我、神樹さまから新しい魔法を授かる
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我、目が覚める。神樹さまの根本で丸まって寝てたようだ・・・
女神様は見えないが声は聞こえる。
「お起きになられたようですね。それでは、まず光魔法をご確認ください」
我、光魔法と念じてみる。
“テロリン”
いつもの音だ。
“光魔法Lv.1”
光魔法ってどんな魔法かな?
“光魔法Lv.1 疲れを癒す”
「光魔法については無事取得できましたね。それでは水魔法のご確認をお願いします」
水魔法か。いつの間にそんな魔法を身に着けていたのか・・・
あれか、うろの中で飲んでた水(実は樹液だった)のせいか。
我、水魔法と念じる。
“テロリン”
“水魔法Lv.1”
この魔法はどんなもんかな?
“水魔法Lv.1 のどの渇きをうるおせる水が出る”
まあ、Lv.1はこんなものか。
「さて、光・水・土魔法がそろいましたね。それでは緑魔法を合成してくだい」
このパターンでいくと、念じるだけでいいのかな?
光・水・土魔法、合成!
“テロリロリーン”
音が変わったぞ!?
“緑魔法Lv.1”
「使えるようになりましたね。それではあなたがうん〇した場所(花積んだところね)に行ってみてください」
言われた通り、気を失う前に花摘みした場所に行く。相変わらず、こんもり盛り土があった。
「まずは水魔法を試してください」
ハイハイ、水魔法ね。まだ使ったことないけどいいか。
水よ出でよ!
我の口から、盛り土に向かって、水がしゃーーーーーっ・・・
見様によってはゲロっぱい・・・
よらなくてもゲロっぽい。
「それでは続きまして、緑魔法をお願いします」
ハイハイ、緑魔法ね。Lv.1の緑魔法は・・・
“緑魔法Lv.1 種が芽吹く”
なるほど。ちょうどいい魔法ですな。それでは・・・
種よ芽吹け!
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よくわからりません・・・うまくいったのかしらん?
「ありがとうございます。うまくいきました」
神樹様からお礼を言われたので、これでいいのだろう。あとは毎日水魔法と芽が出たら光魔法をやればいいのか。
我は神樹様のところに戻ってきた。そういえば、気絶する前に落っこちてきた赤い実はどうしたのかな?
「あれは私の枝で編んだ籠に入れてあります。ぜひお召し上がりください」
あれ、もらっていいんだ。そういえば、あれ食べたとき、急に視界が広がったような感じがしたんだけど、どうしてですか?
「私の実は、“知恵の実”と呼ばれてまして、食べると知性のレベルが上がるらしいです」
ああ、なるほど。食べたら急に頭がよくなったわけね。そんじゃあもう一つ食べてみますか。
パク!
あまーーーーーーーーーーーーーーーーーい!
これは食べても気絶しないものでしたね。うれしーーーーー!
「あ、う〇こ(花摘みね)される時はぜひ緑魔法をお願いしますね」
笑顔でお願いされてしまった。まあいいけど。