曹司である事を鼻にかけたような発言を。態度を、繁信の前で取ってしまった。
その瞬間、怒りが頂点に達した繁信が颯澄に言う。
「……儂を、瀬戸崎財閥グループを舐めるのも大概にしろよ小童が!!」
それを聞いた俊吾は、「あちゃ~。」というような表情をした。沙苗も同様である。
だが、未だに何も理解してない颯澄が口を開く。
「貴方と瀬戸崎財閥グループを舐めることの何処に問題があるのですか?父上が持つ権力を使えば、瀬戸崎財閥グループなど簡単に"潰す"ことが出来るんですから。」
「貴様は何も分かっておらんようじゃな?竜ヶ崎財閥グループが持つ権力では、儂個人だけでなく瀬戸崎財閥グループすら潰すことなど出来ないであろうな。」
「竜ヶ崎財閥グループを甘く見てるのですか?」
「甘く見てるのは貴様の方じゃよ。それに貴様は、ことの重大さに未だに気付いておらぬ。貴様の目の前にいるのは誰だと思ってるのだ?」
「老いぼれた爺さんでしょ?僕の目の前にいるのは、ね。」
何処までも、繁信を舐め腐る態度と発言を繰り返す颯澄。それを黙って聞いている俊吾と沙苗の表情の変化にすら気付かない颯澄。
どうやら、先程まで見せていた表情や怯えた態度を偽っていたらしい。
そんな颯澄に対し、繁信が再び口を開く。
「儂が名乗った際、貴様は何を聞いていたのだ?その耳は飾りか?儂は、こう言ったはずだぞ?日本最大規模の財閥グループである瀬戸崎財閥グループ現副会長である、とな。」
「だからなんです?爺さんが何を言いたいのか、僕には全く理解出来ません。」
その言葉が決めてとなった。態度を改め、謝っていれば、まだ未来は変わっていたかもしれないというのに……。
その未来を、自分の奢りによって手放してしまった颯澄に対し、繁信……いや、瀬戸崎財閥グループがとどめを刺す。
「そうか。全く理解出来ない、か。現時点を持って、竜ヶ崎財閥グループと行っていた全ての取り引きを終了。竜ヶ崎 颯澄、貴様を強制退学処分とする。これは決定事項だ。」
「なっ!?竜ヶ崎財閥との取り引き終了!?強制退学処分だって!?」
「そうじゃ。それだけのことをしたのだよ貴様は、な。」
「先輩。先輩は、竜ヶ崎財閥グループで働く人達のことを考えたことがありますか?」
「は?いきなり何を言っているんだ? 今まで、そんな事を考えたことなんてないな。」
「そう、ですか。なら、先輩のせいで竜ヶ崎財閥グループで働く全ての人達が、職を失うことになりますね。貴方のその自分本意な発言を言ったことによる代償でね。」
「は?何故、僕のせいになるんだ?」
「……先程、お爺様は竜ヶ崎財閥グループとの取り引きを全て終了すると宣言しました。つまり、竜ヶ崎財閥グループにとって、瀬戸崎財閥グループとの取引率は、全体の95%を占めています。それを全て停止されたらどうなるか……後はお分かりですよね?僕やお爺様が言いたかったことが、ね。」
「……ま、まさか!?」
どうやら、先輩はようやく気がついてくれたらしい。僕やお爺様が言いたかったことに。ほんとに気づいたのかは疑問だが。
「ふん。貴様も、ようやくことの重大さに気づいてきたか。じゃが、儂は貴様に言いたいことが残っておる。」
「な、なんでしょう……か?」
「それはじゃな───貴様が、この学園に通う一部の女子生徒達に不貞行為をしていた件についてじゃな。」
「……っ!?ぼ、僕はやってない!!」
颯澄の額に、ダラダラと汗が流れる。
「そうか。あくまでも否定するか。ならば、この写真に写ってるのは、どう説明するというのだ?」
お爺様は、机の上に何枚かの写真を広げる。
「……なっ!?そんな……その写真は……!?」
机の上に広げられた写真を見た途端、颯澄は青ざめた顔をする。
そう───その複数枚の写真には、颯澄が女子生徒達を襲っている場面がしっかりと写されていたのだったのだから………。
次話タイトル↓
第2章 沙苗との同居生活&学園生活編
第6話 俊吾のお爺様の怒りが凄まじいです!(3)そして、俊吾の兄登場!?
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