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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第6章 夏竹や つわものどもが 夢のあと
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土魔法の呪言は神様に通じていた

短め。

魔法の声の人のお名前、判明^^。


 ボルちゃんがボル・イタチを連れて、魔弓ハリケーンの試射をしに北側砦に行った。なぜ砦まで? その辺でやったらよかろうもん。


「砦が一番見晴らしがいいからな。北の砦が一番標高が高いそうなので、偵察もかねて」


そんなことを言い残して、お空を駆けていきましたな。あっという間に見えなくなった。そうそう、グラニーちゃんの出したイタチ群はどっかへ向かった後消えたそうだ。何しに出てきたんだ?


「いろいろと試させていただきました。あれだけ使っても神の御子から頂いた水晶の魔力はほとんど減っておりませんね」


あーそうですか、それはなにより。


「これは…… 魔力が感じられますな…… なんなのですか、これは? 」

クラさんが水晶岩を見てそんな感想を言いました。あー、これは魔力を込められる水晶やな…… 今、風魔法の魔力が入ってる。クラさんは土魔法が使えるんだっけ。そしたら、土魔法の魔力がこもった水晶玉をあげましょう! おぇっ!! 最初に作った水晶玉に土魔法の魔力を込める。そら、使ってみんしゃい!


「何やら茶色の玉を吐かれましたが…… 使えと言われても、どう使うのでしょうか?」


手に持って、そこから魔力を引き出す感じで、なんか土魔法を使ってみんね。


「…… わかりました。それでは

大地よ、すべての生命いのちの母なる大地よ、我らはあなたにこいねがう、我らの糧たる恵みを実らせるように、 願い叶え給え、揺籠鳴動ファロー!」






変な呪文だな……


『その願い、聞いたわよん♪ 』


ん? 幻聴か? 神様の声が聞こえたような?


『マボロシ~! じゃないわよん! 』


はわわわ! 神様の声! なに? 我、何もしてないぞ! 


『や~ね~、そんなに慌てなくってもいいんじゃな~い? 』


な、なぜに突然出てきたのですか?


『なぜって、お祈りされたからね~、さっきそこのダンディなおじさまが私に祈るの聞いたわよん♪ 』


え? え? さっきクラさんは土魔法を使っただけだと思うのだが……


『あらん! タカシちゃんには私のことは何も教えてなかったわねぇん』


タ、タカシちゃん…… 我の前世のお名前です! 久しぶり過ぎて忘れそうになってたわ! 我のお名前、山上孝ヤマカミ タカシ! そや! 神様は孝の文字をいじってツチノコにしただろう! なんでそんなことすんのさ! 


謝罪と賠償! アポロジャイ & コンペンセーション!  






アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! 

我、体が急に重くなる! 地面に埋まるぅーーーーーーーーーーーーー!





『私があなたを呼んだのは、あなたが面白い死に方をしたからよん! 女の子のお花摘みを見かけて崖から転落死なんてもう最高! 面白いもの見せてくれたお礼にその体に転生させてあげたの。お礼を言われると思ったら、謝れだなんて、失礼しちゃうわね! 』


えぇーー…… やっぱり我は死んだのね。なぜそのまま死なせてくれなかったのか……


『そりゃ面白いもの見せてくれたからねぇ。あなた、こっちの世界に来ても面白いもの見せてくれると期待してるわよん! 』


バチコン! マスカラのたっぷり乗ったまつげでウインクしたような音が聞こえたような気がします…… てか! 面白いもの見たいのなら、この魔法? 解いてくれー!!!


『電気はもうニコのせいで効かなくなっちゃったからね~。それはお仕置きの新バージョンよん♪ 』


ニコって誰やーーーー! あ、魔法の声の人か。で、神様はなんなのーーーーー?


『あたし? あたしは…… キャンディ♪ぷぅ』


ハ? 何言ってやがる! 冗談はよしこさん! 



あ! また体が土の中に沈んでいくーーーーーー! すんません! お供えしますんで、ほんとすんません!


『それじゃぁ許しチャオ! 』


あ、でも、新しいもの作ろうにも、材料がないのですが?


『それじゃあ。神託出しちゃうぞ! よくお聞きなさい』


ハイーーーーーー!


『穢れしものから生まれるは命。命を育むもの、願いしものを得られん』


わからーーーーん!


『それじゃ、待ってるわよん✧✧』


…… 神託かなんか知らんが碌なもんじゃねーな!

つづきは・・・今日中に行けるかなぁ?

お読みいただきありがとうございます。

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