邂逅
緑魔法Lv.2移植で竹の密集地から神樹様を移すことに成功……
”ピピピピピピ”
ん? なんの音かな?
”移動先を指定してください移動先を指定されない場合元の場所に戻ります”
な、なんだってーーーーーーーーーーー! せっかくカウントダウンを恐れず緑魔法使ったのに、損しちゃう! でも、どこに移すか…… 谷底だとヒカリが届かない時間帯が長くなるし、崖の頂上だと今の場所は竹だらけだし、別の頂上行ったら、エルフさん達ここから離れることになるし…… 一時の仮住まいをつくっておくか!
物品作成! 超巨大植木鉢!長さ100mの八脚つきで! 移植の移動先はその鉢の中!
ガガガガガガゴゴゴゴゴゴゴ…………… 地面から大きな素焼きの鉢が出てきましたよ! 縁が現れたと思ったらそのまま丸い城壁のようにせり上がり・・・・・・ やばい! どうなってるか様子がわからん! ボルちゃん、我は様子を見てくる!
「待て! 私も行く! 皆は安全な場所で待機だ! 」
我が風魔法Lv.4空気壁を使って跳ねていくより、ボルちゃんの空中闊歩の方が早そうなので、我、ボルちゃんの頭にパイルダーオーーーン! ポフッ! 我の物品作成よりもボルちゃんの移動速度の方が早いようで、あっという間に植木鉢の縁までこれました。竹はいない模様です。それじゃあここに神樹さまを、パイルダーオーーーン! ズザァアアアア!!!! こっちの方が規模が大きいね。さてボルちゃんよ、神樹さまの枝、出してくれるか? とりあえず、1本ずつ試してみよう。
「わかった。放り投げていいんだな? 」
ようがす。空中にある間に火魔法Lv.5火炎放射で燃やします! ファイアーーーーーー!!!ボルちゃんの背より3倍ぐらい大きな枝があっという間に燃え尽きました!てか、あんな大きな枝がこの小さなポーチに入ってたのね。おっと、灰が血ッてしまわないうちに空気壁で回りを包みまして、神樹さまが生えているところにふぁっさぁ! 枯れ木に花を咲かせましょう! ついでに我の体内に蓄えている魔法水を、おぇぇええぇええおぇええぇええおぉぉぉぉおおおおえーーーーーーーおおおおーーーーー!
「スネーク! 水魔法はカウントダウンが進むんだろう? 」
いや、これは前に出していた分だから! それより次でカウントダウンは進みます! 出し惜しみはなしや!
緑魔法Lv.3養分吸収!+Lv.4成長促進!
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと28!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと28!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと28!】
緑魔法とはよく言ったもので、緑色の光が神樹さまの全身を柔らかく包みます…… すると!
なんということでしょう! Before:すっかり枯れ木だったグラニーラムゼースミスの神樹さまのえだには、After:見る見るうちに若芽が付きそれが展開し神樹さま本来の葉がわんさと生えそろいました。神樹さま、完全復活です! 元の様子は知らんけど!
『あの……』
ん? どうしたんや?
『厚かましくてすみません…… もう少し、もう少しだけ、今のをいただけないでしょうか…… 』
だとさ。どうするよ、ボルちゃん?
「ん、どうしたスネーク? 」
ん? 今の話、聞いてなかった?
「今の話・・・・・・ グラニーラムゼースミス様と話していたのか? なんとおっしゃっていた!? 」
もっと栄養くれ、と言っとったが…… 大事な素材なんだろ? その枝。
「なに、元はアシアティカ様のものだからな。それに弓ならもともともってるし・・・・・・ 新しいのを作ろうかと欲張っていただけだから…… 」
あと何本枝はあるんだ?
「あと2本だな」
そんじゃあ、1本ずつ燃やしてみるか。さあボルちゃん! 枝を放り上げるんだ! せーの! 我がアタック! 枝が飛んでいったところで火魔法Lv.5火炎放射!
苦しくったって~ 悲しくったって~神樹のためなら 平気 なの~♪
いや、替え歌ですから! 苦しくとも悲しくともありませんから! それはそうともう一回風魔法Lv.4空気壁を使って灰を撒き、体内の水魔法をおえっと吐いて・・・・・・ この吐いてる姿は地元のエルフさん達には見せない方がいいね!
緑魔法Lv.3養分吸収!+Lv.4成長促進(プラントグロー
ス)!
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと27!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと27!】
【WARNING!WARNING!WARNING!】
【水魔法消滅まであと27!】
緑魔法をかけたら木が大きくなるかと思いきや、そんなことはありませんでした。その代わり・・・・・・ 何やら…… 全体的に光りだしましたよ?
まぶしーーーーーーーーー><
「くっ! 何だこの光は? 」
徐々に光は収まっていき、そこには……花のような、そうさな、年のころは14、5才の少女が浮かんでおったとさ……
お読みいただきありがとうございます。
続きはこれから書く……




