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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第6章 夏竹や つわものどもが 夢のあと
669/786

ぽんぽんすぽっんぽんすぽーん!

しばらく更新ができなくなるかもしれません。

誤字脱字報告への対応もできなくなる可能性が^^;




まだ大丈夫のようだった……




これは予約投稿です^^。



 我、もう一杯無糖コーヒーで口直し。ずずっーーーー…… ふう。夕闇が迫ってきましたなぁ……… 今夜は寝ないぜ!


「神の御子、私はそろそろこの辺で。明日まではいらっしゃるのですよね? 」


ああ、急に消えたりはしませんよ。そう言ったら、グラニーちゃんはにこにこしながら消えていった。急やな!


「それでは今夜はスネークちゃんを独占なのです! 」


ふふふ、そううまくいくかな? あ、そうそう、ネズ美たち、我がいなくなったら、このクラさんの言うこと聞いてね。そういうわけで、クラさん、今後、ネズ美達の面倒見てください。


「面倒と言いますと、何をすればよいのですかな? 」


そうですねぇ、数を把握して、時々穀類をあげてればいいかな? 後、コーヒーの実を食べたら、糞をまとまったところにしてもらうから、その中から未消化の種をとりだして、さっきのコーヒーを作ればいいよ。糞の残りは堆肥にすればよろし。ここは地力が低いようだし、作物を植えても実りが少ないと思うから、この地に花を咲かせて虫を寄せて、その虫を鳥に食べさせ糞をさせて少しずつ地力をつけていくんだ。豆類を先に植えるといいぞ! それからサトウキビやバナナを育てるといい。お助けイモは地力が低くても育つからそっちは大丈夫だろう。産業はサトウキビから糖や酒を造ればいい。少しサンプルを作るから、それを見ておきたまえ! 我、マギハンドでサトウキビ・バナナ・カカオの実を収穫します! 刈り取った端から 飲み込んでいきます! ……だいたい回収したかな? そんじゃ戻りますか…… 

+++++++++++++++++++++++++


 暗くなってきた…… 


”おい! ワシもう動きたくないぞ! ”


ん? どうした?


”だって、暗くて見えんし、腹減って動けんし! ”


明るかったら見えるのか? 


”そりゃ見えることは見えるが…… ”


そんじゃきりきり歩け! 腹が減ってもひもじゅうない!


”腹が減ったらひもじいわ! ”


怒る元気があるんなら歩けるよね? 





 こうして無理やりうんこ鳥を歩かせ、里の中に帰ってきた。なんだかいい匂いがしますな。「あ! 隊長さんたちが帰ってきたぞ! 」


「もー、遅いから食べ始めちゃったわよ~! 」

「あら、ハンスも一緒だったの? 」


なんか一斉にしゃべりだしたからよく聞き取れませんな。晩飯は野外で食べることにしたのかしら?


「いや、子供たちはなかで食べさせたわよ? あとは外ね。師匠先生が作ったテーブルで、今日撮れたコーイのから揚げとシルトクレーテのお鍋とやらを出したらもう食いつきがすごいの! 10日は持つかと思ったけど、無理そうね」


そんじゃあ頑張って魚を釣るなり獲物を狩るなりしてください。


「後ろの鳥はから揚げにするの? 」


調理部の皆さん、よだれがこぼれそうですよ! 唐揚げが気に入ったからと言って我の乗り物を食べないでください!


「あれはスネークが帰るときに使うそうだ。食べないでやってくれるか」

「あらーー、そうなの、残念! というか、スネーク君て帰っちゃうんだ? 隊長さんとずっと一緒にいるんじゃなかったの? 」

「この里を救助まで一緒にいてくれるという約束だったからな。明日、帰るそうだ」

「そしたら今晩はお別れ会ね! 」

「お? 今日も宴会か? 酒出せ酒ーーー! 」


エルフ族も基本人族に劣らず酒が好きなのかな? だったらやはり酒を作れるようにした方がいいんじゃねー? まあでも先に食事だな。ん? うんこ鳥の気配がない…… と思ったら、後ずさりしてやんの。しょうがないやつだな。ハンナちゃんや! 1斗鍋借りるね! そしてメルゼブルグで作ってた大きな柄杓を使ってすっぽん鍋の具材をかき混ぜて…… 奴はすっぽんを食べるのだろうか? うんこ鳥はすっぽん食える?


”すっぽんとはなんじゃい? ”


すっぽんとは、川に住んでて、甲羅を背負ってて、魚を食べる生き物かな?


”おおー、亀のことか? あれは甲羅が固くて食ったことはないな! いつもワシが魚を獲ろうとすると邪魔しに来るやつじゃ! どれ! 食ってみるか! そらこっちに寄こせ!”


えらそーなうんこ鳥…… こいついつかから揚げにしてやろうか…… 我、1斗鍋にすっぽん肉とニンジン、大根、ハクサイ(そんなのあったっけ?)、シイタケ?、あとは出し汁をざぶざぶ入れて、あとはブロートの上に野菜とチーズっぽいものがかかったものを大皿に盛りまして、マギハンドでもっていきます。魔物は魔物同士(我は魔物じゃなくって幻想生物だけどね)、隅っこで食うか。それ、持ってきたぞ!


”ほぉーーーーー! これが噂には聞いていたが人の作る料理というものか! どれどれ? ”


うんこ鳥、食事の時はこの呼び方を止めるか…… コウのタローは鍋に頭を突っ込みます! ニクの塊をついばみ上げました! 首を8の字を横にして振り回しています! デンプシーロール! ああやって獲物を冷やしておるんじゃよ…… 冷えたと思ったのか、獲物を上に向け嘴を開いたり閉じたりして飲み込んでいきます…… 味、わかるのかしら……? えむえむえむえむ、ごっくん! 飲み込んだな! なんか一息ついてます。


”うまーーーーーーーーーーーい! ”


うまかったのか。そりゃよかったな。どれ、我も一口…… 


”こら! 我の料理に手を出すんじゃない! ”


えーーー、こっち持ってきたの、我なのに~! コウのタローのやつ、高速ですっぽんの肉をつついては飲み込み、飲み込んではまたつつく。我に寄こさない気だな! いいもんいいもーん! 我、あっちで食べるもーん! うわっと! 何だこの会場は! エルフどもが裸踊りをしてやがる! すっぽん食ってすっぽんぽんになっとるー!


「あら、このシルトクレーテの生き血、かなり効くようね! 」


あ、ねぇねぇ姉さんズの隊長のレオナさん? 裸踊りをしてるのはハート様たちか!


「師匠先生たちが持ってきてくれたアレ、ちょっと飲んだだけでこの騒ぎなのよねぇ。どうにかしてくれない? 」


自分の旦那でしょうが! 責任もって引き取りなさい! あ、クラさんに飲まそうとするんじゃない!


「師匠先生、なんて言ってるのーー? 」

「ん? ああ、私はこれを飲んではいけないそうだ。このあと何かやらせる気らしい……」

「どーしてハンスが師匠先生の言ってることわかるわけ? 」

「え? い、いやぁ…… どうしてかな? 」


とにかくそれを飲んではいけません!飲むなら飯食って、我の仕事に付き合ってからじゃ! ああ、それとねぇねぇ姉さんズ達にも手伝ってもらうぞ!


「なんかお前たちにも手伝ってほしいそうだが……」

「あらー、ハンス君も言うようになったわねぇ」

「小っちゃい頃はあんなに泣き虫だったのに、立派になったわねぇ」

「ねぇ」


なんか過去を握られとるんか…… あわれ、クラさん……


”おい! 食い終わったぞ! もっと持ってこい! ”


糞――――、我がまだ食ってもいないうちに…… マギハンドを延ばして1斗鍋を取り上げすっぽん鍋からすっぽんを掬い上げ1斗鍋にぶっこみます。もうスープはいらんじゃろ!


”何を言っとる! 身を食った後、その汁をブロートに付けて食うのがうまいんじゃろーが! ”


何を通ぶってやがる! 食通タローか!? 食通タローは1斗鍋にして3杯のすっぽん鍋を食らった後、壮大にゲップをして、もう寝る、と言い残し崖の壁の方を向いて動かなくなった…… ああやって立って寝るのかな? 鳥の習性はよくわからん…… 一応周囲を土壁で覆っておくか…… 天井もな。



お読みいただきありがとうございます。

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