賢者誕生!
ちょっと長めになってしまいました><
続きは夜・・・投稿できたら^^
修正;空気枕は魔法登録済みでした><
どっかで見た覚えがあった・・・
「ところで、ヴィンよ。先ほどから手にもっているのは………… ヴィンド・アプフェルではないか? 」
あ、ボルちゃんが気づいた!
「え? これがヴィンド・アプフェル…………ですか? 本物? 」
そう言えば、あんまり光り輝いてないない気がしますな。
「先ほど里長殿が一口囓ったモノがあるはずなのだが…… 見当たらないが、ヴィンの持っているそれがそうなのではないか? 」
いやー、実はそうなんですよね。さっき、ハンナちゃんが寝ながら実を囓ってるところを、我、目撃したのだ! 結構囓っちゃって、もうあまり実は残ってないようだな。
「そ、そうなのか! 」
「え! 私、ヴィンド・アプフェル食べちゃったのですか! すすすす、すみませんでしたーーーーーー!」
腰から上が地面と平行になるように頭を下げるハンナちゃんであった。もう食べちゃったものはしょうが無いよね。これ、まだ食べられるかな?
「ヴィンド・アプフェルは余すところなく利用されると聞いたことがあるのだが」
じゃあ、それボルちゃんが食えばいいんじゃね? あと3つはグラニーラムゼースミスの里で使うんだろ?
「そうだな、そうさせてもらうか。ヴィン、それをくれないか? 」
ボルちゃん、ハンナちゃんから光る実を受け取ります。
「誰か、これを食したいやつはいるか? 」
ボルちゃんは、ボルちゃん小隊の、エマさんを除いた人たちに聞き取りしますよ。
「魔法が使えるようになるのはいいけどなぁ」
「それ、里長さんの食べさしだよね」
「おじさんと間接キス…… 」
「え?え? 里長さんが食べた残りだったのですか? 」
「ヴィン………… 奥様の前だぞ。失礼なことをするな」
”気持ちはわからんでもないがな”
「まあまあ、お気遣いなく。おじさんの食べ残しなんて食べたくないですよね」
「しょうがなかろうて。育て方が悪かったかねぇ………… おっと、エンゲルさん、すまないね」
「いえいえ、お母様。こちらこそすみません」
「レオンちゃんみたいに育てられなかったのは失敗だったわねぇ」
なんだか、子育て論議に花が咲いているようだな。で、残った光る実はボルちゃんが食べるのか? 今、食ったら、里長みたいに倒れたりしやせんか?
「おっと、そうだな。それではこれは寝る前に食べるとするか。それで、ヴィン、体はなんともないか? 」
ボルちゃんはハンナちゃんを気遣っている。そういや、風魔法使えないのに、風の実食べちゃって大丈夫なのか?
「それもそうですね…… あ! これで私も風魔法が使えるようになったのでしょうか? 」
あー、多分そうだね! 我もアシアティカ様の光る実食べたら光魔法使えるようになったもんな!
「ホントですか! それは嬉しい! それでは早速確かめてみます! 」
「少し待て、ヴィン! どうせなら、なにか目的を持ってやらないか? 」
「と、いいますと? 」
「ヴィンが使えるようになったのは風魔法だろう? なら、私の鎌鼬のように、なにか切ったりする魔法を使うのはどうか? 」
「そうですねぇ………… 隊長やスネークちゃんみたいに空を跳ねるのは私には厳しそうですし………… どのみちかっこいい蛇にするつもりだし…… 」
そういや、ハンナちゃんの魔法では大概蛇になってるもんな。水魔法は泉蛟だし、火魔法のは…… なんだっけ?
「焔蛟です! ………… はっ! そう言えば、スネークちゃん!」
なんや! どうした?
「もしかして、私は3属性魔法を使えるようになったのでは? それなら、合成魔法が使えるのではないでしょうか! 」
お! そうやね!
「そうすると、私は賢者になったことになります! 」
おお、そうか! 伝説の賢者の仲間入りか!
「ちがいます!」
なんや、違うのか? なにがちがうん?
「伝説の賢者は、伝説の緑魔法を復活させたから、伝説の賢者と呼ばれるのです! ただの賢者は3属性以上を使えるようになった人のことを言うのです! それでもすごいことに変わりは無いのですが! 」
そうですか…… 緑魔法が使えないと伝説の賢者じゃないのか……
「スネークちゃん! 緑魔法は何と何と何を魔法合成に使ったのですか?」
えーーーと? 最初から使えたのは土魔法、神樹様の洞の水飲んで水魔法を覚えて、神樹様の光る実食べて光魔法を使えるように成って、それから魔法合成しろって言われて、できたのが緑魔法だったけど。
「そうですかぁ。それでは私は魔法合成しても緑魔法には成りませんねぇ………… だがしかし!」
我をビシッと指さした。元気だなぁ!
「水魔法と火魔法、風魔法でも合成魔法はできるのです!」
ま、それはそうやな。
「それで! それでどうすれば、魔法合成できるのですか? 教えろ、はよ教えろください!!」
久しぶりに鼻息荒いハンナちゃん! ん? 久しぶりかな? えーと、水・火・風魔法、合成!って言ってみて?
「水・火・風魔法、合成! 」
テロリロリーン♪って音しなかった?
「いえ、特には………… それで、この合成魔法、何ができるのでしょうか? 」
ボルちゃん小隊のみんなも気になるのか、ハンナちゃんの周りに集まってきた。水と火と風だと…… なんだろね?
「思い出すのです! はよはよ!」
えーと、最初にできたのが土と水と光で緑魔法でしょ? 次が火魔法でしょ? …… 緑魔法の次は無魔法覚えたんだけど…… あれは光魔法の代わりに火魔法を使ったんだったっけ?
「土魔法と水魔法と火魔法で、無魔法ができたのですね! そしてそして?」
次にできたのが、青魔法と赤魔法だったのだが…………
「土・水・光・火魔法のうち、3つの組み合わせなのですね! メモメモφ(.. )。すると残りは、土・光・火と水・光・火。この組み合わせのどちらかが赤魔法でどちらかが青魔法なのですね。それでそれで?」
で、風魔法が使えるようになって、迷い惑わしの森をでた直後に魔法合成をしたら、できたのが………うーーーん、最初にやるのは覚えた順番だから、土・水・風で黒魔法だったか……次が土・光・風で銀魔法だった?
「そしてそして?」
土・火・風で金魔法?
「なぜ疑問形なのです? 」
いや、記憶が定かで無いので……
「あと残っているのが、水・光・風と火、光・風、それに私の水・火・風魔法の組み合わせなのですが?」
残ってる魔法は紫魔法と白魔法と黄魔法なのだが?
「紫魔法とはなんでしたか!」
鼻息が荒いって! 紫魔法は雷が使える魔法だったぞ。さっきやったのがそれや!
「そうですか! 私が使うとすれば雷蛇とかですか!」
いや知らんがな! 何でもヘビにせんでもいいと思うのだが?
「白魔法なら白蛇ですね! 白魔法は確か…… バフ魔法でしたっけ?」
あー、よく覚えとるな!
「スネークのバフは強力だったからな! ヴィンが覚えてくれれば我が隊もその分だけ強くなると言うものだ」
「隊長は、私が白魔法を使えるようになった方がいいのですか? 」
「まあ、他の魔法も強力そうだから、どれでもかまわないさ。黄魔法は、幻覚を見せるんだったかな?」
さよですさよです。
「黄魔法だったら蛟竜の蜃になるのかぁ! どれもいい! 黄魔法は見覚えがない気がするのですが、ここで試すというのは?」
カウントダウンが進むからなぁ。さっきポッポちゃんに使ったときは勿体なかった! まあ、自分でどれ使えるか確かめてくれ!
「ヴィンよ、とりあえずは風魔法から確かめてみないか? そうだな、狙うのは……なにがいいかな? 」
せっかくだし、グラニーちゃんの赤い実を落としたらどうかな? アレも食べたいぞ!
「グラニーラムゼースミスさま、里の皆様。スネークがあの実を落として食べたいと申しております.どうか刈り取りの許可を」
「神の御子様の意のままに」
「儂らはグラニーラムゼースミス様がよいとおっしゃるなら」
ちょっと待て! 刈り取るのはハンナちゃんやで!
「わっかりましたー! それでは………………
風よ、風よ、我が祈りを聞き、願いを叶え給え。願いを叶えた暁には我が魔力を我が願い満たすだけ受け取り給え。風よ、風よ、我が刃となりて我が意のままに切り裂け。汝の名は羽毛蛇! 」
あら。蛟ちゃんではないのね。なにやら、羽の生えた蛇がたくさんシュパパパーと飛んでいったぞ! 焔蛟ちゃんと同系統で攻撃魔法は数が多くなるのだろうか? あ、実の軸の所を切ってる! アプフェルが落ちる! 重力の発見や! 地面に落ちるその前に! 地面に風魔法Lv.4空気壁! なんならクッションのようにパフパフのモノを! 空気枕と命名!
”すでに登録されています”
あ、忘れてた。登録済みだったのね……
グラニーちゃんの木の下に落ちていく赤い実…… 地面に落ちる前にパフパフッと跳ねてころりと着地。たくさん落ちましたなぁ! アレもたくさん食べれば知恵がでるんじゃなかったっけ?
「まあそうなのですが、普通はたくさんは食べれないのです!」
そうなのか? そう言えばそんなことをさっき言ってたか。たくさんあるからちょっと食べていいかな?
「神の御子様なら、ぜひに」
我、アシアティカ様の苗木は食べてお花を摘んで緑魔法をかけてたのよねぇ………… 100本ぐらいグラニーちゃんの写し身を作るには回数が足りないなぁ。




