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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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再会、そして瞬殺


こうして我らは斜面を下りていった。


”そろそろまた川にたどり着くころじゃねーの? ホントに誰か来るのか?  ”


「来る。向こうがそういったからには確実に来る。そういう人だ」


そうですかい…… なら、ここに来るまでに出会わなかったということは、答えは一つやな!


「その答えとは? 」


ボルちゃん、てめー、方向を間違っただろ! さっきから右側の上の方で気配を感じるぞ!


「それを早く言え! どっちだ!? 」


今のボルちゃんの向きで、右斜め後ろ30度の方向やな!


「わからん! スネーク、先導してくれ!」


先導ですかい、先導多くして蛇、山を登るというやつですな!


「何を言っている! 急いでくれ! 」


よっしゃーーーー! そんなら、竹の攻撃を受けないように目標に向かって一直線! 土魔法Lv.26 土壁アースウォール! 足元に土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン! そら、駆け上れ! 


「よし、先に行く! 」


いってらっさー!


「お前も来るんだ! 」


へーい。


♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


「いやー、助かった! 礼を言うぞ、ボルドウィン殿!」


「手違えで出迎えが遅れ申し訳ない。ハート殿」


手違えもなんも、単にボルちゃんの方向音痴のせいじゃろ?


「こちらの方がゲルダ殿ですか? 」


「そうですじゃ、あたしがゲルダですじゃよ。前来られた時はあいさつもしないでごめんなさいねぇ」


「前の時はすぐに撤退してしまいましたので。話は砦の方で。二人とも、怪我は? 」


「婆さんのエアウォールのおかげで大丈夫だったが、ああも笹が飛んできては視界が遮られて二進にっち三進さっちも行かなくなっていたところだ。ところで、この坑道は…… その蛇の魔物? がやったのか? 」


「ああ、スネークという。それも含めて、砦で話しましょう。 スネーク、今のを砦まで頼む」


トンネルにすると暗くなるから気を付けなはれや! 土魔法Lv.26 土壁アースウォール! 足元に土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン! ついでに土壁を石にしましょう! 土魔法Lv.13土石変換アーストゥストーン! これ、”坑道生成”と命名します。


”坑道生成を登録いたしました”

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 無事に南砦へたどり着いた三人と一匹。さて、中に入ろうかい……と思ったら、隊長さん、ボルちゃんに切りかかってきた! 何してんの! ボルちゃん、腰の剣をいつの間にか抜いてて剣を交えた。たった一合いちごう、一閃してハートという隊長の剣が切れてしまった…… 隊長は、驚いた顔をしたがすぐに後ろの飛び去ると両手をあげた。


「参った。なんですかその剣は! 以前とは段違いだ」


「いろいろありまして」


「たった2ヶ月足らずでどんなことがありましたかな? 」


「まあ、それも含めて中で。『開け、ドア』」


やっと中へ入るのか。


♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


 3階の居住区のテーブルに、寝ているものを除いて、全員揃いましたな。つか、援軍はボルちゃん以外全員寝てるのな。隊長は大変です。


「スネーク。まだマギハンドを出しているな。何か飲み物を…… あと、お二人は食事はされましたかな? 」


「里では、食事は女子供が優先されるのでな。食べさせてもらえるならありがたい」


「ババアももう何時お迎えが来てもええ様に食を細くしとるぞ…… 」


「それなら、食事をしながらお話ししましょう。食事の用意も頼む」


ん? 何人分出せばいいの?


「私もお願いしたいねぇ。さっき”カレー”っていうスープ飲んだら余計腹が空いてきたよ」


「あっ、僕もお願いします。なんかお肉が食べられるらしいですよ、隊長さん」


隊長さんはそっちのでかい方の隊長さんだよな! 我、ハンナちゃんがいろいろ用意していたものの中から緑茶を選択。外から来た3人に緑茶とポットを置きます。ボルちゃんが注いでやってや! 我は飯の準備するぞい! ボルちゃんは五つのカップにポットには言った緑茶を注ぎます。


「これが一番合うな…… クリームメロンソーダもよいがたまにでいい」


「これはハーブティとは違いますな…… ほんのりした苦みに少し甘さがある」


「これはカメ―リエの葉かぇな……? 」


「おそらく同じ仲間だと思われます。花は見たことがありませんが」


この砦で最初にあった二人もお茶を飲みましたが、ジャン君にはお口に合わなかったようです。


「あ、僕は”クリームメロンソーダ”でお願いします!」


却下や! 飯を食おうとするもんが最初に甘い飲み物飲んでどうするか!


「ふぉふぉふぉふぉ、ジャンや…… いくらなんでも、食事前に飲んだらいかんだろう? だいたいあれは寝ている援軍の嬢ちゃんたちのもんだったはずじゃよ。ちょっとは遠慮しな。ところで私にもオニクを出しとくれよ」


ばあさんまだ食えるのか! そんならばあさんにはステーキを出したる!


「ステーキとはなんかぇ?」


タウルスニクの焼いたやつや! しばらく待っとれ! 他のみんなは最初に麦粥や! 我、里の隊長と一緒に来た結界師の二人にまずは麦粥を出します。溶き玉子と刻みネギ入りや! ああ、熱いからちょっとづつフーフーして食べなさい!


「ヘビの坊やはまるでお母さんのようじゃのぅ、ふぉふぉふぉふぉふぉ」


わろとる場合か!




本日は一話のみです。

お読みいただきありがとうございます。


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