ここかと思えばまたまたあちら、浮気な竹ね
ダイブ時間が空いてしまいました・・・
花粉症がきつく、あまり話を考えられない><
話し合いがまとまり、グラニーラムゼースミスの里の地上部に群生した竹をさあこれから刈り取ろうかと動き出したとき、ボーデン兵長に額金通信が入る。
”ボーデン、聞こえるか! こちらはボルドウィン! ”
”あー、こちらボーデン!聞こえてます! どうかしましたか? ”
”いま、こちらのマギ・バンブーが急に目が覚めたようで、風魔法を使い出している! あれはおそらくグラニーラムゼースミス様の風魔法の魔力だろう! 風に葉の刃を混ぜてきてる! 防御するにも攻撃するにも人手が足りない! そちらの状況を教えてくれ! できるんならこちらに戻ってきてくれ! ”
”こちらは、怪我人その他戦えない人たちは里の外に出してる! それで今はバンブーは活動してないから、刈り取っちゃおうということになったけど、こっちは里の人に任せて、私たちだけそちらに向かいます! ”
”そうしてくれ! ボーデンの土魔法、期待してるぞ! 以上! ”
「聞いてましたか? レイハー・・・殿。ここは、そちらに・・・・・・お任せしたい? ・・・・・・ できますか・・・? 」
「あら、リーちゃん! よその所の大人にも、ちゃんともの言えるようになったのね? よくできましたわ! 」
「ホントだなー、成長したなー! 」
「二人とも黙ってて! 」
「戦闘面に関しては、私よりクラインガルデンさんに・・・・・・」
「いや、私より副長の方がよろしかろうて」
「あ、そういえば、副長いらっしゃいましたね。どうしますか、ヘンチェンさん? 」
通信部隊長レイハーは開墾部隊長クラインガルデンの後ろに目立たないように突っ立っていた痩せぎすの男に声をかけた。
「そら、マーゲン! 誰かの後ろに隠れるのはそろそろやめないと、いつまで経ってもレオンさんのあとがまには為れないぞ?! 」
「おっ? ここにもリーちゃんのお仲間がいるのか? おっさん、マーゲンっていうのか? ここはおっさんに任すから! 」
「これこれヒーちゃん! 初対面のおじ様に、おっさん呼ばわりは失礼ですよ? ごめんなさいね、おほほほ! 」
「いいっていいってねーちゃん、ふくちょーはいつもこんなだから! それより、早くねーさん助けにいった方がいいんじゃねーの? 」
「そうだぜ! 魔法を使ってこない魔植なら、俺たちでも十分だってーの! 」
ヒーちゃんからおっさん呼ばわりされた守備隊副長マーゲンは、顔を真っ赤にしながら言った。
「黙らんか! 今まで幾度となく魔植の魔法でやられてきたくせに! 大体今静かだからと言って、それがいつまでも続くわけではないわ! 」
「うん、それは一理あるよね・・・・・・ だから・・・・・・ この場はそっとしておく、・・・・・・というのはどう・・・・・・・・・ かな? ここは・・・・・・ 第一に守るべき場所でもない・・・・・・ し・・・・・・」
「里の中が守るべき場所でないだと!? お前ら部外者はそんなことが言える!! 」
「あー・・・・・・ ごめんなさい・・・・・・ 一番守るべきなのはなにかってこと・・・・・・ 」
「つまり、どういうことですか?」
「あ、はい・・・・・・ えと、里にとって一番重要なのは、マルス・プミラ様・・・・・・ その次に里に住む人の命・・・・・・」
「この場所を保守することはそれほど重要でないということね。それよりも、マルス・プミラ様を守るために、ボルドウィンさんのところにいかなくっちゃならない、と? 」
「うん、まーそんなところだろうな! リーちゃんにしてはよく言えた。あと、オレからも言うと、あの葉っぱのナイフからも身を守れないやつは足手まといだから隠れてて欲しいんだがな。スネークンの無駄うちになるから」
「スネークン・・・・・・あの蛇の人形のことですね? 」
「今日のうちにたくさん使いましたからねぇ。スネ君がいれば別ですが、今日中に帰ってこなかった場合、あと数時間は使うの我慢しなきゃならないですし」
「使用制限回数は次の日になればまた元通りになる、と? 」
「そーそー。だから、無駄に奴らに突っ込んで、怪我されたりしたくないわけ。それよりさっさと上に行かないと、隊長たちから連絡あったんじゃねーの? 」
「この場は俺たちに任せて、あんたたちは姉さんの援軍にいってくれ。これでも、里の守備隊としてここを守ってきたという自負はある。自分の身が守れないやつは里の外に出てもらう。これでどうよ、副長? ていうか、これしかねー! 」
「じゃ、そういうことで、俺らはいかせてもらうぜ! 行くぞ、リーちゃん、それにお供の者よ! 」
「あぁ。あんたがリーちゃんのお供の者だってよくわかってるじゃない! 」
「それでは、この場は副長さんにお任せします。何かあったら、連絡は額金でレイハーさんに伝えるのでそちらもよろしく。それじゃ、僕は先に行く。二人は自分の最速でやってきて! 」
ボーデン兵長は、”大地疾走”の呪言を唱え、あっという間にその場を離れ、内壁にある階段を駆け上っていった……
「あら、置いていかれましたわね? それじゃあ、私も・・・・・・ 階段の手すりを捕まえて! ロングテール! 」
トレーネは、手に持つ鞭を一振りすると、その先端は階段の手すりを捕らえ、あっという間に巻きついた手すりの方へと飛んでいった。
「あーーー、カーちゃん! なんだその移動方法は! ずりーぞ! オレだけ遅れるじゃねーか! 」
「もう! しかたありませんねぇ! ヒーちゃんを捕まえて、さらに高いところに運んで! ロングテール! 」
トレーネの振るう鞭がフランメクライゼルに巻きつき、地上部からトレーネの高さの距離まで持ち上げたかと思うと、今度はその距離をそのまま上へフランメクライゼルは運ばれていった。
「こらーーーーーーーーーーーー! カーちゃんもっと丁寧に運べやーーーーーーー! 」
あっという間に地上部からいなくなった援軍の三兵であった……
本日はこれにて。お読みいただきありがとうございます。




