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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第6章 夏竹や つわものどもが 夢のあと
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カミナリ鳴っても離しません!

小見出しは変えるかも・・・



 どうやら、雷鳥は一瞬で上空へ飛んでったらしい…… 目の前が青白くなったので確認できなかったが、そういうことだろう。もっと小さく/遠くで魔法行使しないと見えないかもしれない。ところでボルちゃん達はいつまで気絶してるんだろう?


”もしもし? もしもーし! ”


返事がない。と思ったら違う声が聞こえた。


”あ、師匠? 呼んだ? ”


その声はリーちゃんか。なぜリーちゃんが応答してるんだ?


”ああ、隊長がバウアーを連れてきて寝かしといてくれ、ってバウアー渡されて。それで額金が使われてないから僕が借りることになって。それで、どうしたの? ”

”うむ。ボルちゃん達がさっきの雷で気絶したので、どうにかしたいのだが……”

”さっきのはすごかったね!こっちまで震動がきたよ! あんなに近くで雷って落ちるものなんだ! ……………… もしかして、また師匠の魔法? ”

”紫魔法というやつだが、雷魔法といった方がいいのかな? それとも電気魔法か? ”

”雷はわかるけど、デンキってなに? ”


ああ、電気はこの世界には普及しとらんのだな…… 説明するのめんどい……


”面倒だったら別にいいよ? それで隊長達をどうすればいいの? ”

”絶賛気絶中ナウなので、起こしに来てくれ。起きなかったらベッドへGoだ! ボルちゃんの他にハンナちゃんもいるから3人で来てくれ! 大至急! ”

”場所はどこなの? ”

”南側の広場…… のちょいと先にある橋付近だな。ドームを作ったからそれ目印”

”ドーム…… 変な建物また作ったんだ。わかった、あいつらも連れてくる”


変な、とか言うんじゃありません! かっこいいよ! タージマハルっぽい上物が半透明になっとるんだ。ここに鐘でもつければよい施設になりそうな…… 





 我、どんな鐘をつけようかとか考えてたら、川の方からザブザブと音が聞こえます。そういや、魔物寄せ香を水に漬けてたんだっけ…… おおぅ! 魚影がコイですなぁ…… 魔物寄せ香によったと言うことは、コーイではなく、リーズィッヒ・コーイかしらね? 空を飛んだタマほどではないが、ハンナちゃんやリーちゃんくらいの大きさのリーズィッヒ/コーイがうようよと泳いでます…… なんだかお香を入れた網に体当たりしているように見えるのだが…… あ!お香の入った網を丸呑みした! バシャバシャ暴れてますな!


「よっ! スネーク! やって来てやったぜ! 」

「さてさて、ご用事は…… あら、こんな所に隊長さんの像がありますね? これを片づければいいのかしら? 」

「カーちゃん、それは本物の隊長…… 」

「あらやだ、ちゃんとわかってますわよ? 冗談ですからね? ああ、リーちゃんには冗談が通じないんでしたね。まだまだお子様、うふふ」

「僕はお前より年上」

「見た目がお子様だもんな、リーちゃんは」

「心がお子様のお前に言われたくない」


口喧嘩しとる場合か! ボルちゃん達を起こすなり寝かすなりなんとかしてくれ!


「こういうのはヴィンデルバンドが得意なんだけど…… どうしてこうなった? 」


そりゃ、カミナリの大きな音でショックを受けたんじゃねーの? 電気自体は当たってないんだし! 


「おいスネークよー、さっきからザブザブいってるあの水音………… コーイの集団じゃねーか! あれも釣るのかよ! 」


いや、あれはリーズィッヒ・コーイだな。


「あれはリーズィッヒ・コーイだと師匠が言っている」

「そうですか? 道中網で捕らえたリーズィッヒ・コーイはもっともっと大きかったんですけど? あれくらいではヒーちゃんの竿の獲物にしかならないと思うのですが」

「師匠達が、魔物寄せ香を使ったそうだ。だからあれは魔物…… って、アレ! なに? 」


あーれじゃわからん、相談しようそうしよう! 何が見えた? 我、橋の欄干に飛び乗ります! ぴょん! 欄干の下の水面を見下ろします…… うーむ、相変わらず魚影がコイですなぁ……っと。下流の方にあるコイ魚影の向こうに大きな影発見! 動いてるのか?動いてますな! あれは…… ざざーーーーーーーーん! 川幅の半分以上はあろうかと思われる甲羅! ガ○ラやーーーーカメラの用ーーー意! 


「ありゃシルトクレーテだ! でけーーーー! 人を飲み込めるくらいの大きさだな! 」


シルトクレーテ…… ねぇねぇ姉さんズが食いたがっていたやつだ! あ! お香を飲み込んだリーズィッヒ・コーイを一呑みにした! もがもが食っとる! 我、あの言葉が正しいか確かめます……


{すっぽんはカミナリが鳴るまで食いつくのを止めません}


ということは、カミナリ鳴ったら離すのかな?


”紫魔法Lv.2サンダー!”


我、スッポンに向け雷放電! 


ピカッドーーーーーン! 




久しぶりのピカジャー登場! 雷撃を受けたスッポンは動きを止めた…… だけど食いついた獲物を離すことはなかった…… 単に痺れて離せなくなったのかしら? カーちゃん! 今こそ、ナインテールの出番です!


「カーちゃん! ナインテールでアレを引き上げろって、師匠が言ってる! 」

「えぇぇぇぇぇ? あんな重そうなの、私では持ち上げられませんよーーー? 」


すっげー不満そうだな…… わかった、カーちゃんはすっぽん料理を食いたくないと言うことだな?


「スッポン料理…… おいしそう…… じゅるり」 

「お? スネークがうまいもんつくってくれるのか? 」

「カーちゃんがアレを引き上げないとつくれない」

「だとしても! 私の力じゃ無理ですって! 」


だったら里のもん連れてこい! 







「…… いや、その必要はないな」


その声はボルちゃん! 生きとったんかい、ワレ?!


「さきほど気がついたところだ。あまりにも大きな音が聞こえたのでな。雷魔法はあんな大きな音と振動が出るのだな! 」


でっかい音で気絶しとったんかい! 


「ま、それはそれとして、何やら楽しいことをやっているではないか? 私があの巨大なシルトクレーテを陸にあげればいいのだな? 」


そうだが…… あ、ちょっと待って! 我、土魔法ででっかいトレイを作ります。傾斜をつけて低い方の隅に穴を開けて起きましょう。ボルちゃん、ここに頼むぜ!


「そう精確にいくかな? だめそうならスネーク、任せたぞ? ”空中闊歩エア・ウォーク”」


あろうことか、ボルちゃん、空中闊歩で水面を走って行ったと思ったら、川の中に沈んでも”空中闊歩エア・ウォーク”をつかってらっしゃる! もはや”水中闊歩ウォーター・ウォーク”と言っていい! なんか水中に潜ったあとは何をしたかわからんがスッポンが水中から空中へ跳んだ! こっちにやってくる! 素材が痛まないように”空気枕エア・クッション!” 見事にトレイの中に着地! すかさず風魔法鎌鼬で首を借ります!


”びろーん”


あ、びろーん音が鳴った。これはやっぱり魔物なのね。首からドクドク血が出ていきます。我、アシアティカ様の所をでたばっかりの時は生き物殺すのもためらってたのになぁ……ボルちゃんに穢されてしまいましたwww。

本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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