新兵、散る!
「スネーク!土埃が立つから、跳ねるのを止めてくれないか?」
あう!そうですねーク!
我、跳ねるのを止める。ハンナちゃんは相変わらずの苦笑り顔だ・・・
エマちゃんは我のことなんかどうでもよくて、もう食べ物しか見ていない。我の立場は?
「フーム、藁だと火力が続かないな・・・」
鍋にガルスガルスの切り身を入れて火加減を見ていたボルちゃん。あれ?栗は?
「栗は藁の中で焼き栗にしているが?」
じゃあ、どんどん藁入れないと!火が続かないでしょ!
「藁全部燃やしちゃっていいんですか~?藁けっこう役に立つんですけど~?」
「ほかに何か燃やすものがあるか、バウアー新兵?」
”ボルちゃんボルちゃん、枝をたくさん持ってったでしょう?あれ、使わないの?“
“あ、あれは、ほかに使い道が・・・”
“枝についている小枝も?”
“何の話ですか?”
“ボルちゃんが小枝を持ってるという話だ”
”スネークちゃん、隊長のことをボルちゃんって呼んでるんですね“
“ミアちゃんて呼んでたら怒られたからね”
“私のことはハンナちゃんと呼んでいいんですよ~ウフフ”
“ハンナちゃんは何か燃えるもの持ってないの?”
“ヘビさんはあたしには聞かないんですか~?”
“エマさんは何か燃やすものをお持ちではないでしょうか?”
“あたしだけなんで丁寧口調なんですか~?持ってますよ、燃やすもの。薪でいいんでしょう?
あたしいつも薪割りしてるんでちょっと貰ってるんだ~“
我、ジャンプ・ジャンプ・丸まってしっぽだけ“身体伸縮”!・その他全身を”全身硬化“!・相撲エルフの腹に向かってジャンプ!
ドムッ!
「ゴフッ・・・」
崩れ落ちる相撲エルフ。散ったか・・・しかし、おかしい、相撲取りはこれくらいのぶつかり稽古平気でたえるのでは・・・?それはともかく・・・
“薪があるんなら始めから出しとかんかい!”
「うわわ、スネークちゃん怒ると怖いね!」
「こいつは黙って怒るからな!何がツボなのかいまだにわからん!しかし、今のはわかるな!始めから出しておけば・・・」