相撲エルフ、昼食の後
薪を出させた後、昼食になった。我、食欲はないので皆が食べるのを待つ・・・
待ってる間、池の水のないところに土魔法Lv.3で大穴を掘っていく。
“大穴!”
うーん、最初のころに比べて穴の大きさと言い、深さと言い、かなりの大きさになっているが・・・
調整できるのか、これ?
“ちょっぴり小さめの大穴!”
先ほどより少し小さめの穴が開いた・・・
込める魔力で大きさが変えられるようだ・・・
Lv.1との違いが判らない・・・
我は、丘のむこう側に行って、溝を掘ることにした。丘の斜面を同じ高度で水平に、少し下るように土魔法Lv.7“横に穴を掘る(トンネル)”ただし上半分は空いている。掘った後は地面を石にしていく。いわゆる水路ですな。この水路を丘に沿ってらせん状に下っていき、最後にくぼ地の貯水池に溜まるようにした。もう一方の丘にも同じ細工を施す。あとは、池を大きく深く、底を固めるだけだな。もう昼食は終わったかな?
様子を見ると、相撲エルフは寝ていた。やはり相撲エルフは相撲取りだったな。腹いっぱいになったら昼寝で体重をつけるんですね!
「すまん、スネーク。こいつは食事の後はこうなったら動かんのだ!」
“甘やかしてますなぁ、隊長殿!”
ぐぬぅ・・・こぶしを握り締めるボルちゃん。
「それよりも、スネークちゃん!緑魔法見せてくれるって約束でしたよね!さあ!さあさあ!」
ポーチから食べ終わった桃の種を取り出し、ぐいぐい押し付けるハンナちゃん。もう、押しの強いコばっかやな!
“待て待て、まずは池の掘削からだぞ!ハンナちゃんは我の土魔法をご覧あれ!”
土魔法Lv.3“大穴!”
大き目に魔力を込めると、池全体の深さがどどーんと深くなった・・・つづいて
土魔法Lv.13“土の石化!”
何やら目に見えない光が我から穴全体に降り注ぎ、池、というか穴面は全てカチコチになった。
“ボルちゃん、これでどーよ?”
ボルちゃん、うーんと考える。ハンナちゃんはしばらく口を開けていたが
“スネークちゃん、これだと、池に溜まった水を使えなくありませんか?”
はーなるほど、そうですね。何かいい案ある?
“池の側面に階段を作るのはどうでしょう?池の水が少なくなっても汲みに行けるようにするんです!”
OKOK!その案でいきましょう!我、池の一辺を土魔法Lv.13“土の石化!”を使い、さらに石になったところを土魔法Lv.18“石細工!“で階段にした。
「おーーーーー!素晴らしい魔法です!スネークちゃんは伝説の賢者レベルの魔法使いですね!」
「そうなのか、スネークよ?」
“いや、我に聞かれても知らんがな。念のために水を入れまっせ!”
水魔法Lv.2
“水(ウォーーーーーーーーーーーーーーーターーーーーーーーーーー)!“
外国にある水を吹き出すライオンの化け物の像・・・今、我はそれの仲間になった・・・
口からドバドバと吹き出す水・・・池が満水になるまで動かなかった我・・・
「隊長、スネークちゃんって、何者なんですか・・・?」
「私もよくわからない・・・何者なんだやつは・・・?」
あきれた声が聞こえていた・・・




