精霊状態で何ができるか、何ができるか、ででででん!
もうほぼ、目的は済んだようなものですが・・・
そろそろ章を変えないといけない><
さてさて。神樹様も精霊状態になれるのですが、カグヤちゃんの精霊状態というのは神樹さまとおなじものなんですかねぇ? 確認する必要がありますな。
”カグヤにききたいことがあるが、よろしいですか? ”
「急に改まって、どうしたの? 」
”いや、改まったわけでもないのだが、いろいろ知らないといけないことがあって。今、目覚めてるよね? これ、我が光ってるからだと思うのだが………… 夜に成ったら眠くなるの? ”
「あ! ホントだ.今はまだ夜なんだ! ツッチーが光ってるせいで起きていられる…… のかな? 」
”精霊状態では光って見えるけど………… 自分が光ったのでは起きていられないということかな。我の光魔法と何が違うんだろう? ”
「ツッチーって光魔法使えるんだ。ほかにも水魔法と火魔法使えたよね。移植って土魔法? 」
「いいや、あれは…………」
言っていいものかな? やめとくか。
”緑魔法というやつだな。土、水、光、火、風と言う属性魔法をいろいろ組み合わせてできる魔法の一種だ”
いや、やっぱり話しておくべきだな。正直は最良の政策なり~。精霊状態って言うのは魔法とは違うようですね………… それじゃまた質問しよう。
”神樹さま………… 世界樹は精霊状態になると、自分自身のある木から自分のまいた種へ移動できるらしいのだが………… 君はそれ、できる? ”
「へぇーーー、そんなことできるんだーー。さすが魔力をたくさん持ってる木はちがうね! 私は………… 根っこが繋がってるところなら、どこへでも行けたけど………… やってみるね! ……………………………………」
顔を赤くしてしばらくいきんでましたが………… どうやらできないようですな。
「うん! 無理! 一番近くのあの崖の上にある竹まで飛んでいこうと念じてみたけど、無理! 」
”根が繋がってたら、念じればいけるのか? ”
「いつもはそうだよ。あ、根を伸ばしてくっつければいいのかな? ちょっとやってみる! ………………………………」
石臼からフサフサの髪が生えた! 髪じゃない、ひげ根だ! 毛根ではなく根毛ですな!にゅるにゅると伸びる根毛。やがて崖の屋上にたどり着き、何やらごにょごにょやってると思ったら…………
「ヤッホーーー! ツッチー、私できたよーーーーー!!」
崖の上から手を振るカグヤちゃん …… 燥いじゃってるな! 見た目相当の振る舞いに見えてちょいと安心。
”そんじゃー、こっちに戻ってきてー! ”
あれ? 聞こえないのかな? 念話が届いてない?
”オイ! ツッチー! ”
なぜか植木鉢が話しかけてきた………… こいつからもツッチー扱いなのか?
”アルジ、ネタ………… オコシタイナラ、マリョク、ヨコセ! ”
うーん、こいつの片言も聞き取りにくいなぁ…………
”お前、口ある? ”
”オマエ、チガウ! オレ、ホトケ! ”
はーん、ホトケって言う名前なのねぇ………… ヘンなネーミングセンスだな.やっぱりカグヤちゃんがつけたんだろうな。我、神樹さまの赤い実をちょっと持っていたのだ。あとで一人で食おうかと思っていたが、確か、これ食べると魔力上昇とともに、知力が上がるって話じゃなかったかな?
”オマエ、コレ、クッテミロ! ”
なぜか口調が移った><。我、オエッと赤い実を一つ吐き出しまして、石臼の前に転がします。不審そうに赤い実を持つ石臼ですが、すぐにその魔力に気がついたようです。もしゃもしゃと食べてしまいました。え? どこから食ったの? ぷふぁーーーーーん! 哀れ、石臼はお倒れになった…… 石臼にとっては赤い実の魔力が多すぎたんやな。あ、ついでにリーズィッヒ・コーイにも一つ食わせておこう。痺れて動けなくなっているやつの口の中に、おえぇっと赤い実を吐いて、そして突っ込む!。ぷふぁーーーーーーん! お! こいつは倒れないのね? なるほどなるほど。それでは、実験続行! 光魔法で起きませんか? ………… 起きないようですね…………ふーむ。それでは、カウントダウンが進んでしまうが仕方ない。起こせ、我の青魔法!
”青魔法Lv.1覚醒”
しゅわわわあんと、青白い光が竹状態のカグヤちゃんに降り注ぎます。ウェイクアップ! 朝ですよ~、ちゅんちゅんちゅん! 小鳥は歌う愛の歌~あのメロディ! どのメロディかは知らんが!
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと17!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと17!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと17!】
うーん、あと17回しか使えないのか~.考えて使わないといかんな。
「………… はわわぁ、よく寝た~、のかな? 目覚めすっきり! もう朝なの? 」
”残念だがまだ夜ジャ! 済まんが叩き起こした!”
「ああ、そうなんだ~。なんだかタマが痺れてるように見えるけど…………? 」
”主、そこの魔物は危険です! すぐにお逃げください! ”
「アレ? タマ、そんなにしゃべれたっけ?」
”さきほどそやつからなにかを食らわされました! 魔力は増えたのですが、その前にそこの魔物………… ツッチーと言ったか! そやつに状態異常の魔法を受け、うごけなくまりました! そやつは危険です! ”
おおー、ちゃんと喋れるようになってる! 神樹様の赤い実、すげーーーー! さすがに知恵の実ってよばれるだけあるね!
「ねぇ、ツッチーがなにかしたの? 」
”ああ、あやつ…… タマっていうの? (ネコかよ) あいつに2日ほど前に襲われてね。今度は襲われないように先手を打った。喋れるようになったのは、世界樹の実のせいだな”
「あの大きな木、実をつけたんだ~。私、だいぶ魔力を吸ったと思ったんだけど、生きてたんだね」
”我ががんばったからな! 感謝しなさいよ~、世界樹が死んでたら、完全に討伐しなきゃならんところだった!”
「と、言うことは、私討伐されなくって済むってことね! 」
”ま、ここから出て行かなきゃならんことは確定だがな”
「それくらいなら全然いいよ! ここ、日当たりは悪いし養分もないし。よくこんな所に生えてるわね、世界樹って」
”アレはエルフ族がこの場所に選んだらしい………… 風の魔力がよく得られる場所なんだとさ”
「風の魔力かあ………… ひょっとしてタマが食べた実って魔力がたっぷりあったりする? 私も食べてみたいなぁ。ねぇ、お願い! 」
む、なんだか物欲しそうな目を向けてますなぁ。それじゃあ実験してみますか。おぇっ!
「あ、ツッチー! どうしたの? 気持ち悪いの? なに吐き出したの? 」
”いや、コレは我の{技能}とよばれるモノの一つなのじゃ! 我が飲み込んだモノを体内に蓄えておけると言う技能な! 吐いたのとは違うよ! ”
「技能? そういうスキルなの? 」
スキル? なんかハイカラな感じやな>< そこんところ、どうよ? 魔法の声の人?
”技能は私の担当ではありませーん”
前にもそんなことを言ってたような…………
”あー、これが世界樹の実だよ。我が吐いたものなんて気持ち悪い、そう思ったら食べなくってもいいけど? ”
「味はどんな感じなの? 」
”我は、甘酸っぱくっておいしーと思ったけど?”
「じゃあ食べる! この世界に来て、何か食べられるとは思ってもみなかった!」
我の吐いた赤い実を拾って袖でゴシゴシこするカグヤちゃん。
「なんか吐いた後とは思えないほどね。そのまま木から捥いだあとみたい。別に匂いもしないなぁ」
だから吐いたんじゃないって。あ、吐いたと思ってるんなら口に咥えませんな!あ、ガリリと一気にいった!
「おいしーーーー!」
ガリガリと夢中になって食らうかな。あっという間に全部食べちゃった…………
「ねぇツッチー…………」
”たくさんはやれんな。コレはこの辺りで植えないといけないのだ。だけど、まだ余裕はある。今夜はあと一つにしときなさい”
「うん、ありがとう! 」
素直なええ子や! こんな子を討伐するなんてとんでもない! 我、だまされてるのかしら? おっと、あと一つだけオエッと吐きましょう! 吐いた後は口に咥えて手渡し…… いや口渡しですな! 赤い実を受け取ったカグヤちゃん、今度はゆっくり、味わってかみしめます…… シャリシャリシャリシャリ………… 赤い実を囓る音だけが聞こえてきますな。
本日はコレにて。
お読みいただきありがとうございます。




