ツチノコ問答
どこかへ去ったと思ったジャン君、すぐに会議室に帰ってきた。
「ボルドウィンさん、済みません! うちの兄が至急連絡を取りたいそうです! 連絡室へお越しください! 」
「ん? 額金で連絡は…… 取れないようだな。兄とはカール・レイハー殿のことか?」
「そうです、お願いします!」
「わかった。ジャン殿についていけばいいのか? 」
「はい! 急いでください! 」
ボルちゃんその場を出ていき申した……
「スネーク殿は、ボルドウィン殿をボルちゃんと呼ぶのだな? 」
ああ、ボルちゃん最初に名乗ったとき、ミアちゃんと呼んだら名前で呼ぶなといわれたのでな! 奴はずっとボルちゃんや! 結婚して名字が変わってもボルちゃんやな! そう言えば、エルフ族は結婚というのはどうなっとるの? 一夫一婦? 夫唱婦随? ハーレムあり?
「貴殿、本当に魔物なのか? 蛇がしゃべるなんて普通じゃない! 人が呪いを受けて蛇になっているのではないのか? だいたいツチノコという魔物は聞いたこともないぞ! 魔法は確かに見せてもらったが、ほかにもたくさん魔法が使えるというのは本当か? 」
ヒトのコとちが~う ツチノコってー♪
すーきときらいだけで普通がないの~♪
で~も好きになったら いくつかの
まーほうをみせるわ 本当よ(●´Д`)ε`○)♪
「何を言ってるのか全然わからん! いや、後半はわかるか…… まだ俺は信用を得られていないということか? 」
「今のはご機嫌状態ですねーーー」
「なんだご機嫌状態というのは? だいたい、なぜ人族の制度をそんなに気にする? 以前に一緒に住んでいた人とは誰なのだ? 魔物だから魔法が使えるのだろうが、魔力を感じないのはなぜだ? 本体から魔力が感じられないのになぜそんなに魔力を纏える? どうしてボルドウィン殿の手助けをしようと思った? 」
「隊長さーん、そこはスネークさんだからーってことで! 」
そうなのですじゃよ? 蛇には探られたくないことのひとつやふたつ、みっつやよっつ…… いくつもあるものですじゃよ?
「なぜ急に老人言葉になった? 」
「ああ、それはからかわれているだけですねー」
「からかわれとるの、ふぉふぉふぉ」
あ、エマさんとイル婆さんにはばれてたようです。
「なぜバウアー殿には名前でさん付けなのか? 」
最初に会った時に食われそうになったから、こいつは危険人物と思ったのだ!
「やっぱりちゃんとお世話しているからじゃないんですかー? 」
我の方がお世話しとるけどな!
♦♦♦♦♦
くだらない話をしてたらボルちゃん達が帰ってきた。
「ボルドウィン殿、なんと言われたか? 」
「ああ、レイハー殿から予定より遅れたことの理由を聞かれた。それと里長と会見してほしいそうだ。向こうの予定がつかないので2時間後に連絡を入れるそうだ…… 」
「なぜ遅れたことがわかったのだ? 」
「シュッツ殿から連絡があったそうだフランクフォートを三日前の昼にでたのだが、あそこからなら1日もあれば着くはずで、何かあったかと心配された」
「なにかあったのか? 」
「なかったとは言いませんが…… 実際のところは強化訓練をしておりました。ああ、向こうで教えられた通り、鳥の魔物と小動物の魔物、ゴーレムの魔物は確かに出てきました」
「それなら何かあったと言えばよかったのではないか? 」
「戦闘時間自体は大したことはありませんでしたから」
「ハッハ。ボルドウィン殿は正直者でいらっしゃる」
「正直であることは最上の政策、と父はいつもいっておりましたから」
「そうかそうか、ボルドウィン家の薫陶というわけですな。…… ところでボルドウィン殿、2時間も開いてしまったのでは暇ではありませんか? 」
「おや、奇遇ですね。私もそう感じていたところです」
こ奴ら…… もしや?
もう一話、書けそうならかきます・・・




