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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第6章 夏竹や つわものどもが 夢のあと
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糞ガチャで何が出るかな?

昼間から 投稿できる 祝日だ!


 残り少ない緑魔法を使ってしもた。やってしまったことは仕方がない。どんな植物が生えてくるかな? 前回はトマトとかジャガイモとかでてきたよ。今回はたぶん、熱帯の方の植物がでてくるにちがいない! 熱帯と言えば、あれだ! 日本人の愛してやまない、ソウルフード、お米様があるに違いないのだ!


”おい、何をそんなに興奮している? ”


えーい、うんこ撒き散らし鳥には(あ、もう隠さなくなってる( ̄▽ ̄))理解できんだろう! お米様のありがたさ! つやつやに輝く炊き立て飯! 焼き魚をおかずにお味噌汁を付けまして、あとは菜っ葉を油で炒めまして。納豆、生玉子、梅干しがあれば最高ですな。よだれズビズバ! 


”お前の想像図がこちらにも伝わってきたが…… 言っちゃ悪いが、そんなものは食った覚えがないぞ”


え? 


”コメとやらのなる植物…… 稲というのか? 生えているのは見たことがあるが、あんなちまちましたもん、食っとられんわ! ”


で、でも、こんなふうに植わっていたら、簡単に食べられるでしょ? 我、脳内に日本の秋の田んぼを映し出す。収穫直前で稲穂がこうべを垂れています。実るほど 首を垂れる 稲穂かな! いい句です。実力がついて偉くなった人間が周りに感謝を忘れずに頭を下げてくるという句ですな。つーか、我のイメージをそのまま見ることができるのね、こいつ!


”誰もこの植物をそんな風に植えんわ! こんなもん食らうのは燕雀ぐらいのもんじゃ!”

”ぴーーーーーーーー、僕らだってそんなもの食べない! ”


ピ太郎! おまえもか! なぜコメのすばらしさをわかってくれない><


”まあそういうことじゃな!そんなマイナーなもん食っとるお前は、やはり変わり者というわけじゃ! どこで食ったかは知らんがな!”


と、いうことで我の悲願だったおコメは手に入りそうにありませんが…… 何かしらの植物が生えてきましたよ!密集しないように適度に”移植トランスプラント”で距離を開けました。4種類ありますな! つーか、一種類だけ、なんか大量に生えてきた…… しょうがない。これは別のところに植え替えましょう! グラニーちゃん、やってもらえる?どこか適当な空き地に。


「わかりました。”移植トランスプラント!”」


魔法とレベル名を言わなくっても発動しますな…… さてと、いっぱいあったやつは木になりました。一体何の木なのでしょうね。おっと、ここにある植物は熱帯産のものばかりなので、この辺の温帯気候に適応できるように品種改良しときましょう! グラニーちゃん、やっちゃってください!


「あの、神の御子…… 品種改良というのは? 」


ああ、やったことないからわからんか…… 品種改良とはその植物が栽培する人にとって都合がよくなるように工夫をしたものなのだ。そういう魔法があるのだ!これもやる必要があるかなぁ…… いやまて! 熱帯の植物だったら、ハウスを作ればいいんじゃなーい? 我、水晶で巨大な温室を作ります! 


”構造物生成! クリスタルハウス! 換気ができるように屋根に栓を作って! ”


ガガガガガガガガ! いっぱい生えた木の周囲を覆うように水晶でできたビニール……クリスタルハウスの完成です! ドアは横引き戸にしました。残った三種のやつも後でこの中に入れてやってね。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++





 さてさて、生えてきた奴はいったい何なのでしょうかねぇ。おっと、いきなり大当たりなものが! イネっぽいが、稲なんかより幹ががっしりとしております!


”ああこれか。甘くてつい根まで飲み込んでしもてたか”


おそらく! サトウキビ! これで甘味は確保できた! わざわざジャガイモのでんぷんを分解する必要がなくなりましたな。



 さてさて、いきなり甘みを確保できましたが、次はなんでしょうか? ふむふむ、この葉っぱは…… 芭蕉のようですな。熱帯で芭蕉と言えば、ズバリ! バナナ! そんなバナナ!(ぷふっ)駄洒落の基本ですな! さっきの緑魔法でできたバナナの実を、クラさんにとって食べてもらうことにします。


「おっ! これは甘くてうまいですな! 」


モガモガ食べた後、ぷっと口から何かを吐き出しました。行儀が悪いなぁ! 何を吐き出したのかな?


「甘くてうまい! これは食料としていけますな! 」


またププッと吐き出してます。さっきから何を吐き出してるの?


「何をと言われましても…… 実の種ですが? あ、スネーク殿を差し置いて試食してしまって申し訳ない」


皮を剥いてもらって口もとに差し出されたバナナの実。異世界バナナを食べてみます。ぱくっ! もがもがもが…… あま~い! しかし前世のバナナにはありえない口の中の感触! ぺっ! 種だらけやんか! ペッぺっぺ――――! 我を誰だと思ってるんだ! 


”おい、たかし~www”


わわわ! 変な突込みがががががが! サイトーさんしかいないやんけ!


”むしろ、たかしちゃんしかいないわよ? ”   


ま、魔法の声の人……あなたまでそんな突込みを…… つうか、あなた、ニコって名前だったのね!


”…… ”


まあいいですよ。それは置いといて、前世のバナナは種がなかったけど…… そういや、あれも品種改良して種のないやつを作って、それから株分けで増やすとかなんとか、だったよな。どのみち品種改良はやらないといけないか。

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