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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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マギ・バンブー


 再生能力半端ねーな! 魔物だからか? でも、普通切られたらすぐには回復しないっしょ? でも魔物だからなぁ…… なんか技能でもあるんかなぁ?


「スネーク、マギ・バンブーのことについて知っていることがあれば話してほしい」


そんなこと言われても、我も初見だぜ? こっちでバンブー…… そう言えば、ナーギーの串はバンブーだったような? ハンナちゃんの筆はどうだったかな? バンブーを見たことある人、手を挙げて! ……… 誰も挙げない…… こんな時のためのハンナちゃんなのに。仕方ない、我が気づいたことを述べさせてもらいます。


「スネーク殿は…… 相当の手練れですか? 初見の相手から情報を推測するとは、なかなかできるものではありませんぞ」


んなことないだろ? 普通は敵のことを知ろうとするやろ? まあ初見だから憶測でしかものを言えないが…… それでもいい?


「ああ、気づいたことを言ってくれ」


とボルちゃんがいうので…… 我が気づいたことを話す。まずは、竹を切ってもビローン音が聞こえない。


「スネーク殿。ビローン音とはなんですかな? 」


ハート様が聞いてきます。ボルちゃんもそうだけど、魔物をやっつけたときに音が鳴らないのかな? 蜂やスライムの時はうるさかったで!


「なるほど。魔物を討伐したときにスネーク殿にしか聞こえない音が、今回は魔植を切っただけでは聞こえなかった、というわけですな」


そう。だから、切っても切ってもまた生えてくるのだ! だから竹林全体を同時に伐採するか、地下茎ごとどうにかするしかない、というのが我の意見。


「…… それは可能なのですか? 」


できるかどうかはこの竹林の規模にもよると考えている。それと我らの魔力量との兼ね合いかな? ボルちゃんとイタチならできそうだが…… 問題は地下茎だな。長城を作ったときにわかったが、地下5mくらいまでは根を張っていたぞ。


「地下茎は我らではどうにもできないのでは? 」


いや、そんなことはない。地上部をすべて刈り倒せばその分地下茎から魔力なり養分なりを使って消耗させることができる…… てか、あれは魔力を得ているんだ? デス・ファンガスは、マギ・ファンガスを使って魔力を吸わせていたが?


「デス・ファンガスというのはなんでしょう? 」


クラさんが疑問を投げかける。やはりメジャーな魔物ではないようです。ボルちゃん、懐のポーチから我が書いた絵を皆に見せる。誰も笑わないな…… いや、受けを狙って書いたわけじゃないけど、ちょっと寂しい……


「これがデス・ファンガスというやつらしい。スネークが書いた。デス・ファンガスは、マルス・プミラ様に取りつく魔物のようだから周知した方がよいな」


ああ、でも、樹齢が進んだマルス・プミラにしか取りつかないそうだから…… ここのマルス・プミラ様はまだまだ若いんだよね?


「イルゼ婆様たちの世代がこの地にマルス・プミラ様を植えてことしで150年。本来ならとうに精霊化しててもおかしくないのだが、いまだその気配も見えない……」


「おそらく土壌のせいだろう。農耕地でも大した実りではないからな……」


まー、よくそんなところで入植したね!


「地形の関係で、ここが一番谷風を受けることができるのだ。ここのマルス・プミラ様は、”谷風”という二つ名になるだろうな」


風の谷のマルス・プミラか! 髪を軽くなびかせるんやな!


本日は一話のみです。

お読みいただきありがとうございます。

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