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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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地下調査


 まだまだ正午というには早い時刻だろが、太陽が中天に差し掛かっている。昼飯前にやってしまおう。


「スネークさーん、お昼は何作りますー? 」


エマさん、もうお腹空いたの? 朝からステーキかぶりついてたでしょ?


「あの石のゴーレムと戦ったら、おなか空いちゃいました~、へへっ」


ふーむ。戦うと消耗するのかな? そんじゃ作業を早めに済ませて昼飯にするか?


「作業を早く済ませて昼飯を作ってくれるそうだ。で、メニューはどうするんだ? 」


一応、朝から準備していた挽肉とハオスエンテを捌いたニクがあるな…… ハンバークか唐揚げのどっちかだな。そういや、スープを作ってもらうようにしていたが、あれはどうなった?


「スープの入った鍋は全部転がされていたそうだ……」


がーーーーん! 食い物の恨み、はらさでおくべきか!


「食べ物のことになると、スネークは執着するな」


「それはそうですよー、あたしだって食べ物粗末にされたら怒りますぅ! 」


んじゃ、ちゃっちゃとやるかい! 我、エマさんの頭の上にぴょん跳ねして着地! いけ! エマさん! 東側広場を出て行くがよい! あ、ボルちゃんも付いて来てな。


「オレらはどうすりゃいいんだ? 」


あー、君らはハンナちゃんからハンバーグのつくり方を習ってくれ! と、言うわけでお昼はハンバーグな!


「ヴィンを中心にしてハンバーグを作ってくれ、だそうだ…… 具材は保存箱の中に揃えておいたから、よろしく! だそうだ。作る前に手を洗わせろよ、以上! 」

♦♦♦♦♦


 と、いうわけで、やってきました広場の東側の空きスペース。今は地上部に竹は生えておりませんが、地下には地下茎がびっしり生えているはずだ。這えてなかったらいきなり広場に竹は生えないだろう。それでは参ります…… 唸れ、我の金魔法


金魔法Lv.1抽出!

“ン デデデデーン”

“なにをどうされますか?”

ここから目に届く範囲の土壌の地下100mまで、土壌水分を抽出して!

“テ・テ・テ・テーン! テテテテンテテテテンテテテテンテテテテン テ・テ・テ・テーン テレレレレレ……………………………………………………………………“


目の前からモワモワと湯気が昇ってまいりました……待つことしばし…… しばらくお待ちください…… 待てども待てども湯気は収まらず。どゆこと? 風魔法Lv.6上昇気流アップドラフトを使って一旦は視界良好になりますが…… しばらくすると再び金魔法の影響で靄に覆われてしまいました……


「あのな、スネークよ……」


ん? どうしたボルちゃん。


「ひょっとしたらなのだが、奴等、マゼンタ・フロスから水を引いているのではないか? 」


う! その可能性は考えてなかった! これじゃ魔力をどぶにしてているもんだ。よし、調査してくる! 


「調査…… どうするんだ?」


ツチノコの土魔法、なめんなや! 


土魔法Lv.1ホール!我、頭からホールにハイール! ホールホールホール、穴をホール! 


我の大きさよりちょっとだけ大きな穴を進む進む、斜め下に進む………… この辺から土魔法Lv.7横穴トンネルにして進む進む、這って進む……匍匐ほふく前進や! 葡萄ぶどう全身じゃないぞ! うーむ、ボルちゃんの言う通り、土が乾くどころかどんどん湿っていってますな…… なんかぐちょぐちょしてきた! ぬちょぬちょのぐちゃぐちゃです! 我、泥にまみれる…… あー、穴から水がー>< 上へ穴掘り!上へ! 上へ! 地下茎出てきた! 地下茎? いんや、これ竹の本体やんけ! なんか横に伸びてますな! 地下に埋まった竹に沿って横穴を掘っていきます。この竹から水が出ているのか、その上を掘っていけばそこそこ掘れる! とか思ってしばらく掘っていたら、あふっ! 前方から水が!やばっ! 


風魔法Lv.13空気纏い(メンブランス・エア)! 


同時に上方に土魔法Lv.1ホール!ホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホールホール! 


ほーら明るくなっただろう! 地上へ! 水とともに!  我、水と一緒に射出された……下から水が出っぱなしで噴水のようです…… 


本日は一話のみです。

お読みいただきありがとうございます。

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