水晶玉が魔石の代わりになるようですな
設定を忘れた人のための覚え書き
・ツチノコは体内に物を蓄えられる
・ツチノコは青魔法祝福という魔法が使える
・青魔法は物に祝福、すなわち望んだ効果を物に与える魔法である
こんなところですかね^^;
我の出した水晶玉を全員飲み込みました…… 見た目は少し変わったようです。水蛇と火蛇は今まで魔法水と魔法火でできていたはずですが、はっきりと鱗がわかるようになりました。水蛇のイズミちゃんはまあいいのですが、火蛇のホムラちゃんは火なんだから熱いのかと思いきや、そんなことはないようです。ハンナちゃんは二蛇に巻きつかれて恍惚の表情を浮かべています。そら、ニワトリ蛇よ、お前も行ったらんかい!
”私は新参ですゆえ、そのうちにかわいがっていただければ”
クルちゃんは謙虚な子だった…… ニワトリ頭の蛇だけど、鱗があるからかわいがられるか…… そして、ハンナちゃんの足元にいるヒバカリのカリンちゃんよ。君はもう少し我に慣れてもいいと思うぞ? 何せ、我そっくりの形をしているのだから・・・・・・
なに首を横に振っている? 違うと言いたいのか? それなら姿見を作って見せてやる! オマエの姿をとくと見なさい! 我、おぇえええっと水晶岩の一部を取り出し、”物品作成”で畳一畳の大きさと厚さに加工します。そして、裏面に銀魔法Lv.1銀メッキを吹きかけまして…… 姿見の完成です! 横に倒して、見なさい! これがお前の真の姿や! ……あ、逃げた・・・・・・ 怖い蛇がまた増えたと思うてか!
「あ! スネークちゃん、また姿見を作ったのですか? 」
蛇二匹に蜷局を巻かれているハンナちゃんが目敏く姿見を発見しました。ちょっくらハンナちゃんや、そこのヒバカリを連れてきなさい!
「どうしたのですか~、よいしょっと。あら? 鱗具合がスネークちゃんに似てきましたねぇ。つるつるですねぇ! 」
ふむ…… どうやら魔力が増えると実体化が強くなるようですね。魔力はハンナちゃんから供給される魔力が元だから 一定量以上は増えないし、何より、ヒバカリカリンは我の真っ赤な水晶玉の魔力がなくなったら元に戻っちまいますな…… 魔力なぁ…… 魔力を持ってる生き物は、どうやって魔力を保ってるんだろう? 神樹さまたちは自然にある魔力を吸収して蓄えているようだけど・・・・・・ 今まであった魔法を使える人達、エルフとかドワーフとかマーメイド、それに魔物たちは魔力をどうやってえていたのでしょうね? 光や風はなんとなくわからんでもないけど、水もそれなりにわかるけど、火の魔力ってどうするねん? 土の魔力ってどう取り込むねん??
うんうん唸っていたら 作業を終わらせた大人エルフたちがやってきた。
「お! スネークよ。また姿見を作ったのか! 」
「わー、ナニコレ! 水面に映るよりもきれい! ねー、師匠先生! これ欲しい! 」
まあ欲しいんならあげるけど?
「えぇ、ずるーい! レオナさん! あたし達も欲しいよー!」
たくさんつくるからあわてなさんな! いくつ作ればいいんだろ?
「それはあるだけ欲しいわよー? 」
「身だしなみを整えるのは女の嗜みですしねぇ!」
「「「「ねぇ!」」」」
んじゃ適当に1000枚ぐらい作っとくか… 大きさも適当に変えて…… 裏面に銀メッキ吹きかけて、
ぷしゃーーーーーーー!
「おお、お見事な魔法ですな! 」
「これ、たくさん作ってもらって、何かと交換してもらえないかしら? 」
まあそういうこともできるかもしらんが、無くなったら終わりだぞ?
「なら売っ払っちゃえばいいんじゃない? 」
まあ好きにしなされや。
「それで、スネークよ。先ほどサトウキビとやらを煮た汁を移し替えたのだが、この後どうすればいい? 」
と、ボルちゃんがハンナちゃんの足元にいたヒバカリのカリンちゃんに聞いています!
それは我ではないぞ! 額金つけてないだろう!
「あぁ? なんだ、この蛇は? スネークの新しい魔法か?! 」
「違います! それはヒバカリのカリンちゃんです!隊長は一度見ているはずですよ! 」
ヒバカリのところに我、ぽいんとジャンプします! そしてマギハンドで抱きかかえ、姿見にその姿を映します!
「うむ、スネークにそっくりだな…… 前に見たときはもっと・・・・・・ こんなふうに色はついてなかったと思うが……」
それみろ! ヒバカリカリンよ、お主は我の姿の生き写しなのジャ! 我を怖がる必要はないのジャ! マギハンドでつかまれたヒバカリカリンは、目の前に写された自分の姿を見て、暴れるのをあきらめた・・・・・・ そう! お前は蛇だ! 蛇なのジャー! 別に蛇と言っても怖くはないぞ? お仲間の蛇がたくさんいるだろ?
”そうですぞ、兄者の言う通りです!”
そーだそーだ、ニワトリ蛇もなんか言うたれ!
”あの、我はニワトリ蛇という名前ではないのですが…… ”
ああ、クルちゃんだったね。めんごめんご!
”私もこのような奇抜な格好なのですが、主様に蛇として認めてもらえれば”
蛇っつーか、あからさまに魔物だもんね、君! あとの二蛇は普通に蛇っぽいもんなぁ…… クルちゃんもせめて翼がなければ蛇っぽくなるのに…… 飛ばないときだけでも翼を引っ込められない?
”やってみます! ヌヌ! ”
ふぁあああんと光ったククルカンのクルちゃん。光が収まったところにあるのは、翼はなくなったものの、嘴とトサカは相変わらずだった。
”これは私が私であることの証ですから!”
ふむ。いわゆる一つの{あいでんてぃてぃ}というやつですな!
「これもヴィンの出した魔法なのか? 」
「そうですよ~。隊長の鎌鼬のようになりました! これで私も召喚士! 」
「この魔法は召喚魔法と呼べるかどうか怪しいがな」
「へーーー、たいちょーもハンナちゃんもすごいですねーーー」
他人のことをすごがっているけどよ、エマさんもちゃんと召喚できるもんがあるだろうが!
「えーーー? そんなものありませんよーーーーー? 」
「あ! わかった! 横綱になったときのドラゴンですよ! あれにヴァイスハイト・オープストを食べさせたらどうでしょう? 」
「うむ! クラウド・ドラゴンとか言ったな!アレを常時召喚できるようになったらいいぞ!」
「いやいや、召喚魔法はお二人いれば大丈夫ですよ~~~」
なんかわいわい騒いでおりますが…… その間に、我の体内に貯めてある青魔法を貯めこんだ水晶を7個、スネークン人形(蛇の形だから蛇形か)に削り出します。5つはそのままの大きさ、残り二つは…… ビー玉の大きさに100分割。水晶玉には、それぞれ水の魔力、火の魔力、光の魔力と土の魔力、赤魔法の魔力が入るように青魔法Lv.4の祝福を使います…… もともと青魔法を込めていた水晶玉だから、カウントダウンは進みませんね! あとはビー玉サイズのスネークンには光の魔法50個と風の魔法150個を込めまして、魔力を100回使ったらその日はお終い、翌日に回復するという祝福を付けまして、ひとつづつ吐き出します。まずはイズミちゃんからや! おぇっ!
「ん? またスネークちゃんが何かを出しましたね? これは…… スネークン? でも光ってない…・・・」
”それはイズミちゃん用の魔石代わりジャ! さっき水晶玉をあげただろう? 水晶玉の魔力は使っちまえばなくなるけど、そのスネークンには1日100回まで魔力を使えて使いきっても翌日に回復する祝福をつけてるから、それを飲ませたらハンナちゃんが魔法で召喚したときよりはより実体に近づくはず”
「おお!そうですか! それはありがたいです!さぁさ、イズミちゃん、これ飲んで!」
水蛇のイズミちゃん、水色のスネークンを丸呑みします…… 飲み込んでいる間に、火の色をしたスネークンをおえっと吐き出します。これはホムラちゃん用ね。そして、ビー玉サイズのスネークン(風魔法入り)を100個、これはクルちゃんに。あとは…… ヒバカリカリンよ、お前だけ特別に3つな? 土魔法入りスネークン、光魔法入りスネークン、赤魔法入りスネークン。
「スネークちゃん? カリンちゃんをいじめているのではないですよね? 」
ちがうぞ! 土魔法入りのやつは我の姿に似るように、光魔法は治癒魔法が使えるように、赤魔法は麻痺その他の状態異常魔法が使えるようにしただけジャ! それなら闘わなくても役に立つだろうて!
「だ、そうですよ? カリンちゃん、どうしますか? 」
ヒバカリカリンはもそもそと動き出し、3体のスネークンをゆっくり飲み込んだ…… 今度はさっきみたいには光らなかったな。先ほど魔石替わりの水晶玉を飲み込んだからかな? これで魔法みたいな体から、より蛇に近い体になりましたな! だだし! クルちゃん、お前は魔物寄りだ!
本日はこれにて。
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