我、外の世界に、出る!
我、ボルちゃんを先頭にして、迷い惑わしの森を下ること3日、たった3日で森を抜けた。抜けた直後、大きな岩を置いて(土魔法Lv.19です)きれいな円柱にする。これで帰りの道標になるでしょう。ボルちゃんは前にいるので見つかってませんな!あ、急に止まったらダメーーーー!我、ボルちゃんの背中にドーーーーーーーーーーーン!ボルちゃんつんのめって顔から地面にダイブ!
さて、昼なお暗い迷い惑わしの森でしたが、森を抜けるとまた森でした・・・樹種が変わったのか光が地面に届いてる。むわっと熱気が感じられます。今は夏のようですな。下草がボーボー生い茂ってます。この辺はどんなところなんでしょうねぇ?我の背丈だと視界がふさがれるので、まずは耳を使いましょう。耳たぶはありませんが音は聞こえますよ・・・
コェーーーーーーーー!・・・・・アー!アー!アー!・・・・・コッコッコッ・・・・・バササササササァ!・・・ホロホロホロホロー!チチッチチチチッチー・・・コェーーーー!
ガサガサガサガサ! ツンツンツンツン! ブルルルルルルルルルゥ!! ガッ!バサササアササササア!コェー!・・・・・・・・・・・・・
何やら賑やかな森らしいですな!
“ボルちゃん、こんなところで寝てたら危なくないか?”
「危ないにきまっとるわ!」
さっと起きて我をにらみつけるボルちゃん。そんなに見つめられると、我、恥ずかしいなり~。で、森を抜けたけど、どうするの?小首を傾げる我。
「ここからは、位置方位盤が使えるのだ。これを使って仲間を残してきた村まで行く・・・すぐ近くだな。駆けて行って半日・・・着くのは真夜中か・・・森のどこかで1泊だな」
便利魔道具を取り出し、位置を確認するボルちゃん。ここは危なくないんか?
「この程度の森なら、ま、大丈夫だな。魔物もいるようだが、四つ足型ばかりで人型はいないと聞いている」
“近くに村があるんだー!我、入れるかな?”
「そうだな、少し打合せしておくか。スネークは私の契約従魔、ということにしよう」
“その設定大丈夫?ばれたりしない?”
「ま、大丈夫だろう!小さな村だし、契約魔法など知りもしないだろう。人が見ているときは私の指示に従ってくれ」
“無茶なことは指示しないでね!”
我らは再び森の中の斜面を下って行った。ボルちゃんの足の速いこと、あれはエルフの特性なのだろうか?単に足が速いだけでなく、的確に進行ルートを取っていく。と、思ったらまた急に立ち止まった。今度は我、ぶつからなかったよ^^。ボルちゃん、ポーチから弓を取り出したと思ったら・・・バシュ!前方の木の上に矢を放った!・・・ボトッ!なにやらニワトリぽいのが落ちてきたね。ボルちゃん手早く首を刎ね、血抜きをやってしまった・・・スプラッタらったったー!ヒーーーーー><もと、現代っ子の我、びびる!落した頭は使わないそうで、我が穴を掘って埋めてあげました。南無
その後も下りながら3匹ニワトリを狩っていたら、山の中で暗くなってしまった。
「今日はここで野営だな」
“了解了解。それじゃ、簡易ハウスを建てましょう!”
我、土魔法で大穴を掘り、穴の底にボルちゃんが入れる横穴を掘る。ぽっかりと空いた天井には平たい石を置いて屋根代わり。出入口と火の煙の出口を作ってはい、完成です!
「貴様の魔法は相変わらずでたらめだな」
とかなんとか言ってるが、すぐに馴染んだボルちゃんであった。我らはあたりで小枝を拾い、ハウス内で火を燃やす・・・うまく煙がハウス内から出ていった。ボルちゃんは鍋に水を入れた後、栗を煮出した。我は桃を3つ食べる。ボルちゃんは鍋の栗が煮える間、仕留めた鳥の羽をむしりだす。
“それも食べるん?”
「いや、これは村に入るときの通行税のようなものだ、あと部下へのみやげかな?」
ボルちゃんって、部下思いのいい奴やね。
茹でた栗を食べた後、ボルちゃんと我で見張りをすることにした。先にボルちゃんが寝て、深夜になったら我が寝る。我は横になったボルちゃんに赤魔法Lv.1入眠をかける・・・眠れ良い子よ~♪




