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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第6章 夏竹や つわものどもが 夢のあと
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神樹住宅を作ろう


 なぜか血の吹き出たあほの子にハンナちゃんがクリスタルスネークンをぴとと押し当てるとあら不思議。血が止まりましたな。驚いている野郎どもを尻目に、ボルちゃんは気絶したエマさんをおんぶして建物の中に入ろうとして、はたと止まります。


「スネーク、預けていたアレ、だしてくれるか? 」


ああ、アレね? だしますよーん。出したらちょっと出かけてくるね。


「どこへいくんだ? 」


神樹さまのところに。それじゃ、おえっと! 預かっていたのは銀貨100枚が入った小銭袋20袋。確か小隊の給料にするんだったな。査定の結果がどうなるかはボルちゃん次第と。ボルちゃんは自分のポーチに全部収納しました。そんじゃ、我はこれにて、ドローーーーン! 風魔法で空気階段を作ってジャンプ・ジャンプ! しばしさらばジャーーーー!

+++++++++++++++++++++++++++++


 空の階段を駆け登り、そして駆け下りることしばし。我は、神樹様のいる場所へ到着。グラニーラムゼースミスの神樹さまはいますかなー?


「神の御子! 幾日も会いに来てくださらないので、忘れられてしまったのではないかと思っておりました! 」


やー、どうもすみませんね。いろいろやってたら魔力不足になって2回気絶をしてしまいました。


「神の御子が魔力を使い切るほどの魔力…… 先ほどの地鳴りがそうなのでしょうか? 」


いやー、アレは神になったエルフさんの四股ですな。


「シコ? 」


そう! 神が大地を踏み鎮めるための儀式です!まあまた地鳴りはすぐに起こると思いますが!


「それはどうしてですか? 」


それはね…… お前さんのすみかを作るからだ~! そういや、ここは日当たりどうだった?


「ここは日当たりについてはだめですね。太陽が真上に来たときだけしか光が届きません。守人達が養分を持ってきてくれる分にはよいのですが……」


なるほどね。ついでに風通しもよくないもんな。そんじゃ、今いる場所を改築…… の前に、ここの住人ってどこに住んでるんだっけ?


「私の見た限り、広場の向こうの崖にいくつかドアがあってそこから守人達が出入りしています」


なんか壁面の中で色が違う場所がいくつもあるが、あそこがドアってことかしらね~。ああ、そういや、食堂っぽいところはあそこだったな。


「あと、階段が螺旋状になってて、下からいくつかはドアが見られますね」


うーむ。どの高さまでドアがあるかわからん! これは現地人に話を聞く必要がありそうだな! あ、都合よく第一里人発見!


「なんじゃ? ボルドウィンの従魔じゃないか! 貴様グラニーラムゼースミス様になにをしとるか! 」

”これからするところですがな~へっへー! ”


第一里人は里長のポッポちゃんだった! ポッポちゃん、なんか魔法を使った! 鎌鼬か?


「この! グラニーラムゼースミス様に近づくんじゃないわ! 」


お! なんか小型の鎌鼬が…… あらぬ方向に飛んでいってます……? なぜに?


「く、くそー。はー…… はー……まだ風魔法を使えるようになったばかりで、ふー……ふー…… 狙いも威力も回数も全然じゃな…………ふひゅー……ふひゅー……」 

”ポッポちゃんは風魔法が使えるんだな! だったらバンブー討伐の時に使えばよかったのに!”

「わしゃ…… グラニー様の……ゼーハー……ヴィンド・アプフェル食べてからじゃ! 」

”ん? 光る実食べてから風魔法使えるようになったんか?  そんじゃ特訓せんとな! っと、そんなことはどうでもいいんだ。ポッポちゃんに聞きたいことがあるんだが、よろしいかな? ”

「じゅ……従魔が……何を聞きたい…………」

”あ、聞きたいことって言うより、里の改造許可がいるな! ”

「なにーーーーーー! 」

”今、グラニーちゃんのいる場所ってさぁ? 日当たり不良なわけよ~。だ・か・ら! この里の壁崖、なくしちゃってインディオス? いいよね?”

「な、なにをいっとるかーーーーーー!」




はい、と言うわけで、里の崖の上2/3をなくしまーす!


土魔法Lv.16岩石変換ロックトゥストーン+Lv.14石土変換ストーントゥアース+Lv.11土砂変換アーストゥサンド


さらに~風魔法を…… おっと、ピ太郎達は今いる場所から離れて~


”ぴぴー、わかったーーー”


あ、ピ太郎達が喋れるようになってる!


”ご主人のくれた実のおかげーーーー!”


そういや、赤い実は知力を上げる働きがあるんだったな! じゃ、離れてて



風魔法Lv.9竜巻トルネード


崖の上の砂を、全部もってけーーーーー!

ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


”ぴーーーーーーーー!”


どうした!おい、ピ太郎?


”楽しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!”


ピ太郎達は竜巻を物ともせず、むしろ風の流れに任せて乱舞しておりました。しばらく砂嵐のせいで薄暗かったが、砂が全部吹き飛んだあとは午後の日差しが里の広場を照らしたのであった……

本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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