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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
514/786

グラニーラムゼースミスの状況はいかに?

誤字脱字報告ありがとうございます。

ご指摘の点、修正させていただきました。


「さて、腹も膨れたようだし、どうする? 夜明けまであと2時間と言ったところか?」  


ん? 誰か来るのを待つんじゃないの? そう言えば誰が来るんだ?


「来るのはここの守備隊の隊長…… 私の自慢の孫じゃな」


「たぶんあと1名、結界師の方がこられると思います…… 順番から言ってゲルダ様かと」


「ああ、そうだねぇゲルダちゃんと交代だね」


二人来るんか。それじゃ飯の準備しといたほうがよくねーか?


「ああ、それなら調理場でヴィンが準備しているから、私でもどうにかなるぞ」


「ボルドウィン様はしばらく前に援軍としてこられた隊の隊長さんですか?」


「ああ、あの時はなすすべもなく、糧食も足りず、やむなく撤退したな。もっと準備をしていれば戦死者も少なくって済んだのではと後悔している」


「済まんのぅ…… うちのバカ息子が迷惑かけて。あんたたちの糧食を半分奪ったようなもんだからね……」


「糧食があってもあの猛襲ではどのみち撤退していたことでしょう」


「そう思えば、早期の撤退はいい判断だったと思うぞぇ」


「そう言っていただけると肩の荷が下ります」


「そんな事情があったんですね…… 里の中では”早逃げ”とか”無能”とかさんざん言われていたので、どんな人が来たのかと思ってました……」


「人の噂を当てにすると馬鹿な間違いを犯すという好例じゃな。ところでお主も前に見た時より魔力が増しとるようじゃのぅ」


「ここを離れている間も特訓をしておりましたので。さて、私のことはともかく、あの植物、『マギ・バンブー』と呼称させていただきます、アレの勢力はどうなりましたでしょうか?」


「ああ、お主らが去ってしばらくしたら長雨になっての。おそらく勢力範囲は変わらんと思うが……いかんせん、婆なので上層部からは情報が洩れてこんでなぁ……」


「イルゼ様、里長に直接お話を伺えば……」


「あのバカ息子は、私に喋ると情報が里中に広まると思っとるでな。実際その通りじゃがの、ふぁふぁふぁふぁ。ババアに話せば直ぐに話が広まるて!」


うむ。恐るべしはババアの情報網というわけか。あ、ということはアイスクリームも、メロンソーダも、クリームメロンソーダも伝わりますな!


「まあ、そういうことじゃな!」


それなら、甘いものは子供ら優先ということで広げたってください…… 甘いものは置いといて、里には食べるものはあるのか? 何でも四方を取り囲まれて出入りができなくなったそうだが?


「まあ冬ごもりのために麦は蓄えておったのじゃがの……春先に、そのマギ・バンブーとやらに取り囲まれているのに気づいて討伐と同時に食糧をフランクフォートまで調達しに行ったのじゃよ…… 食糧を仕入れたはいいがその時に大勢無くなってのぅ」


この辺で調達できる食べ物はあるのか?


「周りが川に囲まれておるから川魚は何とかなる…… しかしそれ以外が……畑もマギ・バンブーに占拠されてしもたわい」


「それでは食事も偏ってしまいますな」


「このままだとどうにもならんで……」


「ご安心を、そのために私たちはスネークを連れてきたのです」


まぁ、あと30回ぐらいはアレが使えるからな。その前に畑を奪回しとかないといかんな! それと聞きたいことがあるのだが?


「なんじゃ、言うてみ?」


いや、やっぱいいや。そろそろ誰か来るんじゃねーの?


「そうだな。出迎えに行ってみるか」


ボルちゃんと我、階段を下りて砦の扉を開ける…… 


なんじゃこりゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


雄叫びを上げてしまいました。だって








たくさん刈り取ったと思った竹林が、見事に復活していたのです。


本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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