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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第5章 ツチノコの証明 神樹さま、我のあの背負子、どうしたんでしょうね・・・ええ、夏にグラニーラムゼースミスの谷底で落とした、あの背負子ですよ
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ステータス魔法のせいで痺れた

また切るところがわからなくなった……


 絵のことはともかく、到着の連絡をしてもらった方がいいんじゃないの?


「それはもう終えてある。1時間後にこちらに責任者が来るそうだ。ヴィンとスネークは休んでていいぞ」


我はダイジョーⅤだから、このまま起きてることにするよーん!


「それでは私は休ませていただきます…… 起きるのは5時間後、といったところですか?」


「ヴィンはもっと寝てていいのだぞ? 子供なのだからもっと寝なさい。ああ、額金は外してくれないか」


「わかりました…… それではスネークちゃん、隊長、おやすみなさい……」


ハンナちゃんは額金を外すとボルちゃんに渡し、皆が眠っているところ…… 仮眠室かな?に向かった。


「この額金を使うと私の従魔と話ができます。使ってみますか?」


「ヘビを従魔にしてきたのかい。面白いねぇ、どれどれ?」


”ばあさんおはようさん”


「こらスネーク! ちゃんと挨拶しなさい!」


”取り繕ってもしょうがあるまい? それにこれまでの経験上、婆さんは癖のある人物が多かったからな”


「ほほっ! お主の名前はスネークというのかえ?」


”そうよ、我がスネークなのよ~おほほのほ! あ、婆さんステータス魔法って使える? ”


「私のステータス魔法は簡単な情報しかわからないけど、使っていいのかい?」


”ステータス魔法を使うのに許可がいるのか? ”


「そりゃ黙って使ったら覗きとおんなじだからねぇ…… モラルの問題さね」


”でも、魔物には黙って使うよな”


「そりゃ魔物にはね。お主は魔物じゃが、おかしなことに心のありようが人のそれと同じと聞いたものでな」


”うわわ~すごいふつーのおばあさんやったー。簡単な情報なら、魔力だけでもわかる? ここに来た人たち、みんな魔力量が上がったらしいんだけど、どのくらいあがったかわからないんだよねぇ”


「おぬしが知りたいんだったら見てあげるよ…… ステータス!…… ぷふっ! 」


ど、どうしたの? おばあさん?


「なんだか、マボロシ~! て男の人が叫んだ後に、どんだけ~? どんだけ~?って聞こえたよ? なんだいこりゃ? 」


バン!シビビビビビビビビビビビビビビッ! 痺れるーーーーーー!


「おい! どうしたスネーク! 今、一瞬、貴様の骨が見えたぞ? 」


いや…… もういいです…… 怒られたようなので…… ちなみにその声の方はお嬢さんなので…… 夏のお嬢さんなので、間違えないようにお願いします……


「何を言っているのか全然わからんぞ! 」


あー、わからなくでも何も問題ありません…… ボルちゃんや…… ちょっとアイスクリーム作るので材料だしてくらはい……


「いまつくるのか? なぜ? 」


すみません、謝罪と賠償です…… アポロジャイ&コンペンセーションです……


「よくわからんが…… わかった。牛乳と糖と卵をだせばいいんだな? 」


あとはメロンソーダの入ったポットをオナシャス。我は、大きなボウルと750mlのグラス、ストローとスプーンをだします。我、ここで無魔法Lv.6魔纏マギ・ボディを使います…… 千手観音!


【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと34!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと34!】

【WARNING!WARNING!WARNING!】

【水魔法消滅まであと34!】


「おいスネーク! 無魔法はカウントダウンが進むんじゃなかったのか? 」


しかたないんや! 我の命には代えられないんや! 我、これまでの知見で得た要領でアイスクリームを作ります。ボルちゃんよ、牛乳はどのくらい買ったの?


「足りないよりは余った方がいいかと思って多めに買ったつもりだったが…… イルゼ殿、里には乳を必要とする赤子がどのくらいいるかわかりますか? 」


「そうよなぁ…… 栄養が足らなくならんように母乳の出るコに食事をまわしておるが…… 乳飲み子は40ぐらいかのぅ…… それと幼子にも与えることを考えると80と言ったところかい」


大体どのくらいあげればいいんだろうか?


「一日に二合もやりゃ十分さ。だが、すぐに悪くなるからたくさんあっても困るんじゃないのか? 」


「多少は持つような容器に入れてあります」


で、ボルちゃんはどのくらい買ってきたの?


「10石は買ったが、多すぎたか?」


そうすると、赤子・幼児用が2合×80人=16升=1斗6升が一日で必要なんだな? なら10日分で1石6斗か…… そういや、この里、何人住んでるんだ?


「来る前に500人ほどと聞いていたのだが……」


「あの植魔にやられてね……421人になってしもたよ……91人もやられてしもうた……」


そうか…… 嫌なこと思い出させてしもたか……


「しょうがあるまいて。お主の責任でも何でもないからな」


感情を排して勘定を続けるのだ! 大人は幼児の4倍近くいるんだな? 大人も幼児と同量飲むとすると、10日で8石消費するわけだ! それじゃ、2石は料理用に使ってもいいかな?


「スネークの好きに使ってくれ」


話に加われないジャン君がポカーンと我らを見ていますが、それはほっといて。アイスクリームを作ります………過程は省略! はいできあがり! 出来上がったものを750mlクリスタルグラスに入れて、それにメロンソーダを注いで、スプーンとストローを差して。とりあえず2杯。いきなり雷落とすのはやめてくださーい! クリームメロンソーダ! クリームメロンソーダをお供えします! しゅおおおん! あ、消えた。


「スネーク。そろそろ教えてもらってもいいか? 」


アレハ、お供えデス。デザート作ッタラお供えシナイト罰アタリマス。


「なぜ片言なのか…… 」


あ、ボルちゃん達の分も作るから、ちょっと待ちんしゃい。初めての人にはアイスクリームから食べてもらいましょう。お婆さんと青年ですな。冷たいものを食べると、歯がしみたりしない? ボルちゃんも、アイスから食べるか? それじゃ、三杯、小さなボウルにいれて、スプーンをつけて。我、マギハンドでボウルを3人に渡していきます。


「これは、スネークが作る”アイスクリーム”というデザートです。材料が材料ですので、そんなにたくさんは作れませんので他の方には秘密ということでお願いします」


いや、秘密にはならんだろう。子供たちに食べさせたりするからな。あっ、子供がお代わりを要求してきた。


「なんですか、この食べ物! こんな暑い時期にこんなに冷えた食べ物出されたら…… それに甘くておいしー! アンナや兄さんにも食べさせたいんですけど! 」


誰やアンナって? 彼女とかだったら許さへんえ?


「アンナとはジャンの双子の片方さな。スネーク殿は嫉妬しとるんかえ? 」


彼女持ちとかだったら口にクレッテの根っこを詰め込んでやろうと思いますから!


「ふぉふぉふぉふぉ! 可笑しなもんじゃ! なるほど、魂のありようが人そのものじゃな! それじゃ、私ももう一杯! 」


まてまて、あんまりアイスを食うとおなかが冷えるからダメだな。次のやつを飲んだら終わりじゃ! 我、750mlのグラスにアイスを盛っていき、メロンソーダを注ぎます…… しゅおおおおおん! あ、お供えしたグラスが帰ってきた!


”これも美味だったわん! やるわねアナタ! ”


”たいへんおいしゅうございました”


ああ、満足していただいて何より。でも、いきなりビリビリは止めてください! 何か思いついたらまたお供えしますんで、ホントお願いします><


”考慮しときましょ! それじゃね~”


再見ザイジィェン


あ、名前聞くの忘れた…… いつも二人セットなのかな?…… おっとっと、危うくメロンソーダがあふれそうになっていたぜ! ほいさ、これがクリームメロンソーダや! 残りは寝ている5人用な!


「あ、これはさっき飲ませてもらったやつですね! 」


「ふむ。クリームメロンソーダというのか。新しい組み合わせだな。メローネをスネークはメロンと呼ぶのだな」


「これもまた奇抜な料理……料理なのかこれは? 」


デザートの一種ですな。ストローでメロンソーダをちゅうちゅうして、時々スプーンでアイスを掬って食べりゃんせ! おっとこっちは5人分できたから、保存箱にしまっておきましょう。



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